見出し画像

器比べ

仕事がら自作の器をまず家で使って、様子をみます。工房で見る時とはかなり印象が違って、「なぁるほど」とか「あぁそうなんだ」とか独り言をつぶやいています。では、一個のリンゴの見え方がどのように変わるのか、器を変えて比べてみます。



ガラス


画像1

ガラスは何十年も前に買ったものです。透明感のあるガラスに入れると、シャリっと爽やかな食感が連想されます。朝のテーブルが似合いそう。



 根来塗(ねごろぬり)


画像2

 これは私の根来塗のお皿です。赤は元気の出る色なので食欲をそそります。しっかりと味の濃い美味しいリンゴに見えます。 



試作中の漆器


画像3

これは現在試作中の四方盆(よほうぼん)です。黒の器に入れると、リンゴに不思議な存在感が出て少しオブジェっぽい感じです。抽象度が上がるとでもいうような… 



 器比べはどうでしたか。それぞれにリンゴの違う性質が表現されているように、私は感じます。普段通りの料理でも、器を変えてみると思わぬ発見があるかもしれません。また、違う使い方をしてみるのもお勧めです。一例ですが、下の写真は四方盆に氷を乗せてみました。こんな「器遊び」は感性や発想力のエクササイズにもなりそうです。

画像4




 次回は、「工房のスナップ」です。 

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集