日記10/26 2001年宇宙の旅を見た日
・かっこよすぎる!!!!
・すみません、いきなり感情が爆発してしまいました。興奮醒めやらぬうちに感想を書いておきたくて。
ネタバレなし感想
・めちゃくちゃかっこよかった。洋画のかっこいいシーンだけ抽出して、それをつなぎ合わせて作ったみたいな。でも実際は逆で、この映画によって洋画らしさが定義されたんだろうな。私は結果(この映画に影響された洋画)しか知らなかったから、原点の部分を知れてまじでよかった。
・ただ、情景描写のシーンがとても長かった。状況を表すシーンがひたすらに長くて、退屈だった。でもこれは、2024年の私が見ているからというのが大きいと思う。映画が公開されたのは1968年で、「2001年」が33年後の未来だった時代だ。今の私にとっては、広大な宇宙の様子は教科書にも実写が載せられてるし、検索すればいつでも見ることができるくらいとてもありふれていて陳腐なものだが、当時の人にとっては全く違っただろうと思う。
・逆に、2024年だからこその楽しみ方もある。この映画には未来の技術としてHAL9000という人工知能が出てくるのだが、こいつの人工知能っぽさがまじですごい。「わかる!AIってよくこういうこと言うよな〜。」と共感できるシーンがいっぱいあった。とても半世紀前の映画だとは思えない。
・全体的にずっとドキドキする映画だった。台詞も登場人物も極端に少ない、不思議な映画だった。多分そこが難解だと言われる所以だと思うけど、個人的にはその雰囲気がわりと好きだった。ずっと意味深。
・二時間くらいずっと不気味で意味深で、とても神経を使うような作品ではあるけど、見て損はしないと思う。難解で分かんないシーンもたくさんあるけど、分かるところだけ楽しんでも相当面白い。実際私もラストシーンの意味とかは全然わからないけど、それもまたこの作品の魅力の一つのように思えてしまう。
・見よう。見ましょう。見なさい。
ネタバレあり感想
人類の夜明け
・やばい。最高のつかみだと思う。
・「知性を手に入れ、争いに勝利し、生き残る。」って、人類の歴史の要約すぎる。そして、ここから一瞬で未来に場面が映るのもすごい。結局それの繰り返しだって、言い切るような、大きい存在(誰?)の残酷さがある。
・「私は何を見せられているんだ」「SF映画で合ってるのか」ととても疑っていたので、モノリスが現れたシーンで爆笑してしまった。うわぁ、モノリスじゃねえかwって。緊張と緩和すぎて。
・宇宙船のシーンもすごかった。まず、美術がすごい。めちゃくちゃ細かいしめちゃくちゃ凝ってるし。それと、しれっとテレビ電話を予言してるのもすごい。あと逆さまになるキャビンアテンダントどうやって撮ってるんだろうあれ。舞台ごと回してるのかなあ。
・「信頼できる諜報機関」って言葉とても良かった。なんだそれ。しかも違うのかよ。
・あと、月でのモノリスの触り方すっっごいえっちだったのなんでなんだろう。なんであんなにえっちに触ったんだ。えっちに触らなくても良かったのに。写真撮るシーンも面白かった。そこ、ちょっと寄って、じゃないのよ。
木星探査計画 18ヶ月後
・孤独感がすごい。全然会話も交わさないし、AIとチェスするくらいしか娯楽も無い。親からのビデオレターが逆にめちゃくちゃ見てて辛かった。
・とか思ってたらいきなり咲季飯が登場してウケてしまった。ディストピア飯がまじでディストピア映画に出てるよ。
・HALの言動が可愛かった。「簡明無欠」とかめちゃくちゃ自信がある所とか、絵に当たり障りのない評価をつけるところとか、とてもAIらしくていいなと思った。まさか50年前の映画に共感するとは思わなかった。SFってすごすぎるな。
・しかしここからドサスペンス。HALをストップさせることを考える二人。光り輝くHALの目、クローズアップされる唇…。
・Interval?あ、これは本当に休憩していいやつ?章のタイトルではなく?音楽流れてるけど…。あ、これはそういうやつ?あ、ふーん、そう、なるほどね。
・ポッドにいるボーマンとHALの会話のシーン良かったな。一歩間違えば、宇宙空間で一人ぼっちになってしまう。宇宙船とはこんなに近いのに、ありえないほど遠い。まじであのシーンが一番ドキドキした。主人公の死が一番近かったからだと思う。なんなら死より残酷というか、一生の孤独。やだね〜、一生の孤独。
・個人的には、冬眠中に死ぬのもなかなか怖いけどね。だって怖くない?「じゃあちょっと寝ててね」って言われて、一生目が醒めないんだよ?全然心の準備とかできてないのに。
・HALの死亡シーンも恐ろしくて良かった。「I'm afraid.」しか言わなくなっていくのが、言葉が幼稚になっていくのがとても恐ろし良かった。あそこでデイジーベル歌わせるとかセンスが良すぎる。もう本当に、聞いていられない。
・なんというか、HALには感情が芽生えているように感じる。どんどん人間に近づいているような。ミスを犯したのも、もしかしてそういうことなのかもしれない。だとしたら、ミスを犯したHALを停止させるの、めちゃくちゃ怖いシーンだな。
木星と無限の彼方
・ごめん!私にはここまでしか理解できません!誰か教えて!
まとめ
・全体として、人間と高次生命体、人工知能と人間という作られた側作った側の二重構造を含むすごいドラマだったなあと思う。なんか、なんて言えばいいんだろう、こういうとてつもなくスケールのでかいものにぶち当たると、自分を俯瞰できるというか、自分も集団の一部、構造の一部だということを容赦もなく自覚させられる。結局人類は昔から同じことを繰り返しているし自分もそのループの一つという、(現にこの映画が公開から50年たっても人気だというのがその証拠だろう)、圧倒的な真実にちょっぴり触れてしまう。くらくらしてしまう。
・感動が感じることで動作が呼び起こされることだとするなら、感静っていうのもあると思う。泣くとかじゃなく、呆気にとられて動けなくなってしまう。私はそういう作品がとても好きだ。これからもいろいろ見れたらいいな、と思う。
・眠いので寝ます!読んでくれてありがとう!おやすみ!