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2024年銘柄分析②タスキHD(166A)2025年9月期業績を大胆予想!
11月に中期計画の発表が控えている株式会社タスキホールディングス(166A)(以下「タスキHD」)について、来期業績をこれまでのデータから予想していきます。
※本記事は個人的見解が含まれており、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。個別株への投資は自己責任ですが、本記事が投資検討の一助となれば幸いです。
○はじめに
経営統合前の株式会社タスキ(以下「旧タスキ」(2987))の事業内容、業績および今後の見通し、投資対象としての魅力や、現在のタスキHDの決算分析を過去に記事にしてますので、興味がある方は是非ご確認ください。
○業績の算出方法
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2025年9月期の業績について、これまでの資料と2024年9月期業績(第3Qで上方修正があったため、計画通りの進捗であることを仮定)をベースに試算していきたいと思います。
2025年9月期のタスキHDは、2024年9月期業績は新日本建物が6か月分、オーラが7か月分入っていないことを考慮したうえで積算する必要があります。
○会社ごとに試算
旧タスキ、新日本建物、オーラの過去のデータから売上高や各利益を試算し、3社の合計を積み上げていきます。
(1)旧タスキ
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まず、旧タスキの売上について、昨年9月に公表された中期計画数値をベースに計算します。2024.9月期と2026.9月期の売上予測は過去の資料で示されていますので、それを基に2025.9月期の売上を試算します。
<年度 売上(試算ベース):積算根拠>
2023.9 売上18,500百万円(実績)
2024.9 売上27,000百万円(2024.9通期業績予想):2023.9×約1.46倍
2025.9 売上31.600百万円(2024.9と2026.9の中間):2024.9×約1.17倍
2026.9 売上37,100百万円(中期計画数値):2024.9×約1.17倍×約1.17倍
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旧タスキ時代の伸びや2023.9から2024.9の伸びを踏まえると、2024.9の1.17倍はやや保守的になってしまいます。
旧タスキ単体だけで見ても、棚卸残高は昨年度を上回っており、順調な成長が期待できますので、売上高の伸びを2024.9月期の伸び率1.46倍の半分の1.23倍で試算し、各利益も2024.9月期の伸び率の半分で積み上げると、以下の内容となります。
<旧タスキ2025.9業績予想>
・売上高 33,210百万円(27,000百万円×約1.23倍)
・営業利益 3,650百万円(3,170百万円×約1.15倍)
・経常利益 3,160百万円(2,800百万円×約1.13倍)
・当期純利益 2,180百万円(1,930百万円×約1.13倍)
(2)新日本建物
次に、新日本建物の業績について、成長率は2023.3から2024.3の売上伸び率22%を考慮し、20%増で計算します。各種利益は保守的にみて売上高と同様の20%増、当期純利益についても、2024.9月期の減少は統合費用や法人税控除終了の一時的なものなので、売上の伸び率20%をそのまま積み上げます。棚卸件数、棚卸残高を増加をみても十分な在庫があり、達成可能な数値で試算します。
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<新日本建物2025.9業績予想>
・売上高 30,960百万円(25,800百万円×1.2倍)
・営業利益 3,140百万円(2,620百万円×1.2倍)
・経常利益 2,950百万円(2,460百万円×1.2倍)
・当期純利益 2,050百万円(1,710百万円×1.2倍)
(3)オーラ
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最後に、オーラですが、情報が少ないので2025.4月期計画値をベースに計算します。第3Qのオーラ分の上方修正分(5か月分)を12か月に直した金額と比較しても、試算した数値は十分に達成できるのではないでしょうか。
<オーラ2025.9業績予想>
・売上高 9,900百万円(2024.9業績÷5か月×12)
・営業利益 900百万円(〃)
・経常利益 870百万円(〃)
・当期純利益 400百万円(〃)
<参考1:オーラ2024.9業績予想(5か月分)>
・売上高 3,100百万円
・営業利益 550百万円
・経常利益 500百万円
・当期純利益 200百万円
<参考2:オーラ2024.9÷5か月×12>
・売上高 7,440百万円(2024.9業績÷5か月×12)
・営業利益 1,320百万円(〃)
・経常利益 1,200百万円(〃)
・当期純利益 480百万円(〃)
(4)のれんについて
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のれんについては、来期以降、年間約4億円計上されますが、2024.9月期の1.9億円分発生していること、そして、2024.9月期で計上予定の経営統合費用2.3億円が来期は発生しないことを考慮し、2025.9月期の純利益には特別マイナスを与えないものとします。
○2025.9月期業績予想
3社の試算を積み上げた2025.9月期のタスキHDの業績予想は以下のとおりになります。
<タスキHD2025.9業績予想>
・売上高 74,070百万円
・営業利益 7,690百万円
・経常利益 6,980百万円
・当期純利益 4,630百万円
○EPSと配当予想
(2024年9月17日修正)
・一株当期純利益(EPS) 90円(4,630百万円÷51,535千株)
・一株配当予想金額 32円(90円×配当性向35%)
現在のEPS68.62円の積算根拠を失念しており、再度計算し直しました。以前の数値を参考とされた方、大変申し訳ございませんでした。
今回の積算についても、今期の数値より大幅に上昇することは間違いありません。旧タスキ部分についてもかなり保守的に見積もっていますので、EPS90円、配当金額32円は是非とも達成してほしいところです。
・一株当期純利益(EPS) 111円(68.62円×予想純利益4,630百万円/当期純利益2,850百万円)
・一株配当予想金額 39円(111円×配当性向35%)
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なるべく保守的に試算するように努めましたが、EPS111円という驚愕の数値が出てしまいました。。。
タスキHDは配当性向35%以上を謳っていますので、一株配当予想金額は39円。。ちょっと高めに出ているかもしれませんね(笑)
しかし、棚卸資産残高を第3QonQで比較すると、現在の残高は昨年度比で1.61倍!ひょっとしたらひょっとするかもしれません。
いずれにしても、現在の68.62円より大幅に伸びることは確定していますので、自分の分析を信じて、ホールドしていきたいと思います。
2024年9月15日時点の株価が605円なので、試算値で計算するとPERは約5.5倍、配当利回りは約6.4%。グロース株でこの数値は、現在の株価はかなり割安であるといえるのでしょうか。
○最後に
投資に絶対はありませんが、タスキHDへの投資については、損する可能性が低く、3年後には株価もかなり成長していることが予想されます。個別株への投資を検討されている方は、本記事が検討の一助となれば幸いです。
本銘柄については、引き続き分析を進めていきます。
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