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【ショートショート】FUTURE Grapheck

「聞いたことないなぁ、調べてみる。」

ナオはララの言葉を聞いて驚きを隠せなかった。
なぜなら、たったの数十年の間に「その単語」が通じない世の中になっているなんて、想像すらしなかったからだ。

「へー、昔の人って1日に10〜20回もそんなことが体に起きていたんだね!」

調べる、と聞いたからにはもう少し時間がかかるだろうと想定していたが、ララはナオの想定の何倍も早くその単語の意味を調べ、概要を把握したようだ。

「ねぇ、ナオも毎日それくらい?どんな感覚なの??ざっと調べた内容だけだと、全く想像できないんだけど!」

「え…どんなって言われても。。本当に知らないの?」

想定外の話の流れに、ナオは口ごもった。

「うん!だから教えてよー!」

ララの目は好奇心でキラキラと輝いている。
調べたと言っても短時間だから、その言葉が持つニュアンスみたいなものまでは掴みきれていないのだろう。

「いや、こんな流れで気軽に人と話すような内容じゃないから。。」
引き続きナオは言葉を濁した。

「ふーん、そう言うものなの?」
やりづらそうな雰囲気を察してくれたのか、ララの追求はそこで止まった。

ナオはほっとしつつ、違う話題に切り替えながら(実際に見てみたい、なんて話にならなくて本当に良かった)と胸を撫で下ろした。


その後分かったことだが、ナオがタイムトラベルでやってきた2125年の世の中にはそれそのものが存在していないようだ。
どうやら毎日摂取しているサプリの中の一種が、体内に発生すること自体を防いでいるらしい。

そう聞くと活気的だとも思うが、そんなサプリができるくらい真剣にその現象をなくそうとした人物がいたと言うことだろうか。
だとしたら、よほど嫌な思いをするような出来事があったのかもしれない。
もしくは、そのサプリがここまで徹底して全人類に広がったということは人類全体にとって、撲滅しなければならないような事態が起きたのだろうか。

「Grapheck/Shinahara Nao」

ナオはそのサプリと開発者の名前をそっと書き留めた。
サプリ名は何かのアートブックの名前から付けられたらしい。

そして。
実は開発者が結婚後の自分だということを、彼女はまだ知らない。
その詳細は次のタイムトラベルで明らかになることだろう。


今回はGrapheck-1グランプリ3週目のテーマ、「FUTURE✕おなら」に応募すべく、思いついたままに未来の世界を書いてみました!

最後までお付き合いいただいた方は是非、スキ✨のリアクションをいただけると嬉しいです★

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