お笑いと共感性

先日のM-1グランプリはご覧になっただろうか。私は3,4組ほど友人宅で視聴した。

お笑い番組は、「笑いのツボがズレているんだな」と改めて認識させられるので苦手である。
もちろん本当に爆笑させられるようなネタも無くはないのだが、大概は「一生懸命笑わせようとしてるな」という方向に目がいってしまう。
その為、なんとか笑わないと失礼だ!と自意識が働いて、笑いポイントの手前のタイミングで「フッ…(暗黒微笑)」という太古の感じの悪さを出してしまう。
笑わないほうがまだマシである。
おまけに共感力も無いのでネタの笑いの根幹も分からない。大きな声を出しているだけのように感じてしまう。

隣でベストなタイミングに「ワハハ」と声を上げる友人の共感力が羨ましかった。
(これは別件だが、この友人の事を私は人だと思っていない。人で無しにすら共感力はあるのに、私には無いのだ。悔しい。)
ゴニョゴニョと笑えなかった言い訳をし、居た堪れずふて寝をした。

Xを覗くとM-1の話で盛り上がっており、各々好きな芸人や印象的だったネタについて持ちきりだった。

どこでも私だけが置いてけぼり…なのは寂しいので、こんな私にも爆笑できるものをぜひご紹介したい。
10年程前に、ダ・ヴィンチ・恐山さんと、にぅまさんが配信していた、オールナイト虚無という番組である。(残念ながら現在は終了してしまっている。)
視聴者の投稿物にMCのお二人がケチをつけていくスタイルで、その多くが授業中の落書きや、ぼやけた写真、独特な感性の自由律俳句、など共感してもらおうというという気がさらさらない物ばかりだ。
これのなんと居心地の良いことか。
共感してもらう気が無いのだから、笑っても笑わなくても私の自由なのだ!!MCに処理される投稿物達を見ていると、どんな感性にも居場所はあるのだと思える。そこにはなんの共感もない、各々が創り出す無限の虚無があるのだ!!いや虚無だから何も無いのか!!
共感力の無い私でもゴニョゴニョせず見られるのだ!!兎にも角にも最高なのである。

とまあ、共感力の無い奴にオススメされても説得力に欠けるだろうが、YouTubeで見られるのでぜひ一度見ていただきたい。



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