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今更だけど今年の27時間テレビがめっちゃ良かった、という話

noteさんにこんなこと言われたのでせっかくだから書こうと思います。



まぁ、タイトルまんまなんですけど。
普段27時間テレビとかガッツリ真剣に見るタイプでは無い自分が思わず色々語りたくなる内容だったので、少し書かせていただきます。最近あまりテレビを見ない方にも伝われば良いなと思ってます。(さすがに全部に触れるのは大変なので、かいつまんで)

まず、言いたいのが総評なんですけど

めっちゃ良かった。

ってことなんですよ。思わず見出し使っちゃいましたが、そのぐらいよかったです。

で、何が良かったかというと主に2つで。

①学生主役の企画がどれも素晴らしかった

②それに応えるかのように大人たちも本気だった

詳しく説明していきます。


主軸の番組「新しいカギ」とは

まず、普段テレビ見ない方にも伝わるように説明したいんですが、今回の27時間テレビは「新しいカギ」というお笑い番組を主軸に展開されています。

「新しいカギ」は霜降り明星、チョコレートプラネット、ハナコがメインキャストを務めるコント中心の総合お笑いバラエティー番組で、「めちゃ2イケてるッ!」とか「はねるのトびら」の系譜に当たる番組です。

で、その中でも今の「新しいカギ」が他番組と違うのが学生たちが主役の企画が多く、しかもそれが人気企画ってことなんですよね。

番組のメインはコントなのですが、いま番組主軸の人気コーナーはどれも全国の高校を訪問したり、高校生をスタジオに招いて行われる企画なのです。いくつか紹介しますね。

まず、こちら「学校かくれんぼ」

一般公募で募集した学校に新しいカギメンバーが出向き、新しいカギメンバーが高校を乗っ取る設定で在籍する生徒全員と敷地内でかくれんぼをするゲーム系企画。当選的には投稿者のドッキリで当選を知らせ、チョコレートプラネット長田扮する"新日本かくれんぼ協会会長"隠密マサル(おんみつマサル)が進行役として校長とともに別室で監視、フジテレビの美術スタッフが制作した学校設備に紛れた構造物に長田以外のメンバーたちが身を隠し、制限時間以内に生徒が全員を発見出来れば生徒に総額100万円分の図書カード(1,000円×人数分)が贈呈される。

新しいカギ - Wikipedia より抜粋


各高校のクイズ研究会と新しいカギのメンバーが本気でクイズに挑む「高校生クイズ今何問目?」

もともとはテレビ朝日『クイズタイムショック』をモチーフとしたコント。長田が解答者として、1分間に10問出されるクイズに挑戦していく。『タイムショック』でお馴染みの問題である「今何問目?」が題材となっており、出題内容が全問題「○問目」で解答するクイズとなっている。
2022年からは「高校生クイズ何問目?」として、クイズ作家・矢野了平と日高大介をモチーフにしたヒダカ(長田)・ヤノ(松尾)を司会に3人1組の高校生チームを迎えて答えが「○問目」となる難問に挑戦する企画になり、高校生 3チームに加えて、高学歴の岡部、カメラ・アイの能力を持ち記憶力が良いせいや、雑学に強い粗品で構成された「新しいカギチーム」を合わせた4チームが優勝を目指して予選・決勝の2ステージに挑む。
優勝したチームは、他の回で優勝したチームと戦う「チャンピオン大会」に進出する。

新しいカギ - Wikipedia より抜粋


先生が生徒と協力してカギメンバーを騙す「ティーチャーをさがせ!」

探検家となったカギメンバーは松尾扮する松ウォーリーの指示を受け生徒に化けた先生10人を探す。基本的1エリア3人が3か所に隠れ制限時間10分で探す。ティーチャーだとわかったらその人を指名(その際タイマーは止まる)して「あなたはティーチャーだ!」だとコール。「ティーチャー(先生)」なら正解、「スチューデント(生徒)」ならお手付きとなる(お手付きは2回まで)最終的に見つけられたティーチャー(お手付きしたスチューデント)の人数×10万円が学校に送られる。

新しいカギ - Wikipedia より抜粋


他にも他にも、引用したWikipediaを見てもらえばわかるように、学生や学校をメインとした企画がたくさんあり、しかもそのどれもが面白く人気企画なのです。

いまや「新しいカギ」はコント番組の枠を大きくはみ出し、かつてのTBS「学校へ行こう!」のようなポジションを確立しつつあります。今の中学生、高校生たちの視聴率もかなり高いみたいです。

そして、今回の27時間テレビはそのスタンスを崩さず、タイトルを「FNS 27時間テレビ 日本一楽しい文化祭!」と銘打ち、多数の学校や生徒たちと向き合う番組を作りました。


27時間テレビのタイムテーブル、そのほとんどが……

こちらが今回の27時間テレビのタイムテーブル

全部で14個の番組で構成されているのですが、14番組中、7番組が学校や学生を主軸にした企画になっています。

・グランドオープニング(FNS日本縦断!青春スゴ技リレー)

FNS27局が厳選した“スゴ技を持つ小中高生”がその腕前を生中継で披露!
リレーで繋いで日本をひとつに!
フジテレビ代表は、霜降り明星・せいやが担当。生放送でスゴ技成功なるか!?

・超!学校かくれんぼ

大人対高校生の真剣勝負!
カギメンバーが校内に超本気で隠れ、全校生徒が超本気で探し出す…。
『新しいカギ』の看板企画「学校かくれんぼ」。『FNS27時間テレビ』では、スペシャルバージョン!舞台は過去最多、約2600名の生徒が通う「神奈川県横浜高等学校」。
隠れ場所にかけた美術費用は過去最高金額…!
カギメンバー&目黒蓮&やす子 vs 全校生徒のガチバトル。すべてがドえらいスケールのこの戦い、勝つのはカギか!?高校生か!?

・FNS逃走中

20周年を迎えた『逃走中』が、今年も『FNS27時間テレビ』で開催決定!
霜降り明星、チョコレートプラネットらMC陣と、FNS各局を代表する27人が出場!
舞台は山梨県の日本航空高等学校。生徒たちも巻き込んだ140分間のゲームに挑む。
校内の施設、生徒を巻き込み、一瞬たりとも目が離せない緊迫の展開に注目せよ!

・高校生クイズ何問目?~年間チャンピオン大会~

現役高校生たち vs カギチームによる、知の頂上決戦。『新しいカギ』の人気企画「高校生クイズ何問目?」。
計算力や知識力が必要な、答えがすべて “○問目”になる「何問目クイズ」で対決!
番組内での予選大会を勝ち抜いてきた高校生&カギチーム(粗品、せいや、岡部)が、このたび、年間チャンピオン大会で激突!
クイズ高校生たちのプライドをかけた熱き戦い…。決勝を勝ち抜き“何問目王”になるのは、果たしてどのチームか!?

・ハモネプハイスクール

楽器を使わず声だけでハーモニーを奏でる、青春アカペラ甲子園「ハモネプ」。
『FNS27時間テレビ』では、ハモネプ「初」となる高校生による全国大会「ハモネプハイスクール」を開催!アカペラ部は全国にあるものの、甲子園のような全国大会はなかった高校アカペラ界の実力グループが集結!一緒に口ずさみたくなる名曲・ヒット曲の数々を声だけで奏で、仲間とともに日本一を目指す!

・生学校かくれんぼ 〜かくれんぼ博士100人 vs やす子〜

「学校かくれんぼ」への応募件数は5万件を突破!しかし応募してくれた全ての学校へ行くことは難しい…。そこで!「学校かくれんぼに参加したい」という子供たちの夢を叶えるため“生放送”で学校かくれんぼを開催!
事前抽選で当たった“学校かくれんぼへの熱い思いを抱いた小学生=かくれんぼ博士”100人が一同に集結!
学校かくれんぼを知り尽くした最強キッズ100人は、生放送でやす子を見つけることができるか!?

・ドッキリGP × 新しいカギ

『新しいカギ』の人気企画「ティーチャーをさがせ!」には『ドッキリGP』を代表して、菊池風磨とシソンヌ長谷川がゲスト参戦!
学校の日常生活の中に、生徒に変装して紛れ込む「10人の先生」。学校中を大捜索し、10人全員を見つけ出すことはできるのか!?
紛れるティーチャーも、隠すスチューデントも、超本気!カギメンバーをダマせたら、1人につき10万円を学校に贈呈!
勝つのはどっちだ!?

・カギダンススタジアム

日本一たのしい学園祭のクライマックスは、笑いと涙の「カギダンススタジアム」。
カギメンバー × 高校生が超本気で練習!
ひと夏の青春を捧げたオリジナルダンスでNo.1を目指す!
“日本一たのしいダンス”を踊るのはどのチームだ!?

フジテレビの目玉番組、「逃走中」や「ハモネプ」までも学校・学生コラボバージョンになっており、徹底しています。

ただでさえ生放送、リスクはできるだけ避けたいはずにもかかわらず、学生たちとのコラボをメインに押し出した番組ラインナップ。スタッフたちに求められる根回しや、参加者たちへの配慮、調整などは生半可なものではなかったと想像されます。
それでもこの番組スケジュールを掲げ、やりきりました。

どの番組も良かったのですが、その中でも特に触れたいのがこの2つ。

・高校生クイズ今何問目?

・カギダンススタジアム


クイズで高校生と芸人達が本気でぶつかる「高校生クイズ今何問目?」

もともとコントから生まれたこのコーナーですが、この全てが「何問目?」になる形式のおかげで、知識だけではなく、計算力、記憶力、判断力など総合的に問われるクイズになっています。

ちょっとどんな問題が出るか見てみましょう。

3問前の9問先の8問前の2問先は何問目?

徳川歴代将軍が順番に問題を解いていくとすると家慶は何問目?

よしえさんとけいこさんが2人で問題集を解いています。
素数問目はよしえさんが、そうでない問題はけいこさんが解きます。
けいこさんにとっての21問目は全体の何問目?

今、何問目?

知識を問われる問題がきたかと思えば、記憶力や計算力を問われる問題がフォークボールやチェンジアップのように飛んでくる。求められる能力がコロコロと変わるので一瞬たりとも気が抜けない問題群になっています。そしてこのような問題に予選を勝ち上がってきた高校生たち3チームと新しいカギチーム(粗品、せいや、岡部)が戦うのですが、高校生チームはクイズ名門の強豪校にもかかわらず、カギチームはこれまで互角の戦いを繰り広げてきました。

実はカギチームは、過去の大会では予選を勝ち上がってきた高校生たちを押し退け優勝したこともあります。ギャンブルで鍛えられた計算力の粗品、一度見ただけで記憶できるカメラアイのせいや、押しに徹する事でチームに見事なパスを送る岡部、3人が見事にこの「高校生クイズ今何問目?」と噛み合って、クイズ強豪校と互角に戦えているのです。

問題の性質上、一瞬でも油断すると相手にポイントを渡してしまうため、カギチームを含め、本当にどこが勝つかわからない試合展開は見応えがありドラマチックでした。
過去にカギチームに敗北を喫したチームが敗者復活からカギチームにリベンジを果たしに来たり、本物の高校生クイズでもバチバチにやりあっている開成と筑駒が初戦で当たったり……

8月4日までTverの配信が見られると思うので良かったらご覧ください。


色んな意味でガチだった「カギダンススタジアム」

そしてこちらは予選を勝ち抜いてきた高校生ダンスチームに新しいカギのメンバーが1人加入し、数ヶ月本気で練習して27時間テレビのフィナーレで披露するこの企画。しかもフィナーレなのでカギメンバー、寝てません。

番組のトリにこの企画を持ってくるところも、いかにスタッフが学生企画を重要に思っているかがわかります。

出場したのは以下のチーム。

  • 岩手県 花巻東高等学校×岡部大(ハナコ)

  • 埼玉県 武南高等学校×松尾駿(チョコレートプラネット)

  • 東京都 宝仙学園高等学校女子部×長田庄平(チョコレートプラネット)

  • 神奈川県 KADOKAWA DREAMS YOUTH×せいや(霜降り明星)

  • 三重県 三重高等学校×秋山寛貴(ハナコ)

  • 福岡県 北九州市立高等学校×丸山礼

  • 韓国 1MILLION×菊田竜大(ハナコ)

(上記は出場順)
中でも自分が好きだった3チームについて触れさせてください。

花巻東高等学校×岡部大(ハナコ)

順番はくじ引きで決定されたのですが、トップバッターを務めることになったこちらのチーム。花巻東と岡部さんがトップバッターで本当に良かった。今回のカギダンススタジアムを間違いなく引っ張っていってくれました。なんとこちらの高校のダンスチーム、結成してわずか2年。にもかかわらず並みいる強豪を押しのけて素晴らしいダンスを披露しています。岡部さんと花巻東の高校生たちが、いかに素晴らしいチームワークを築いたかが、練習の映像からはもちろん、本番のダンスからも感じることが出来ました。そして、このチームを語るのに欠かせないのがムードメーカーの"けんじくん"。素晴らしい表現力で、キューティーハニーのソロパートを踊り切っていました。彼が高校でダンスと出会えて本当に良かったと思います。岡部さんの努力も並々ならぬもので、高校生たちに本気でぶつかっていったのが感じ取れました。

三重高等学校×秋山寛貴(ハナコ)

ネット上でも話題になったので知っている方も多いかもしれません。ハナコの秋山さんと三重高校のダンス。練習の際の映像で先生がおっしゃっていた「まじめな人はロックダンスが向いている」という言葉の通り、まじめで誠実な秋山さんの正確にロックダンスがばっちりハマったように思います。「空き時間ずっと練習している」とカギメンバーも語っていましたが、この数か月間、ダンスに、高校生たちに、そして家族というテーマに向き合っていたんだと思います。
そして、ダンスの構成も見事でした。見せ場の作り方、ストーリー、適材適所なメンバーの配置、小道具(紙飛行機)の扱い方などどれをとっても素晴らしいモノでした。是非、このダンスだけでもTverで見てみてほしいです。
この企画が終わった後も秋山さんにはダンス続けてほしいなぁ……

北九州市立高等学校×丸山礼

丸山さんが挑戦したのは「ワック」という腕や胸などを中心に踊るダンスで、腕を鞭のように扱うとても難易度の高いダンスです。シンクロでずれるととても目立つにもかかわらず、この高難易度ダンスを見事に踊り切っていました。それだけでなく、構成も見事でした。観客を巻き込んだり、まさか水をあんな使い方をするとは……。丸山さんを主人公に見事なショーが完成していました。

他のチームもめちゃくちゃよかったです!優勝した武南高校と松尾チームはあの人数を見事まとめ上げ、松尾さんはダンス初心者にもかかわらず10種のダンスを4分間踊り切るという離れ業をやってのけましたし、宝仙学園と長田チームは小道具の使い方もさることながら、シンクロダンスの精度がとんでもなかったです。そして、KADOKAWA DREAMS YOUTH×せいやチームや、1MILLION×菊田チームも流石はプロ、というような圧巻のパフォーマンスを見せつけてくれました。


コンセプトが良かったし、ガチだった。

今回一番いいな、と思ったのがその採点基準。「うまい」でも「すごい」でもなく「1番会場を笑顔にさせたチーム」というその採点基準が、プロチームも高校生チームも接戦を繰り広げる結果になったと思っています。

もう一つは順番。1MILLION×菊田チームや、KADOKAWA DREAMS YOUTH×せいやチームが方向性が他チームと違うことは、おそらくリハを見ればスタッフはわかっていたと思います。より劇的な展開にしたければ、順番を調整することもできたでしょう。

でも、それをしなかった。ガチで粗品が引いたくじ引きの順番のまま放送した。ここも、あくまで平等に、公平にガチで競ってもらいたいというスタッフ側の思いを感じました。


他にも全体的にいろいろと良かった。

高校生メインの番組のほかにも、粗品が見事に粗品ワールド全開で、逃走中ではヒールを演じたり、深夜帯は傍若無人な自由さを展開していたり、かくれんぼでは美術スタッフという大人たちの本気が見れたりと、見どころ満載でめちゃくちゃ良かったです。

是非、また「新しいカギ」には27時間テレビのメインをやってほしいなー、とおもいました。学生たちの星になってくれ。


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