何も知らないデレPがシャニアニを見てきた。

お疲れさまです。シンデレラガールズでPをしています、ねぎです。
今回はタイトルにある通り、アニメ版 アイドルマスターシャイニーカラーズ 第1章劇場先行公開版を、ほぼ何も知らない状態で見てきました。
基本的にはシャイニーを好きなPやファンが見る映画だとは思いますが、だからこそ、な~んも知らない他ブランドのPの感想があってもいいのではないかと思い、備忘録的な形式で書き記しておこうと思います。


結論から言うと

すげー良かった、です。
多分、シャニPが思うところとはちょっとズレているとは思いますが、それはそれ。
知らないなりに楽しめたよ、ということで。
それでは各話の感想を。

開始前

ミリの時にあった、通常上演とか応援上映の案内的なモノがなかった。
正直に言うとあれ煩わしくて嫌だったので、無くて良かったです。
スッと松竹の富士山が出てきてくれて安心しました。

第一話

最初にスゲー良かった!と言っておきながらいきなり手の平を返しますが、この一話に関しては、無味無臭と言うか、とても薄味に感じました。

開始直後、桜の蕾が開く前に菜種梅雨の中を歩く主人公が暗い公園を見て帰宅するシーンは、セリフが一個もないのに情緒は伝わってきたし、その直後に同じ構図で桜舞う季節を表現するのは、画的に綺麗だなと思いました。
ですが、逆に言うと見所はその綺麗さだけ。

で、第一話の問題点は個人的にはっきりしていて、主人公である櫻木真乃の感情や葛藤が見え難い、これに尽きます。
Pにスカウトされて思わず逃げる→夜自室で寝れずに葛藤する→再びスカウトされて応じるという流れに、まぁ多分こうなんだろうなー、と行間を読んで推測は出来ますが、それ以上踏み込んで描写はされないので、とりあえずこの場では保留、としか言えない。
多分ゲームでは色々描かれたんだろうなーと、言うことにしてこの場は流すことしかできなかった。

プロデューサー

まあ不審者でしたけど、やたらガタイが良く目つきが悪い上に仏頂面で通報されてしまうどこぞの大手プロダクションの武〇Pよりはマシでしょう。
爽やかなイケメンは、それだけで許されるのだ。
とはいえ、真乃に何を感じたのかは分かりません。
分かりませんが、足繁く通うぐらいなんだから何かあるのでしょう。
笑顔とかじゃないだろうな、まあいいや。

他のユニットのアイドル達

第一話の時点では名前も出ないので、とにかくいるよ、なんか色々活動しているよ、位しか分からない。
そもそも283プロがどの程度の規模かも分からない。
WINGという大会が芸能界全体で行われているのか、ホ〇プロス〇ウトキ〇ラバンみたいに社内のイベントなのか、その規模も分からない。
まぁ、分からないことだらけですが、とりあえず今回のアニメは3+5+3+5の16人がメインになる、と。
数としてはちょいと多い気がしないこともないですが、ゆーてデレアニも14人+αだったんで何とかなるやろ。
と、いうわけで、本当にフワフワしたまま何にも分からずに終了。
正直、この時点では「どうしたもんかなーこれ?」と思っていました。

第二話

ここから、各ユニットのお話となります。
主人公回りに関して何も分からなかったので、むしろここで第一話の事は半分見なかった事にする位の勢いで目線をガラッと変えてくれたのは、正直ありがたかったです。
というわけで、アンティーカのお話。

アンティーカ

ユニットのお話とは言いつつも、大まかな目線としては方言娘で元気いっぱいの月岡恋鐘+αという構成。(4人の担当Pの皆さんごめんなさい!)
実際にお話を転がしているのは恋鐘、P、監督の三人なので、非常に分かりやすい。
どうやら既にデビューしているようで、大会に向けて”新しい展開”を提案されて一旦話がごちゃごちゃになっても、すぐに「新MVを作る」でまとまるのが最初から好印象しかない。
しかも、曲の世界観から物語を構築しMVの内容の具体案まで提示していくところにユニットとしての一体感が感じられます。
初っ端から完成され過ぎてないかい君たち?

すぐにアイドル達にハンディカメラ渡して「プライベートを記録しよう」一辺倒などこぞのPも見習ってほしい。

というわけで、結構個性的なメンツのようですが、恋鐘を中心にキッチリ団結しているアンティーカ、好印象プラス加点。

監督さんとMV撮影

まぁた、いくらゲストとはいえ濃いキャラだなぁ監督さんw
ちゃんとアイドル達に厳しいダメ出しをして、それに対してアンティーカのメンバー達が食らいついていく描写を入れていたのが、好印象プラス加点。
ちゃんと『お仕事』しているのよね。
地味なところだけど、個人的にアイドルアニメとしてとても大事な点だと思っています。

撮影現場は、群馬県の特撮オタクの聖地のお城w
まさか“あの”お城をアニメで見るとは思わないじゃん?w

ぐずついた空が出てきた瞬間「これ雨が降って撮影が立ち行かなくなって最終的にはずぶ濡れになって歌う熱い展開だ」と一瞬で予想がつきました。
ですが、予想がつくからこそキッチリやるのが『熱い展開』なわけです。そこは変に外さなくていい。
ベタなことをベタにやる「いよっ、待ってました!」ってヤツですよ。

暴風雨のライブ。

まず、撮影側が職業監督としてしっかり70~80点の仕事をしているのが実に良い。ちゃんと監督もプロであるという一線を守っている。
その上で、恋鐘が「アンティーカは諦めない」とアイドル側から申し出る。
はい、好印象プラス加点。

そして、雨の中のライブ。
車のライトに照らされ、劇場の音圧で突き刺さるギター音、恋鐘が足で円を描いて腕を振り上げた瞬間、鳥肌が立った。
しかも、ちゃんとずぶ濡れ仕様の3Dモデルをわざわざ用意している!
(実は一番感動したのここw)
このライブシーンで、一気に心を掴まれました。
いや、シャイニーカラーズすげぇっす。

というわけで、1話のフワフワ感はどこへやら。
アイドルアニメとして完璧な1本を見せられて、既にお腹いっぱいになってしまいました。

※第2話追記

映画館を出た後、速攻でバベルシティグレイスを購入w
さらにネットで調べたら「アンティーカは逆境になればなるほど熱く燃え上がるユニット」というテーマがあるようで。
それがそのまま2話の骨子になっていたわけね。納得。
てか、それ王道なので燃える展開なの確定じゃないですか。
サブタイトルの「ウタという炎」の意味を、曲を聞いて二重に納得。
こだわりハンパねぇな。

第三話

3話の主役は、キュート(?)属性の3人組ユニット、アルストロメリア。
サブタイトルでありアルストロメリアの花言葉である「未来への憧れ」がテーマ。
お話としては、2話の様なインパクトはないけれど、分かりやすさとテーマ語りが重視で、行間を読むのが楽しい回でした。

アルストロメリアとプロデューサー

いきなりPがラフな格好で3人娘と食卓を囲んでいてビックリ。
え、お前妻子持ちなの? と一瞬マジで思ってしまった。
アルストロメリアは人妻属性年上系お姉さん+双子のユニットなのね。
知らなかったw
今回、お話の中心になるのは双子の妹・甘奈。
双子に関してはシンデレラガールズの久川姉妹で馴染んでいたので、陰キャが姉で陽キャが妹、と言うのはすぐに分かりました。

『未来への憧れ』

というテーマに対し答えを見つけられない甘奈。
Pは「それは既に三人の胸の内にあるのではないか?」と助言はするが、深入りはしない。
その直後、三人は自宅でやりたい事、目指したい事をまくしたてるように列挙する。
Pが言う通り、本人達が自覚していないだけで、答えは最初から出ていた。
このタイミングでPメチャクチャ有能では?と思うようになりました。

ひたすら地味なお仕事

アルストロメリアはフラワーパークでのイベント進行のお仕事。
大会控えているのにそんな地味な仕事している時間あるん?
と言われるかもしれないが、それがいい。
そういうの一歩一歩の積み重ね描写本当に大事。

そして、イベントで姉弟のトラブルを解決したことで、己のやりたかった事、アイドルとしての目標を甘奈がはっきりと自覚して、この回は幕を閉じます。

まあ弟さんが何で愚図っていたのかは不明ですが、そこは主題ではないし、そんな事を説明する尺も必要性もない。
だいたい、人様の事情に1から10まで介入するのも無粋ってモノでしょう。
大事なのは甘奈が姉弟をアイドルとして「笑顔にした」という「結果」なんですよね。

綺麗に順序立ててテーマを語る語り口があまりにもスマート且つ美しくて、
取捨選択のキッチリとしたメリハリのある一本だなと思いました。
これは完全に脚本の力ですね。

第四話

パッション(?)属性の五人組ユニット、放課後クライマックスガールズがメインのお話。
……ではあるが、お話の中心はユニットのレッド(?)小宮果穂。
後の四人は……要するに個性的な凸凹メンバーって事ね!(担当Pの皆さんごめんなさい!その2)

地道なドサ回り営業

第1話からずっと地元商店街で地道な営業をこなす放課後クライマックスガールズ。
あまりにも地味過ぎて、見ているこっちが居た堪れなくなるレベル。
しかし、そんな彼女達に大きな仕事が舞い込みます

ショッピングモールのヒーローショー

いやめっちゃ地味な地方の仕事やん!!!!!!
と思わずツッコミを入れたくなりましたが、そこで大喜びをするのがユニットのレッド(?)である果穂。
この回は、とにかく果穂のまっすぐな正面のアップが印象的です。
純粋でキラキラした瞳に宿す強さ、というのがそのワンカットで表現できているんですよね。
おそらく、年齢も個性もバラバラなメンバーも、そんな果穂が大好きだからこそまとまっている。
筆者も大好きな、まさに戦隊ヒーローの様な結束力がこのユニットの魅力なのでしょう。
知らんけど。

トラブルと大逆転劇

いやそんなトラブルないやろ!!!!!!
と二度目のツッコミを必死で抑えつつ、放課後クライマックスガールズとP達の共同作業が始まります。
で、このヒーローショーの再構築、一見荒唐無稽なんですけど実は結構理に叶っていて

・元々、放クラが捕まってヒーローが助ける大まかな流れは同じ
・ヒーロー一式がないだけで、現場スタッフは健在
・いざという時の為に客席にサクラを仕込む(最低限の盛り上げ保障)
・ヒーローショーに精通している果穂が全体の流れをプロデュース
・観客席に出演者本人達が足を運んで行って盛り上げを演出

とまあ、特撮オタクの目線から見ても、ちゃんとヒーローショーってものを“分かって”るんですよね。
特に、商店街の人達に客席の盛り上げ役を頼むのが本当に偉いと思った。
一話からの地味な営業が結実して花開く、本当に細かいところに気が利くアニメだなぁと、ここでも感心しました。

そして、ヒーローショーの盛り上げ→変身→ライブという完ペキな流れ。
こんなん絶対盛り上がるヤツやん。
2話も驚きましたけれど、4話は2話と同等かそれ以上に完成度の高い一本で、本当に満足でした。

※第4話追記

後で調べたら「放課後クライマックスガールズは周りを巻き込んで盛り上げるのがテーマのユニット」とのことで。
2話同様、こちらもユニットのカラーを前面に押し出した話だったわけですね。
そりゃ完成度高いわけだ。関心。

終わりに

というわけで、アイドルマスターシャイニーカラーズ第1章、本当に楽しかったです(ただし1話は除く)
「既存のファン向けで新規には楽しめないのではないか」という声も散見されますが、全然そんなことないと思います。
勿論、分からないことは多いですが、少なくてもアイドルアニメとして押さえるべき点は逃さず描いているので、ちゃんと面白いです。

個人的には第2話のインパクトが大きく、元々ハードロックやメタルが好きなのもあって、アンティーカに惹かれました。

第2章以降は、そういやすっかり忘れていた主人公達イルミネーションスターズの人間関係も描かれる……のか?
何か青属性の人が不穏な空気出してましたけど、それは次回以降を楽しみにしましょう。

そんなわけで、第2章も知らないなりに楽しんでいきたいと思います。


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