兼業ハンドメイド作家って、どう?
こんにちは、Ne-giです。
「ガチガチに固い履歴書だね」
以前、クリエーター系のお仕事の面接を受けた時に開口一番にこう言われました。
クリエイティブなお仕事に憧れて応募したものの、残念ながらご縁が無かったので、古巣に戻ってパート勤務をしながらハンドメイド作家を兼業でしています。
ハンドメイド作家歴17年、今のコンセプトで制作して8年のあみぐるみドール作家。
noteでは主に、FP関連の事や作家寄りのお話を書いていこうと思っています。
それでは早速、タイトルの「兼業ハンドメイド作家」について。
私は現在、週2回パート勤務しながらハンドメイド作家をしています。
開業届を出しているので、個人事業主でありパート従業員という形です。
ハンドメイド作家さんには、専業を目指す方が多いと感じます。
私も以前はそうでした。
しかし、ある時から「いや、兼業でも良くない?」と思うようになり、今では勤務先で定年まで働く気満々です。
専業ハンドメイド作家には魅力が溢れていますが、場合によっては兼業も悪くないよ。と思いこの記事を書いてます。
それでは、私が「兼業作家」で活動する理由をお話しして行こうと思います。
理由その1 マンパワーに感じた限界
私は主に、あみぐるみを制作しています。
あみぐるみと言っても、細かい装飾やドレスにこだわった作風なので、どちらかと言うとドールに近いです。
かれこれ15年以上作家活動をしていますが、最初の10年は売り上げは右肩上がりでしたが、それからはずっと横ばいでした。
これには理由があり、
1人で作れる物量の限界🟰売り上げの限界
数の壁が高く高く眼前にそびえ立ち、限界ギリギリに頑張ってもこれ以上超える事は出来ない。
「あみぐるみ」は制作に時間がかかります。
ハンドメイドのジャンルの中でも、編み物は本当に時間がかかるジャンルだと思います。
勿論、作品の価格を上げるなどはして来ました。
おそらく、「あみぐるみ」ジャンルではかなりの高価格帯です。
しかし、作品の価格を上げるという事は一体にかかるコストも上がり(時間や費用)、数を沢山作る事が出来なくなる。
数を増やして、作品をシンプル化するという方法もあるけれど、それは私の作家としてのミッションに反する。
(あくまでも私の作品の方向性であって、他の作家さんの方向性とは別の話です。念の為。)
うーん、完全な頭打ち。
これ以上、「純粋な手作り」のみで売り上げを伸ばすのは無理だと判断し、今後の人生設計を見直そうと考えました。
理由その2 大量生産に向かない作品
「マンパワーが限界なら、外注を考えれば」
と、思わなかった訳ではないです。
パーツの外注や、ソフビやぬいぐるみ、グッズなどなど…。
手広くやろうと思えば、どこまでも可能性があるのがハンドメイド作家の良いところ。
しかし、編み物の編み目は人によって個性がでるので、私のあみぐるみにパーツの外注は不向きと感じました。
そして、外注のぬいぐるみやソフビも、細かい装飾を特徴とする私の作品向きでは無い。
グッズも、お楽しみ程度にはこれまでも作ってきましたが、それなりの利益を得ようとすると大量の在庫を必要とする上よほど上手いことやらなければ損益分岐点を超えるのが難しい。
更に言えば、教室系や手作りキット系もドールに近い作品の性質を考えると難しい。
つまり私の作品は、他に展開しづらい作品でした。
その3 お金の心配に左右されたくない。
とことん追い詰められた方が力を発揮しやすい人もいれば、安定した環境でベストパフォーマンスをする人もいる。
これは本当に人それぞれだと思いますが、私は完全に後者のタイプ。
安定した収入があってこそ、思い切り創作出来る。
もし不安定な収入だったら、作品に「隙」が出来る。
沢山稼ぐために、沢山作るために、手を抜く事が出てくる。お金に追い詰められれば、そんな嫌な甘さが出てくる事が想像出来る。
なので安定した収入を得ながら、とことん納得ゆくまで作品と向き合う。
「安定」は作品の質を上げる。
私は、そういうタイプの作家だと思っています。
お金の話題を嫌う方も多いと思いますが、長年作家を続けるにはお金は切実な問題です。
…と、自分が兼業作家でいる理由を色々上げてみました。
作家としてベストパフォーマンスをするためには、自分は兼業作家が1番向いています。
もうちょい冒険出来るような性格なら良かったのですが、慎重なのは仕方がない。そう言う性分です。
そしてその後、訳あってファイナンシャルプランナー技能士の資格も取得。
ガチガチに固い履歴書が、更に強度を増して固くなっております。
この叩いても壊れなさそうな経歴のハンドメイド作家が、作家さんの為になるお金の話をしていければ…。
ここは、そんなnoteです。