2人目不妊がつらい【その2】
体調不良やなんやかんやで間が空いてしまいました…
ぼちぼち続き書いていきます。
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東京には、不妊治療クリニックが溢れていた。
広い海に投げ出されて、どうしたらいいか完全にわからなくなっていた。クチコミを見ても最低と最高の評価が同時に付いている。そりゃそうか、その人が妊娠できたら最高だし、できなかったら最低なのだから。
夫にあれこれ相談した。「ここのクリニックは有名らしい」「ここはあまり薬を使わずに治療するらしい」「ここはクチコミ良さそう」「ここは女医さんがいる」「色々調べすぎてよくわからない」と。答えはシンプルに「合う合わないは人それぞれだし、まずは近い所にしてみたら?」と。
それもそうだなと思い、最寄駅から電車で10分のところにある体外受精を扱うクリニックに通い始めた。
ここのクリニック、最終的に(自分で言うのもアレですが)普段温厚と言われる私がガチギレしてしまったレベルで絶望的に合わなかったのですが…思えば最初から多少の違和感があったなぁ。疑問点はあるけどまーこんなもんなのかな?と思って淡々と通い続けたけど、今となってはちゃんとクリニック吟味すべきだったかなーと反省もある。
まず通い始めて早々の小さなトラブル。
夫婦揃っての初診を推奨していたけど、子どもがいてそれができず。それぞれで受診したら聞いてきた話が違っていた。
私はとりあえず検査をして採卵を目指しましょうと言われ、夫は人工授精を勧められたと話している。
完全に頭の中がハテナでいっぱいである。
どうやら夫が看護師さんに「妻が注射嫌いだ」と話をしたら「人工授精という方法もありますよ」という紹介?だったようで、先生からの見立てではタイミングと大差ないからしなくて良いとのことでした。
結局この周期では出来ることがなかったから、そんなに言うなら人工授精をしてみてもいいけど…と言う話になり「いや言い出したの病院だからね?」と思いつつ、試せることはなんでもやろう!と人工授精をするも授からず。どうやら私の問題は別のところにあるらしい。
淡々と通っているうちに、採卵周期に入ってしまった。
卵巣の刺激方法はいくつかあると聞く。私は自己注射が絶対に絶対に嫌で、なるべく飲み薬でなんとかならないかなぁと祈っていた。
それに、私はきっと妊娠しやすい(まだ思ってた)。原因はよくわからないけど、とにかく体外受精までしたら1回で授かるでしょ、と謎の自信に溢れていたから、複数採卵もあまり必要ないと思っていた。万が一の保険程度に思ってた。
けど、医師は「毎日自己注射をしてください」と。無理です。採卵数も少なくていいです。仕事もあるし負担をかけたくないです。となんとかお願いして、渋々といった様子でクロミッドのみの刺激にしてもらった。
途中の受診で、卵胞が育っていないので自己注射をしてくださいと言われてショックを受けた。絶対、やりたくないって言ったのに…。医師に訴えるも「細い針なので痛みは大したことないです。小学生でもできるものなので大丈夫です」と言われて。いや、そうなんだけどさ、わかるけどさ、やりたくないって言ってるじゃん…と悲しくなった。
震える手で半泣きで自己注射練習をした。あまりにも打つまでに時間がかかりすぎて、看護師さんも少し呆れた様子だった。
でも、どうしても嫌だった。半分意地のようなものかもしれない。毎回の採血でさえ憂鬱なのに、なんで自分で望んで針を刺さなきゃいけないの??と…
自己注射は痛みではなく、自分との戦いだった。
そして採卵の日がやってきた。このひと月前に仕事を始めて忙しかったけど、採卵ばかりに気が向かなくて助かったかもしれない。(半分これが狙いで仕事始めたところもある。お金も必要だし、精神安定のために仕事は絶対必要と思う派。)
朝早くにすっぴんメガネで電車に乗り、手術着に着替えて、静脈麻酔をしての採卵手術。点滴を最初手の甲から入れられて、めちゃくちゃ痛くて刺し直してもらった。あとは気がついたら終わっていた。知らないうちに下着も履かせてもらっていた。まじか。
点滴が取れるまでの時間が1番長くて不安で怖かった。何時かわからない、スマホも出せない、あとどれくらいで安静時間が終わるのかわからない、寒い、点滴刺してる所が痛い…こんな手術2度とやるもんか!と半泣きになりながら過ぎていく時間を耐えた。
採卵の結果は、2個。
そして両方受精し、両方ともグレードのいい初期胚と胚盤胞まで育ってくれた!
このいい胚を移植したら、妊娠できるんだね!この時はそう信じて疑わなかった。希望しかなかった。1回で妊娠できたら、もう1個の受精卵はどうするのかな?3人目の時に取っておけるのかな??と、そこまで考えていた。
【つづく】