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【MTG】2色土地まとめ
MTGはマナを生み出し呪文を唱えるゲームです。
この基本として重要な行動を支える「土地」というシステム。
基本土地と呼ばれる5種類(荒地も含めれば6種類)からは1種類のマナしか生まれません。
しかし、その常識を覆す土地が黎明期から存在しており、それらは「デュアルランド」と呼ばれ、多くのプレイヤーに親しまれてきました。
「デュアルランド」は2色のマナを生み出すことができる土地の総称で、今回はその土地を勉強も兼ねてまとめたいと思います。
基本はよく使われる、または強力である順番で紹介していきます。
価格の相場は「手に入れるなら」くらいの気持ちです。
基本土地タイプを持つ
基本土地タイプを持つ土地はフェッチランドから持って来られたり、土地タイプを参照する効果や能力によって強化や弱体を受けたりします。
一般的には弱体に引っかかることよりも有利な点が目立ちますので、基本土地タイプを持たない土地よりも強いとみなされる事が多いです。
ローウィンで登場した「つぶやき林」も基本土地タイプを持ちますが、サイクルの評価を優先すのでタイプ的土地を参照してください。
デュアルランド
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通称「デュアラン」
世界で初めて発売されたTCGの最初のパックに封入されていた2色土地。
全ての2色土地の祖先とも呼ばれており、これの完全なる上位互換は存在しないという意味で伝説の土地サイクルです。
再録禁止ということもあり、値段は上昇傾向です。
30th anniversary で裏の印刷が異なるものが再録され一時的に値段が落ちましたが、基本は上昇し続けることでしょう。
相場はリバイズドで50,000〜150,000円あたりです。
活躍の場はヴィンテージ、レガシー、統率者です。
下環境に入るための必須パーツと言われておりますが、なくても遊べます。
ただ、これより強い土地となるとほとんど無い(※1)ため、強さを求めた時に必要になる存在です。
※1(場合によっては基本土地の方が強かったり、2マナ以上出る土地があったり、諜報土地の存在も無視できません)
ショックランド
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ラヴニカブロックで生まれた2色土地。デュアランの調整版ということでタップインか2点もらってアンタップインか選べる土地です。
2点のダメージが《ショック》と同じ点数のためショックランドと呼ばれており、このダメージを喰らいながらアンタップで場に出すことを「ショックイン」と呼びます。
何度も再録されており、特にラブニカ系で再録がされています。しかし、需要の高さも相まって、再録時は一時的に値下がりするものの、一定の値段をキープしています。
相場は1,000〜2,000円あたりです。
活躍の場は統率者、モダン、パイオニアです。ヴィンテージとレガシーでも使えますが、多くの場合はデュアランの下位互換になるので選ばれることはありません。
モダンではフェッチランドからこのショックランドで3点を食らうため17点スタートが当たり前でした。最近は諜報ランドの登場で少し様子が変わり始めましたが、以前強い動きであることは確かです。
また、パイオニアでも一線の活躍をしており、フェッチの存在がないものの基本土地タイプを持っていることで多くのデッキとシナジーを形成しています。
諜報ランド
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カルロフ邸殺人事件より登場した2色土地。タップインではあるものの、プレイ時に山札の上から1枚を見て、1番上か墓地に置くことが選べる能力があります。
神殿ランドの持つ「占術」のほぼ上位互換と言って良い「諜報」が行えることが大きく、フェッチランドを擁する下環境ではデュアランやショックランドの枚数を抑えて採用されるほどです。
一見地味な効果に見えますが、MTGでは「事故」が最も恐ろしい勝敗の原因になることが多く、それらを軽減できる効果は非常に強力です。
また、フェッチのある環境では相手の動きに対応して
①「相手が何もしてこなかった」→「諜報ランドでアドを取る」
②「相手がアクションをしてきた」→「基本土地orショックランドで対応」
と選べるため、諜報ランドの登場によりプレイの流れが大きく変わりました。
しかし発表初期には基本土地タイプを持っているものの、既に安価になり始めていた神殿ランドと大差ない効果であると感じたプレイヤーが多く、タップインであることも含めて評価は低いものでした。
現在、スタンダード環境で使用できるため再録はされていません。
需要に対してパックが剥かれていないこともあり、値上がり傾向です。
相場は1,000〜3,000円あたりです。
先述の通り強力な土地のため、全てのフォーマットで採用が検討されています。パイオニアやスタンダードなどのフェッチがない環境では手放しに採用できないことは事実です。しかし、事故軽減、墓地肥やし、土地を伸ばすetcを1枚で達成できる強さはあるので、ショックランドと同程度の再録が待たれます。
氷雪デュアルランド(カルドハイム)
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カルドハイムにて収録された「氷雪」を持つ2色土地です。
氷雪タイプを持つ2色土地はこれと、コールドスナップで収録された基本土地タイプをもたないものしかないので、必然的に採用されることがあるカードです。
氷雪パーマネントの頭数にしたり、氷雪マナを生み出すことができるのはこのカードの唯一無二の特徴ですので、そういう意味では本家のデュアルランドにはできないことができています。
詳しくは後述しますが希少度がコモンであることがこのカードの最も注目すべき点です。そのため、手に入れやすいのが大きなポイントです。相場は10〜50円程度です。
この土地の主戦場はパウパーです。コモンしか使用できない環境のため優秀な2色土地は限られています。
しかし、この土地サイクルはコモンであるため採用されることが多いです。また、氷雪カードは通常のカードよりもコスパが悪いものの氷雪カードを集めることでその能力を発揮させます。
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たとえデッキの中に1種類しか氷雪を使用するカードがなかったとしても、コモンのパワーとしては強力であるため採用が検討されます。
コモンだと氷雪対策が難しいため、とりあえず入れ得といった感じです。
今後パウパーに参戦を考えているならとりあえず10種類4枚づつ購入しておきましょう。
コールドスナップ版については後述します。
バトルランド
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《戦乱のゼンディカー》より出た友好色5種類の土地です。
2025年現在の段階では対抗色のバトルランドは存在しません。
基本土地を2枚以上コントロールしているとアンタップインできる性能です。
名前の由来は《戦乱のゼンディカー/Battle for Zendikar》から取られています。
このカードがスタンダードで収録された際にはフェッチと共存しており、3色以上(なんなら5色も)のデッキ構築を容易にしてしまいました。
多色が容易になると各色の強いカードだけを集めたグッドスタッフ系のデッキになりやすく、デッキの多様性が失われる傾向にありました。
一方で、スタンダード期には強力な一面が表出したものの、アンタップインの条件が3ターン目以降になるため、環境が早いモダンでは採用しづらく、タップインとアンタップインが選べるショックランドの方が好まれます。また、パイオニアでもショックランドが使用できる関係で採用率はイマイチです。
構築済みの統率者デッキに再録されていることが多いのでお求めやすいのが嬉しいポイント。
ショックランドには手が出せないけど基本土地を参照するカードは多くあります。そのシナジーを買われてデッキに入れることも多いです。
相場は100〜300円程度です。
よく、この土地は構築済み統率者デッキに再録がされていますが、普通に入れても強いシーンが多いです。やはりフェッチで持ってくることができるのは大きく、状況を見てショックランドか諜報土地、バトルランドの3択を準備しておくことができます。
統率者では基本土地が多く入っており、ゲームスピードも緩やかなのでアンタップインも現実的です。
他の土地タイプを持つ2色土地に比べて対抗色はありませんし、ショックランドのような融通性もありません。しかし、スタンダード環境ではパワーを持ちすぎる可能性がある歯がゆい土地です。
とりあえず、よく使う色はとりあえず確保しておくと再録の時にお得かもしれません。
サイクリングランド
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アモンケットより、サイクイリングを持つ2色土地です。
サイクリングを持つ土地は複数あり、その中でも基本土地タイプを持つ友好色5種の2色土地です。
そもそもウルザズ・サーガに基本土地タイプを持たないものが存在していました。基本土地タイプを持っても特に問題がないデザインだったということでしょう。
強制タップインなので中速〜低速デッキに愛用されたものの、後半のマナフラッドを軽減できるということでアグロでの採用もあったようです。
ウルザズ・サーガ版はコモンであるため、一定の需要はあるようですが、アモンケット版はレアであるため需要は減る一方です。
相場は20〜100円程度です。
スタンダード登場時は2色土地の選択肢が少なかったため、使用実績があったものの、現在ではサイクリングを活用したコンボデッキ以外には居場所がありません。
もちろん、コントロール寄りの統率者などに採用することもできるとは思いますが…
タップインランド
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団結のドミナリアにて収録されたタップイン土地。
10種類収録されており、基本土地タイプを参照する版図を主にリミテッドで支えました。
他にもコモンであるためパウパーでも活躍しているようです。
コモンの2色土地は基本的にタップインであるため、基本土地タイプを持つのはデッキのシナジーを上げることができる優秀なパーツとなっています。
相場は20〜50円ほどです。
無色マナが出る
無色マナが出る土地全般に言えることとして、現代マジックでは無色マナは6色目の色とみなすため、多くの無色マナが出る土地が後年になって強化を受けたと言って過言ではありません。
また、無色マナが出る土地はいずれもアンタップインです。
ペインランド
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アイスエイジ、アポカリプスより色マナを出すたびに1点のダメージを負う10種類のサイクルです。
登場したのも早く、基本セットでの再録期間も非常に長いので多くの人に親しまれています。
アンタップインで戦場に出つつ色事故を減らすことができるため、ショックランドが使えない環境では活躍する姿が見られました。
特にアグロデッキにおいてはダメージを食らうよりも早く相手を倒せるため、採用が目立ちました。一方でコントロールなどの低速デッキでは色事故防止以外の役割は薄く、敬遠されることがあります。しかし、実際には無色マナのおかげで後半になれば言うほどキツくないことも…
他の優秀な2色土地がある場合はそちらを採用することが多いですが、5枚目の色サポートとして使われ続けています。
再録が多く2025年現在でもスタンダード環境に存在しているため、よく使われる2色土地のわりにお安くお求めできます。しかし、土地名が次元の固有名を使用している関係でドミナリア次元かストーリーに関係がない基本セットでないと再録が難しいのが現状です。ファウンデーションズでの再録がなかったので、お使いになる色は早めに確保しておきましょう。アグロよりのカラー(赤を含む)だったりウィニー戦略を取りやすいカラー(白含む)だと若干値段が高い傾向です。
相場は300円〜1000円くらいです。
主戦場はスタンダード、パイオニア、統率者です。
モダン以下だと色マナに1点ダメージが重すぎるので、ショックランドの方が好まれます。(モダン以下は軽く強いカードが多いため、色マナを要求されることが多い)
ただし、少し色マナが出れば良く、無色マナの採用を目的にエルドラージデッキに採用をされる場合もあります。
どんなタイミングでもアンタップインで戦場に置け、安く手に入る、マナが伸びれば点数マナ支払いに使えるということで、根強い人気があります。
ハイブリットランド
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混成マナを1マナ支払うと、その混声マナに対応した好きな組み合わせの2マナを取り出すことができる土地です。
シャドームーアとイーブンタイドでそれぞれ友好色と対抗色が収録されており、10種類あります。
マナ加速はできませんが色事故を軽減してくれるので、色拘束の強いデッキや3色以上のデッキには強い味方です。
一方で、一度の起動で複数マナが出る関係でフェイズやターンをまたぐ場合はマナが消えてしまう点に注意が必要です。
それでもアンタップインで戦場に出れること、無色マナも出るため小回りが効きくなど痒いところに手が届く土地です。
余談ですが似た能力であるフィルターランドと間違えないように気をつけてください。
スタンダードでの再録はないものの、構築済み統率者セットでよく再録されているため、比較的お求めやすいです。逆に再録数が少ないものは若干値上がっていますので、他にも必要なパーツが有るなら構築済み統率者セットを購入してしまうのも手です。
相場は200〜1000円程度です。
主戦場はモダンと統率者です。一部でレガシーでも使用実績があるようです。
モダン環境では色拘束が強い青や黒のデッキには序盤の色事故は致命的です。除去と打ち消しの両方を構えることができるのは、このハイブリットランドの強みです。
また、統率者でも色事故はゲーム体験を著しく損なうため、積極的に採用されています。
枚数も多く必要になるデッキは少ないためよく使う色は数枚集めておくと捗ります。
貯蔵ランド
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フォールン・エンパイアにて、このシステムを持つカードが収録されました。調整版がメルカディアン・マスクスで収録、そして無色マナが出るようになった時のらせんがあります。いずれも友好色の5種類のみです。
他にも亜種はいくつかありますが、ここでは時のらせんのみ紹介します。
時のらせんで登場したこの2色土地はマナを支払うことで、貯蔵カウンターを土地の上に置くことができ、そのカウンターを取り除いた分マナを得ることができます。
使わなかったマナを繰り越せる点、大量のマナを取り出せる点、無色マナが出る点、アンタップインができる点などが優秀です。
一方で、1マナ貯めるのに実質2マナ必要な点、マナを取り出すのに1マナ必要な点、単純なマナ加速には追いつかない点、土地破壊に弱い点などが弱点に挙げられます。
特に再録などはありませんが、多く剥かれたパックだったため、在庫は豊富です。値段もリーズナブルなため、アンタップインかつ大量の色マナを使うデッキであれば採用検討にしてもいいでしょう。
価格は50〜100円程度です。
主戦場は統率者です。
統率者ではゲーム自体がゆっくりであったり、結局使わずにのこったマナを効率的に吸収してくれます。
後半の勝負が決まる時までにマナを貯めることができるでしょう。一方で、あまり貯めすぎると狙われるので、そこは政治力を発揮してください。
お休みランド
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アイスエイズで収録されましたが、そちらほうは無色マナが出ません。ここでは無色マナが出る、テンペスト版について紹介をします。
ちなみに神河物語では同型再版されていますが、何故か対抗色はなく、両セットとも友好色の5種類のみです。
性能はお世辞にも良いとは言えず、2色土地が乏しいスタンダード環境で一部使われた程度です。
土地のアンタップをコンボに組み入れたデッキだとペインランドよりもダメージを抑えることができるので採用されました。
注意点としてはこのカードを使う、使われる時にアンタップを間違ってしまうことです。しっかり把握しておきましょう。
神河版ではJohn Avon氏が手掛けていますので、コレクション性は高いです。
アンタップインではあるものの2ターンに1回しかマナが出ないのは全ての環境で活躍することが難しいです。
値段は20〜50円程度です。
現状、居場所がない土地ですが、独特な動きからもしかしたら出番がくるかもしれません。その時のために1枚…2枚くらいストレージから確保しても良いかもしれません。
汚れた土地
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トーメントで現れた沼を持っている時に黒orその他の色を生み出す変則的な土地です。レアリティはアンコモンで、全4種になります。
他の色には無い特徴なので、黒だけの特権です。
アンタップインかつ、大きなデメリットなしで2色を生み出すことができる土地のため、黒が含まれるデッキでは採用の余地があります。
一方で沼がないと無色しか出ないため、沼タイプのある土地か沼を採用しているデッキでないと真価は発揮できません。スーサイド型の黒のデッキにはおすすめできるカードで、ライフ損失もなくお安く組むことができます。
2色のアンタップイン土地としては手に入れやすいため、黒が入る2色以上のデッキには積極的に採用する価値があります。
値段は50〜300円ほどです。
採用されているデッキは基本土地が多い統率者に採用が見られます。何より安いので、気軽に多色化と安定感を生み出してくれるのがグッドポイントですね。
未来土地
共通のメカニズムがない変則的なサイクルを持つ友好色5種の土地です。
その中でも無色土地が出るのが「白青」「黒赤」「赤緑」の3種類ですが、ここでは全てを説明します。
いずれもアンタップインですが、使用されるデッキのイメージが非常に異なるので土地サイクルとしての評価が難しいです。
いずれ収録されるという設定で組まれたサイクルであるものの、今のところ「黒赤」のみの再録となっており、再録を望む声が多いものから、実質上位互換が生まれてしまっているものもあります。
白青《雨雲の迷路》
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(T):(◇)を加える。
(T):(白)を加える。あなたが島(Island)をコントロールしているときにのみ起動できる。
(T):(青)を加える。あなたが平地(Plains)をコントロールしているときにのみ起動できる。
相方の土地タイプがあれば色マナを出せる土地。シンボルが異なるカードが多いデッキ(5色ニヴなど)には色事故を軽減してくれる土地です。
しばらく再録を望まれていましたが、チェックランドやハイブリットランド、境界ランドの登場により、今では見る影もありません。
価格も安く100円程度で購入できますが、イラストが美しいため徐々に値上がりしてきている1枚です。
青黒《涙の川》
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(T):(青)を加える。あなたがこのターンに土地をプレイしているなら、代わりに(黒)を加える。
土地のプレイをしたかどうかで出るマナが変わる土地です。
そのため、自分のターンには黒、相手のターンには青が出るようなイメージを持つといいと思います。
アンタップインのため思った以上に使いにくさは感じませんが、ただでさえ土地の出し忘れや2枚出しのミスをするプレイヤーが多い中で、さらなる記憶を必要とするこのシステムの再録は難しいと言われています。
黒はソーサリー、青はインスタントを得意としているため登場時には大活躍した1枚です。
今では随分とお安くなり50円ほどで購入できます。
黒赤《偶像の石塚》
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(T):(◇)を加える。
(黒/赤),(T):(黒)(黒)か(黒)(赤)か(赤)(赤)を加える。
ハイブリットランドを参照してください。
しかし、白青と同じ時期に収録されたとは思えない差ですね。
赤緑《燃え柳の木立ち》
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(T):(◇)を加える。
(T):(赤)か(緑)を加える。各対戦相手は1点のライフを得る。
色マナを出すたびに対戦相手を回復させる土地です。
1点でも早く削りたい事が多い赤緑にとってはデメリットになり得る効果です。ただ、序盤の行動が何よりも重要視されるアグロにとってアンタップインはありがたい性能です。
一方で、回復を超えるような打点を出せるようなデッキ(そもそも1マナで最低でも2点は出る火力が多いため)や回復そのものを禁止するような組み合わせだと非常に強く出れます。
もしコントロール色の強いエスパーカラー(白青黒)の組み合わせでサイクルが登場すると、かなり強力な土地になってしまうため、バランスは難しいですね。
価格は他の未来土地に比べ500〜1500円とやや高めです。
緑白《地平線の梢》
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(T),1点のライフを支払う:(緑)か(白)を加える。
(1),(T),地平線の梢を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
ペインランドと似たような性能を持つ土地で、マナを出すためには必ずライフ損失が生まれてしまいます。
再録はありませんが、対抗色の5種類はモダンホライゾンにて収録がされており、全6種の特殊なサイクルを形成しています。地平線の梢の英名であるHorizon Canopyからキャノピーランドと呼ばれています。
ペインランドとキャノピーランドの比較ですが、両方とも前半の色事故の軽減ができるところが似ています。
マナを伸ばしたいコントロールにはダメージランド、後半の息切れ防止やマナフラッドを避けたいアグロにはキャノピーランドといった使い分けができます。
アグロ戦術を得意とする赤白の土地のみ値段があがりますが、100〜700円くらいで購入ができます。
アグロ戦術を得意とする友好色(特に黒赤、赤緑)の収録が待たれます。
アンタップイン
アンタップ状態で場に出ることができるものの、2色出すには条件が必要なものをまとめました。
境界ランド
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ダスクモーン:戦慄の館から友好色5種類が、霊気走破で対抗色の5種類が収録されました。
場に出た状態では1色しか出ないものの、対応する基本土地タイプが戦場にあれば2色出るようになります。
感覚としてはチェックランドが近いですが、最初から無条件でアンタップインで出るため使い勝手はかなり上がっています。
一方で、チェックランドは一度アンタップインしてしまえば絶対2色出せますが、境界ランドは基本土地タイプを置くまでは1色しか出さないので、構築の段階で工夫が必要です。
後は10種類のサイクルを形成していますが、偏りがあります。
白青土地を例に出すと白マナを無条件に出し、条件付きで青も出るようになります。この逆の能力を持った土地が無いのに注意が必要です。
そのため他の2色土地のように色が合えば入れることができる事が多いですが、デッキの色の配分や序盤に何色を出せるかで強さが変わる不思議なサイクルです。
一般的に2色土地はその次元特有の名詞を入れてしまうと再録が難しくなるため、どの次元でも使えるように汎用的な言葉で命名されます。しかし、上記のように10種類が存在しているものの、逆のサイクルを制作できる”開発の余白”があるため、ダスクモーンや霊気走破では固有名詞を採用しているようです。
基本土地の採用枠に入れることができるので、2色以上のデッキには取り敢えず採用できます。
現段階ではそのお手軽な強さにも関わらず、ダスクモーンが大量に剥かれてこともあり500〜1500円程度で取引されています。
主戦場はスタンダード、パイオニア、統率者です。モダン以下ですと基本土地であることが大切になってくるので、採用には要検討です。
ただ、基本土地の代わりに入れることができるので、色が合うなら一考の余地があります。
小道ランド
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ゼンディカーの夜明けとカルドハイムにて変則的な収録のされ方をした両面2色土地。表と裏でそれぞれ異なる色を出すことできます。
ゼンディカーでは6種類、カルドハイムで4種類が収録され10種類が揃いました。
大変珍しい両面土地の1つで、それぞれの面からは1色しかマナが出ないものの、プレイの際にはどちらかを選んで場に置くことで、状況に合わせて色を準備することができるのが特徴です。
2色土地のカテゴリーですが、実際には1色しか出せないため人によっては1.5色土地と呼ぶこともあります。
また境界ランドのように不均一なサイクルでもあります。なぜかというと両面カードは明確に「表」と「裏」では与えられている条件が違います。
例えば「プレイ」であるなら、表面か裏面かを選ぶことができますが「戦場に出す」効果の場合は「表」しか選ぶことができません。土地を墓地や山札からそのまま出す効果などは注意が必要です。
そのため、白青土地である「連門の小道/霧門の小道」の表は「白」であり表が「青」の白青土地は存在しないので不均一であると見なされています。
しかし境界ランドとは異なり、プレイ上に大きな支障がないため、再録されやすいように一般名詞が使われています。
再録はほぼなく、需要の高さから1000円以上で取引されているものがほとんどです。
メジャーなフォーマットはパイオニアとモダン、統率者です。
状況によって土地から出す色マナを選ぶことができるため、ダメージのないフェッチのように使うことができます。
そのため、フェッチがないパイオニアではアンタップインできる貴重な土地としてショックランドと並びよく使用されます。
モダンでも基本土地の代わりにタッチする色をデメリットなしに採用することができるため、単色に近いデッキでは採用されています。
フィルターランド
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オデッセイで友好色がFallout統率者デッキにて対抗色が生まれました。
サイクルが完成するまでに20年以上の時が経った珍しい土地です。
この土地だけではマナを生み出すことができないため、1ターン目からのマナ供給には不向きです。
一方で、無色マナが出る土地から色マナを生み出すことができるようになるので、色事故の軽減に寄与してくれます。
ただ、似た効果を持つハイブリッドランドの方が一般的には使いやすいので、採用されることは稀です。統率者ではよく無色マナ(太陽の指輪など)が出るので採用されることが多いです。
特別強いカードではありませんので100円前後で取引されています。
条件付きアンタップイン
条件付きでアンタップインできる土地を紹介します。
条件には緩いものから厳しめのものがあり、フォーマットやデッキの速度によって需要が大きく変わります。
なので、サイクルで評価はしますが、特筆できそうなところは組み合わせごとに説明をしたいと思います。
ファストランド
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ミラディンの傷跡で友好色、カラデシュにて対抗色が収録されました。
場に3枚土地があり、この土地が4枚目だった時にはタップインしてしまいます。
序盤の3ターン目までを確実にサポートしてくれるため、汎用性が非常に高いです。
特に下の環境になればなるほど、序盤の動きは苛烈極まりないです。そのため、アグロデッキや高速コンボデッキの採用が目立ちます。
しかし、それに対応するためのコントロール側が除去や打ち消しのために採用することもあります。
ただ、4ターン目以降の動きが重要になる重コントロールでは採用が見送られます。
パイオニア参入の条件かつ壁とも言われていた土地ですが、ファイレクシア:完全なる統一で友好色が、サンダージャンクションの無法者で対抗色が再録されたのを皮切りに値下がりが起こりました。
再録前は2000円を超えるサイクルでしたが、現在では1000円前後まで価格が下がっています。スタンダードを去る前に集めておくと良いでしょう。
主戦場はスタンダードとパイオニアです。
特にパイオニアにおいて、アグロ戦略を取る銅線の地溝(赤緑)黒割れの崖(黒赤)やイゼットフェニックスに代表される高速コンボデッキの尖塔断の運河(青赤)は人気の高い土地です。
スタンダードではタップインを許容できる速度であるため、色が合えば採用される傾向にあります。
スローランド
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イニストラード:真夜中の狩りとイニストラード:真紅の契りで収録された10種類のサイクルです。
戦場に2枚以上の土地がある時に、スローランドを置こうとするとアンタップインできます。
ファストランドと対をなすような効果ですが、これらが3枚目の土地の場合はどちらを置いてもアンタップインになります。
ファストランドに比べてコントロールのような後半にタップインを許すことができないデッキが好む性能をしています。
他に比較をするなら、チェックランドやバトルランドがあげられます。
アンタップインの条件が緩いだけあって最速3ターン目のアンタップインという遅さや、基本土地タイプも持たないため土地タイプの恩恵もありません。
しかし、実際に使ってみると3ターン以内に勝負が決まるようなコンボデッキやアグロデッキは軒並み禁止になっているので、先手だったりするとそこまで不便を感じません。他にもタップインする可能性がある2色土地を入れているとモッサリ感がでますが、これ1種類だけだと遅さは感じにくいでしょう。
ちょいちょい再録もされているだけでなく、イニストラードリマスターにもレア土地として再録されました。比較的に集めやすい土地だと思います。
値段は安いものだと300円、高いものでは1500円くらいします。統率者用に1枚ずつは確保しておけるとよいですね。
主戦場はパイオニアと統率者です。
モダンにも採用例はありますが、第1ターンと第2ターンの重みがあるので多くはありません。
パイオニアではミッドレンジが強い憑依された峰(黒赤)死天狗茸の林間地(黒緑)やコントロール色の強いさびれた浜(白青)難破船の湿地(青黒)の採用が目立ちます。
また、全体的にゆっくりな統率者では実質アンタップイン土地と言っても過言ではありません。2色以上を安定して出すために色が合えば採用ができるでしょう。
チェックランド
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条件付きアンタップインランドの中で、最も多く再録された通称「M10ランド」です。
対応する基本土地タイプが場にあればアンタップインできる条件の緩さが評価されています。
しかし、1ターン目からの多色化には向いていないので、ややコントロールが好む性能となっています。
スタンダードでショックランドが同時に使えたときには抜群の安定感を出していました。
一方で、他に優秀な基本土地タイプを持たない2色土地が存在する環境だと強さが発揮できないので、デッキ構成には注意が必要です。
再録の多さから強さの割にかなり安く、100円以下で購入ができます。
特に貧乏デッキには心強い味方になるので、色々なアーキタイプで遊びたい人は数を揃えておくと良いと思います。
主なフォーマットはパイオニアと統率者です。
高速化が進められているパイオニアではショックランドと併用して採用がされています。特に色拘束が強いカードで構成されたデッキや、多色の配分が均等なデッキなどは小道よりもこちらを採用する事が多いでしょう。
フェッチや基本土地の多さから、統率者では実質アンタップイン土地です。
クラウドランド
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多人数戦を想定した2色土地のサイクルです。
対戦相手が2人以上いればアンタップインということで、卓に3人以上いるか、2on2の戦いなら採用できます。
バトルボンドで友好色、統率者レジェンズで対抗色が生まれました。
クラウドは雲(cloud)ではなく大勢(crowd)です。どちらも日本語表記では一緒ですが、LとRの発音の違いがあるようなので注意が必要です。
統率者デッキなどで再録がされているため、市場には溢れています。
統率者戦で人気カラーである青を含む2色は若干値段が付きますが、いずれも1000円以下で手に入れることができます。(青緑は数百円です)
また、使っても1枚なので、デッキカラーがあえばとりあえず入れておきましょう。
13ランド
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ダスクモーン:戦慄の館にて収録されたコモンのサイクルです。
いずれかのプレイヤーのライフが13点以下であればアンタップインされるのが特徴です。
性質上、ゲームの序盤ではアンタップインが難しい土地ですので、アグロには不向きです。また、ライフを削られにくいコントロールにも不向きな土地です。
土地のプレイはスタックにのらないため、ライフを削ってから着地をさせるようにしましょう。
構築ではハイスピードな現スタンダードでは削られることを見越してコントロールデッキが一部採用しています。
あとは手に入りやすさからパウパーでも採用が見られます。
価格は30円程度で手に入れることができます。
シャドウランド
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イニストラードを覆う影で友好色、ストリクスヘイヴン:魔法学院で対抗色が収録されました。
効果としてはその色に対応した基本土地タイプを公開するとアンタップインするという変わった能力です。
手札が多い序盤であればアンタップインする可能性が高いため、友好色ファストランドが再録されるまでは一定の需要がありましたが、今では使う人はほとんどいません。
チェックランドは戦場を、シャドウランドは手札を参照するという意味では似ていますが、一度条件を達成すれば(基本土地タイプが戦場に出ている状態)アンタップインで出るチェックランドに比べ、手札に土地を抱えていなければならないシャドウランドでは使いにくさが目立ちます。
あまりの弱さにアリーナでは再録時にアンコモンとして収録をされているほどです。
ほぼ使われないですが、極稀にパイオニアで1枚刺しされているのを見かけます。なんででしょうか?有識者の情報を求めます。
値段も30円以下で購入できます。
タイプ的土地
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部族をフィーチャリングしたローウィンにて登場した2色土地です。
変則的なサイクルを形成しているので評価が難しい土地です。
シャドウランドのように手札から部族カードを見せることでアンタップインすることができます。
2色マナが出る組み合わせと部族は以下の通りです。
白青(マーフォーク)
赤白(巨人)
赤黒(ゴブリン)
黒緑(エルフ)
青黒(フェアリー)
※緑+白黒(ツリーフォーク)
ローウィンブロックではフレイバーを重視したサイクルが存在するため、歪な組み合わせになっています。
ツリーフォーク土地に関しては基本土地タイプ「森」を持っているため緑マナが出ます。しかし白黒に関してはペインランドよろしく1点ダメージを受けます。無色マナの代わりに緑マナが出るようになった白黒ペインランドといったところでしょうか。基本土地タイプを持つ史上初の3色土地です。
再録は特にありませんが、人気のある部族でも数百円で購入できます。
サイクルには含まれていませんが兄弟戦争で収録された「要塞化した海岸堡」はかなり似たような性質を持っています。その他の項目を参照してください。
タップイン
基本的にタップインで場に出る土地を紹介します。
多くはコモンで収録されておりパウパーでの活躍が多いです。
しかし、一部のカードはタップインであっても特殊タイプを持つ土地はシナジーを持つものが多いので馬鹿にできません。
ギルド門
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ラヴニカへの回帰とギルド門侵犯にてコモンで収録された10種類のサイクルです。
「ギルド名」+の門という非常に分かりやすいネーミングですが、このカードの登場は多くのデッキを生みました。
まずは土地タイプとして「門」を持つのが特徴的で、門をサーチするカードや参照するカードによって強化を受けることができます。
実用的な対策カードも少なく、ほとんど有利に働く土地タイプと考えていいでしょう。
コモンであるため大量に市場にあります。数十円で手に入れることができます。
パウパーでは白青で組まれている「カウゲート」で採用が見られます。
また、スタンダードやパイオニアで少数ですが「迷路の終わりコントロール」という門を揃えて特殊勝利を目指すデッキも存在します。(モダンでも組む人がいるとか…)
日本語版の名訳にも伺えますが、非常にフレイバーに富んだサイクルなので全種類揃えて飾りたいサイクルです。
バウンスランド
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ヴィジョンズと初代ラヴニカブロックで登場した能力の土地です。
今回は2色土地ということでラヴニカブロックのものを紹介します。
場に出た時に土地1つを手札に戻す(バウンス)するのが特徴の土地です。
タップインであるため、テンポが悪くなる欠点はありますが、1つの土地から2マナ出るようになるため、土地をアンタップできるフリースペルと組み合わせることでマナ加速をしたり、2枚の組み合わせで何度も土地を出し入れすることで上陸の誘発を狙ったりすることができます。
他にもデッキ内におけるマナの総出力を上げることができます。
例えば60枚デッキの中で20枚が土地だった時、基本的に全ての土地を置いても20マナしか出ません。しかし、そのうち4枚をバウンスランドに置き換えると、24マナ出すことができるようになるため、X呪文などを多用するデッキには重宝されます。
コモンであるためかなりお安く購入できます。数十円で手に入れることができるはずです。
統率者においてバウンスランドは統率者を唱える助けになる点で非常に優秀です。2マナ出るので統率者税を1枚で賄うことができるのも優秀な点の1つです。
また上述の通り、100枚以上のカードを入れることができない構築制限のため、マナの総出力を上げる意味は大きいです。
土地破壊は「塩」な行動と見なされる事が多いのも追い風です。
ゲインランド
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ゼンディカーにて友好色サイクルのみが誕生、その後同型再版である友好色と対抗色を収録したタルキール覇王譚で10のサイクルを形成しました。
その際に再録をしやすくするために一般名詞になりました。
着地時に1点のライフを回復できる土地で、砂漠土地と対をなすようなデザインになっていますが、こちらには特に土地タイプなどはついていません。
最近ではクリーチャーの質が上がってしまっているため、恩恵を受けることは稀ですが、昔はパワーが20の約数(2,4,5、10)を持つクリーチャーは相手の20点のライフを無駄なく削ることができると考えられていたため重宝されました。
しかし、このゲインランドを1枚置くだけでその計算が大きく崩れるため、少数ながら採用するというデッキが存在していました。(そのような環境だとパワー3の評価が上がるのですが…)
コモンで収録されているためパウパーでの活躍がメインです。門を必要としない、氷雪を使用しない、アーティファクトである必要がない、コントロール寄りのデッキであるという基準を達成するなら採用されます。
いずれもお安く、数十円で購入できます。
砂漠デュアルランド
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サンダージャンクションの無法者で収録された10種類のサイクルです。
着地時に1点を対戦相手一人に与えることができる土地です。
サンダージョンクションにおけるメカニズムの「悪事」を容易に達成できるのがポイントです。
また土地タイプ砂漠をもっているので各種シナジーも期待できます。
土地タイプ砂漠の誕生は古くからありますが2色土地になったことで使いやすさが生まれ、昨今のカードパワーの上昇により、相手のライフを詰めながら土地をプレイできるのは大きな意味があります。
ゲインランドとは対になるようなデザインです。コモンであるため入手はしやすく、数十円で購入ができるでしょう。
ブリッジランド
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アーティファクトである土地です。
サブタイプは持ちませんが、各アーティファクトとのシナジーがあるため、非常に強力な土地です。
主にモダンやパウパーでの親和で活躍をしており、タップインであっても親和のお陰で実質マナが出ていることと同じになるというインチキ臭い動きができます。
アーティファクト故の脆さを破壊不能が補っているのも良いですね。追放除去は天敵ですが。
コモンで収録されたこともあり、値段は数十円で手に入れられます。
神殿
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テーロス次元で収録された、着地時に占術を行う10種類のサイクルです。
タップインながらも占術を行えることが事故の防止としてスタンダード期では採用が見られました。
またレアながらも再録が多いため手に入りやすいのがポイントで、統率者デッキや基本セット(ファウンデーションズ)にも収録がされています。
諜報ランドとの比較がされますが、基本的には諜報ランドに軍配が上がります。詳しくはその項目を。
ただし、引かずにデッキにいてほしいカードってありますよね。そうです、独創力デッキや異形化デッキなどの「山札から直接場に出る系」のデッキです。
特にフェッチ環境でないパイオニアなどでは諜報ランドよりもこちらを採用しているケースも散見されます。
多くの再録を経ているので、100円以下で購入ができます。
学舎ランド
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ストリクスヘイヴン:魔法学院で登場した占術が行える対抗色のサイクルです。
ストリクスヘイヴンでは対抗色が学院のテーマになっているため、リミテッドではお世話になります。
何度も使える占術ということで、潜在的なアドバンテージを獲得できるため、パウパーではマナフラッド受けとして少数枚の採用が見られます。
コモンのため数十円で販売されています。
ギャングランド
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ニューカペナの街角にて収録されました、ドロー機能を持った友好色のサイクルです。
ニューカペナでは1つの色を中心とした弧の3色がテーマとなっているため、友好色の収録がされました。
キャノピーランドよろしく土地をドローに変換できますが、いかんせん重いため構築では出番はありません。
華やかで美しいイラストでニューカペナの街をよく表現しています。
数十円で手に入れることができるでしょう。
興隆ランド
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ジャンプスタートにて収録された5種類と統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦いにて収録された5種類があります。
着地時に1色を選ぶことで、追加の色マナを生み出すことができるデザインです。
構築ではほとんど目にすることはありませんが、リミテッドでは頼もしい土地です。
色を選ぶ処理はスタックを持ちいらない処理(〜する際に)のため打ち消されたりする心配はありません。
コモンですが、よほどの理由がなければこのカードを構築に持ってくることはありません。10円前後で購入ができます。
氷雪デュアルランド(コールドスナップ)
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コールドスナップで登場した友好色かつ氷雪土地。
アンコモンで収録されたため、パウパーで使えず…というよりも基本土地タイプを持つカルドハイム版が優秀すぎてコモンで再録されても出番が無いのが実情です。
5枚目の2色土地として採用されていた時期もあります。
数十円とかなりお安く手に入ります。
タップインデュアルランド
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インベイジョンにてデュアルランドの調整版としてアンコモンで収録されました。その際には友好色の5種類が収録されました。
このカードの上位互換は数知れず、このサイクルを必須のパーツとして採用することはほぼありません。
一方で貧乏デッキの構築だったり、統率者のレベルを下げたり、プロキシとして使用したりなど何気に出番があったりします。
テンペストではタップインのペインランドのようなサイクルもありましたが、これは黎明期にある「対抗色は扱うのが難しい」という考えに基づきます。
現在では全ての色の組み合わせが同じ性能で再録されており、いずれもコモンでの収録なので手に入りやすいです。
下手な基本土地よりも安く、数十円で購入が可能です。
フェッチランド
フェッチとは「取ってくる」という意味の言葉から来ており、特定の土地を山札から持ってくることができる土地のことを指します。
厳密には色マナが出ないので2色土地とは言えませんが、一般的に2色土地として考えられているため説明をします。
フェッチランド全体に言えることですが、圧倒的な多色化を支える一方でデッキ全体の総マナ出力は減ってしまうため、コントロールデッキでは採用を一考する必要があります。
しかし、通常はデッキ内の土地は全部引く必要は無いため
・デッキの圧縮(マナフラッド対策)
・「渦巻く知識」などのライブラリー操作後のリセット
などのメリットとし考えられるため、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。
また、今回は2色土地ということなので3種類とってくることができる土地は除外します。
フェッチランド
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一般的にフェッチランドと呼ばれるものはこのオンスロート版とゼンディカー版を指すことが多いです。
1点のライフを支払い、山札から基本土地タイプを持ってくることができます。
モダン以下ではこの動きは鉄板中の鉄板で、山札から土地を持ってくる行為を「フェッチを切る」と言います。
フェッチで1点、ショックランドで2点を食らって17点スタートがモダンだと言われてたこともありました。
再録の数も多く、大量に剥かれるモダンホライゾンにも収録をされましたが、必要不可欠な土地の1つとして考えられているため、値下がりしてもすぐに戻ります。
再録時に一時的に下がるので、価格表とにらめっこしながら購入をしましょう。フェッチ切ってからの打ち消しは癖になります。
価格は1000〜2000円です。
主戦場はモダン、レガシー、ヴィンテージ、統率者です。
パイオニアでは制定当初から禁止カードです。モダンとの差別化でしょうか。
このフェッチの使い方がこのフォーマットの理解を決定していると言っても過言ではありません。
モダンは高速化の一途を辿っており、適切なタイミングで適切な対処をしないと覆すことが難しい盤面を構築できてしまいます。ちゃぶ台返しや展開の上を行く即死コンボなどがあまりないため、盤面を定着させられる
ミラージュフェッチ
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ミラージュフェッチは自身がタップインであるフェッチランドです。
そのため、咄嗟には反応ができませんが、強力なマナ基盤を形成することは可能です。
そのため、事故を避けたい3色以上の統率者にはオンスロート版とゼンディカー版の水増しとして採用する価値があります。
古いカードのため、友好色のサイクルしかありません。
通常セットの再録はないものの、統率者セットには多く再録されていること、上位互換が強すぎるため安く入手することができます。
数十円で購入ができます。
デュアルミシュラランド
ミシュラの工廠から生まれたクリーチャー化する土地です。
当初は無色や単色が多かったですが、タップインではあるものの2色出るミシュラランドがワールドウェイクにて生まれました。
アグロでの採用はタップインの関係で採用が少ない傾向にありますが、追加の戦力や息切れ防止、リセット呪文に対する答えとして愛されました。
一方、コントロールではタップインを許容できるデッキ構成と、相手のソーサリータイミングでの除去を掻い潜れる除去体制、土地であることから破壊されにくさ、自分の全体除去を避けてアクティベーションでき自由度などから、特に回避能力持ちのミシュラランドはトーナメントで活躍をしましました。
ワールドウェイク&ゼンディカー(ゲートウォッチの誓い)
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友好色がワールドウェイクで、対抗色が戦乱のゼンディカーにて収録がされました。
特に白青の「天界の列柱」飛行という回避能力と警戒という攻撃後にもマナが出せるという隙のなさから大活躍をしました。
また、パワーが4あることも5ターン殴れば勝てるという、コントロールからするとかなり早いクロックで勝利が手に入ります。
また、青黒の「忍び寄るタール坑」はパワー3にアンブロッカブル能力ということで、これもコントロールデッキで多く採用されました。
ゼンディカー版(ゲートウォッチの誓い)の対抗色はコントロールカラーである青系でも回避能力を持たない土地ばかりだったので採用は限定的でした。
ワールドウェイクもゼンディカーもパックが剥かれた数が多かったため、当時から安く手に入れる事ができていました。現在では後述する新しいデュアルミシュラランドの活躍や、その他の単色のミシュラランドの採用が目立っています。
数十円で揃える事ができる価格です。
レストレスランド
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エルドレインの森にて「眠らず/Restless」の名前を冠する対抗色が、イクサラン:失われし洞窟にて「不穏な/Restless」の名前を冠する友好色が登場しました。
どちらも英語ではRestlessの名前が付いていますが、日本語の翻訳では別の訳が与えられています。「休みなく動いている」という意味なので土地がざわざわ動いているようなイメージでしょうか。
どのサイクルも攻撃した時に誘発する能力を持っており、カラーが合うなら採用される
実績があります。
特に飛行を持つ白青、 接死と墓地肥やしができる青黒、恐竜のシナジーを持ちつつ他も強化できる赤緑、墓地対策ができる黒緑あたりがトーナメントで見かけます。
強力な2色土地環境ということもあり、タップインのレトレスランドは活躍の割に安く購入できます数百円〜で千円以下で購入ができます。
主な活躍場所はスタンダードとパイオニアです。
デュアルミシュラランドの採用はワールドウェイク&ゼンディカー版からこちらのサイクルに入れ替わりが進んでいます。
クリーチャーの質が上がってきた近年のマジックではミシュラランドもその例外ではないということですね。
種族シナジーもあるため、スタンダードを去る前に集めておくと良いと思います。
サイクルを形成しない2色土地
クローサの境界
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ジャッジメントで登場したフェッチのような動きをする緑白土地です。
タップインであること、起動にマナが必要だということもあって、他のフェッチよりも扱いにくいですが、フェッチが持ってくることができる土地は1枚なのに対してクローサの境界は「森」と「平地」をそれぞれ持ってくることができるため、土地なのにマナ加速ができます。
また基本土地という縛りも無いため、この1枚から全ての色の組み合わせにアクセスすることが可能です。
緑と白が入っている統率者ならばとりあえず入れておきましょう。
アンコモンかつ再録も多いため10円程で購入できます。
裂け岩の扉
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同じくジャッジメントで登場した墓地で効果を発揮する緑白土地です。
通常はただ無色を出すだけの土地ですが、この土地が墓地にある限り、自分がコントロールする土地が全て緑白のデュアルランドになるという効果を持ちます。
土地を墓地に落とすことが難しいので構築に工夫が必要ですが、複数引いても、1枚でも墓地に落ちていればアンタップインのデュアルランドになります。(しかも無色もでる)
さらに血染めの月が出ていたとしても、墓地から効果を付与しているため(詳細はこちらに)全ての土地から問題なく緑白が出ます。すごい。
どうにかして墓地に落とすことができればマナ基盤を強固にしてくれますので、デッキカラーが合う統率者では採用を検討してみてください。
お値段は数百円程度です。
ちなみに…
ジャッジメントでは緑白をサポートする土地がもう一枚「ナントゥーコの僧院」があります。
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なぜ、ジャッジメントで緑白だけ土地のサポートが手厚いかというと、この前のセットである「トーメント」が黒をテーマに展開したので、対抗色の緑白のカードが少なかったためです。トーメントには上記の「汚れた土地」サイクルが収録されています。
そのため、バランスを取るために緑白をテーマにしたジャッジメントが作成されたというわけです。
…あれ?青赤は?
謎めいた尖塔群
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ダブルマスターズで収録された2色土地です。
選んだ2色を出すことができるタップイン土地です。
主にリミテッドでの使用を想定されている土地ですので、構築では使う機会はないと思います。
注意としてはデッキを組む際に色を選びます。
場に出る時に選べるなら、小道サイクルのような使い方ができて面白いと思いますが…
お値段は10円程度です。
要塞化した海岸堡
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兄弟戦争で登場した兵士をフィーチャリングした白青土地です。
タイプ的土地のように手札から兵士を見せるか、盤面に兵士がいるとアンタップインできます。
「毅然たる援軍」を見せて、相手のエンドフェイズで着地するまでが様式美です。
タイプ的土地よりもアンタップインの条件がゆるくなっているのと、重いですが兵士を全体強化できる起動型能力を持っているのは大きい差です。
今後も部族に焦点を当てた2色土地が出てくると嬉しいですね。(ブルームバロウの再訪の時にはぜひ)
スタンダードで兵士デッキが流行った時には数百円しましたが、現在では数十円で買えるところまで下がっています。
兵士は多くのシナジーがあるので、とりあえず4枚揃えておくのが吉です。
滅びの山
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指輪物語:中つ国の伝承にて収録された伝説の黒赤土地です。
マナ能力はペインランドと変わりませんが、起動型能力を2つ持っています。
対戦相手への火力と全体除去です。
火力に関しては効率は悪いですが、継続的かつインスタントタイミングで撃てるため優秀です。
全体除去はこの土地と伝説のアーティファクトを生贄に捧げないと起動できない能力です。
8マナ使う計算なので、効率は悪いためフレイバー以上の期待はしなくても良いですが、統率者戦では土地枠にお守りの全体除去を仕込めるため有能です。注意としては生贄に伝説のアーティファクトが必要なので、数枚はデッキに忍び込ませておきましょう。
再録は期待できませんので、数百円で購入できる今のうちに1枚は確保しておきましょう。
おわりに
ここまで見た人いるんか?
自分自身がデュアルランドが好きということもあって楽しくまとめることができました。
仮にポケカで同じようなデュアルエネルギーが出たとしても、ここまで差異が生まれることはないでしょう。
フレイバーにも富み、美しい絵柄を備え、そしてデッキを動かす原動力としての力強さを持ったデュアルランド。
全てを使ったり見たりすることは無いとは思いますが、自分がデッキを組む時や、相手のデッキで見かけた時に、変わった2色土地を見かけた時の参考になればと思います。
参考にしたのはMTG Wiki、Wisdom Guild、晴れる屋あたりです。
もし他に2色土地があったらコメントで補足をお願いします。
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