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「修理してほしいという電話がジャンジャン鳴る様になった話」 supported by uconnect


「建設ネクスト」とは

【新しい建設業を創造できるパワーチームづくり】のイベントです。

<本気で成長し続けられる経営者仲間の集まり>
・素晴らしい体験談を素直に受け入れ、実践に繋げる経営者(参加者=建設業・清掃業・運送業の経営者)
・それを応援する、小さな現実の積み重ねで経営課題を乗り越えた実体験を持つ経営者(特別参加者)

<イベント概要>
社員数5名規模から良く聞かれる経営課題(①若手不足、②価格競争、③社長への業務集中=社員育成)を中心にして、現状報告と体験談の意見交換から何かしらの気づきを持ち帰ってもらえたらと思います。

<直近の開催予定>
11/27(水)17:00立川(東京都立川市)
https://note.com/negi0425/n/n552f41c1e5b2

<申込方法>
イベント参加をご希望される方は、川上までメールでご連絡ください。(negi0425@gmail.com)

それでは、実際に特別参加者として参加してくれた河原勇輝さんの取材内容をご紹介します。

下請けの悩みは「価格競争」

前回の若手不足という経営課題を自力で乗り越えた落合さんとお話をさせていただく中で、足場業界では「価格競争」の問題があるという話が出ました。

足場は工事中のみに設置するものなので相見積もりなどで少しづつ単価が下がっていく傾向があって、将来的には職人を守れなくなる恐れがあるとのこと。落合さん自身でもリフォーム業も行って地域からの直接集客を増やす試みを行っているという話は他の足場工事会社より先に行っていると感じました。

(前回記事)
「足場工事で1年に107人の応募が来た話」 supported by uconnect
https://note.com/negi0425/n/n32d7baab9822

台風が来たら修理してほしいという電話がジャンジャン鳴る

たまたまの御縁ですが、地域密着で空き家を活用したコミュニティスペースを運営することで地域の方々と密な関係を築くことで、台風があったときには「修理してほしい」という電話がジャンジャン鳴る様になっている、河原勇輝さん(株式会社solarcrew COO)の話を落合さんにしたところ「ぜひ、学ばせてください!」というお返事だったので、河原勇輝さんをご紹介して、ベンチマーク(会社見学)の機会をもうけたところ、落合さんに大変喜んでもらえました。

(引用元)ヒラメキのタネ 空き家×災害対策
https://douga.tv-asahi.co.jp/program/35996-35995/36827

地元から仕事を取りたくなったキッカケ

河原さんは中卒で外構工事の職人として働き、24歳で先輩が独立するのをキッカケとして、住宅修繕の仕事で独立。

先輩からの仕事が来ることも当てにしていたのですが…先輩は千葉と東京の間で仕事をしていたので、横浜市に住む河原さんにとっては遠方の仕事ばかり。

「たまに大きい仕事もあるから、小さい仕事も全部やってほしい」ということで、小さい仕事…網戸交換の3,000円で移動の時間とガソリン代を考えると赤字になる仕事も請け続けていましたが、出てきた大きな仕事で不払いになった案件が発生。

工事したのに、800万円の売上が回収できない…会社が潰れるのかでは無いかという大ダメージを受けて、「地元から仕事を取れるようになろう」という決意をする様になりました。

下心いっぱいでゴミ拾いスタート

地元向けにチラシを撒きはじめたのですが、全然仕事が取れない…
反応が無さすぎるのでチラシはダメだなと思って、お金がかからない方法として「ゴミ拾い」を始めてみました。

1週間、2週間…会社の周りのゴミ拾いを毎日やっているのに、誰も反応して来ない。1ヶ月もすると何も感情が動かなくなりましたが、ゴミ拾いはただ習慣としてやり続けたそうです。

ゴミ拾いから町内会と繋がる

半年後、河原さんがゴミ拾いをしていると、犬を多数連れて散歩しているおばちゃんから話しかけられました。
「あんた達、ゴミ拾いをしてくれているのはいいけど、町内会でもゴミ拾いはしているのよね」
ちょっと喧嘩を売っているのか?という切り口だったそうですが、話は続きます。

「ゴミ拾いでは無くて、あなたたちにしかできないことをしてほしいの」
最後まで聞くと、「町内会の餅つきを手伝ってほしい」との話で、町内会のメンバーが高齢化しているので、若い人に手伝ってほしいとのこと。
河原さんは筋トレをして身体を鍛えていたので、餅つきに行った時は1日中、餅をつきまくったところ、気に入ってもらえて半年後に夏祭りの設営を頼まれるなど町内会との関係が生まれる様になりました。

ゴミ拾いを始めて1年半もすると、町内会で「○○さんちのトイレの床が抜けた」という話が出たら「それじゃあ、河原さんのところに頼もう」という様に、町内会からもポツポツ仕事が出てくるようになりました。

地域住民との接点を増やす

ゴミ拾いを軸にして町内会・社協・介護施設など人脈が広がっていく中で、井土ヶ谷の団地の管理者から「入っていた企業が抜けて場所が空いてしまったので、活用してくれないか」という相談が入りました。

話を聞いてみると、この団地は老朽化が進んでいたので建て替えをしたいけど管理者が住民との接点を持っていなかったので合意の署名が集まらないという悩みを持たれていました。

そこで場所を使わせせてもらう代わりに、地域住民との接点を増やすための地域課題を解決する「井土ガヤ会議」を立ち上げ。最初は参加者が3人しか集まらなかったですが、回を重ねるにつれて参加者が増えていき、7回目には参加者は30人以上に。

来ていた横浜市の方から「横浜市でもこういう集まりをしたかった」という声があったので、8回目からは横浜市の「第1回 リビングラボ」として行政の人も入る集まりになりました。

井土ヶ谷リビングラボ(休止中)
https://livinglabsupportoffice.yokohama/livinglab/idogaya/

結果的に地域住民との接点が増えて、団地の住民からの署名集めが順調に進んで建て替えに成功。しかし建て替え後にスペースを用意してもらえなかったので「井土ガヤ会議」は休止になりました。

「空き家問題」という地域課題との出会い

この「井土ガヤ会議」の中で、解決してほしい地域課題として一番多かった声が「空き家で困っている」という話でした。
空き家が老朽化して景観が損なわれる、犯罪者のたまり場になりそうで怖い…だからと言って、他人の所有物なので何もできないことを気にされている方が多かったそうです。
そこで河原さんは、空き家という地域課題を本質的に解決する…「ビジネスで解決する」という方向性を模索する様になりました。

地域の課題をビジネスで解決する

空き家にも色々な種類がありますが、「志のある空き家」というものも存在します。
「子どもが家を建てたので同居したら実家が空き家になってしまい、修理しようにもお金がかかるから何もできない。思い出のある建物だから壊さないでおきたいけど、できるなら地域の役に立つ使い方ができたら…」という、収益を目指さない方が一定数おられます。

この「志のある空き家」のオーナーさんと交渉して、河原さんの費用負担で修繕を行うので、その修繕費用を回収するために修繕後の空き家を5年以上使わせてもらうという約束をして、空き家を活用したコミュニティスペースが生まれました。

第1号は杉田駅のY字路にある「Yワイひろば」

「志のある空き家」を活用した第一号は、杉田駅徒歩7分の「Yワイひろば」になります。こちらは行政の補助金・助成金を一切使わずに古民家をDIYで修繕した建物になります。

1階はコミュニティスペースとして地域住民が料理教室・ヨガ教室などで使える様にして、2階はコワーキングスペースとして1階に来る人向けにビジネスをしたい企業から家賃をとって修繕費を回収するビジネスモデルです。

また周囲の住民のためになる「防災拠点」としての機能も後日に追加されて、非常時には近隣住民に「水・食料・スマホ充電」を提供できる機能を持たせているので、人が集まることによって生じる騒音などに対しても近隣住民から許容してもらえる様に配慮しております。

コワーキングスペースの予約は「電話」で受け付けており、河原さんが地域住民の方々との会話する機会を増やすことで、台風など修理が発生した時には「河原さんに相談しよう」という暖かい人間関係を構築できたそうです。

Yワイひろば(2018年9月~)
神奈川県横浜市磯子区中原4-1-30
https://solarcrew.jp/project/yokohama01/

横浜型地域貢献企業プレミアム表彰、グットライフアワード環境大臣賞

その後、税金を使わないで防災拠点を構築して地域コミュニティの活性化をしてくれているので横浜市から「横浜型地域貢献企業 プレミアム表彰」を受賞。
そして環境省からも、グットライフアワードの地域コミュニティ部門で環境大臣賞を受賞。
国連からもSDGsに貢献している企業として呼ばれて、ニューヨークで講演をされました。

テレビの取材が入ったり、ラジオ番組を持ったりと、知名度が大幅に上昇。現在は地域コミュニティを構築した実体験を持つコンサルタントとして、民間企業や行政からの依頼で地域活動を推進するお仕事を多く手掛けられております。

(引用元)
第8回グッドライフアワード 環境大臣賞 地域コミュニティ部門 「空き家×太陽光発電から始まる地域循環共生圏」 株式会社太陽住建 受賞取組ご紹介
https://www.youtube.com/watch?v=NpdfU-T--QI

会社見学を受け入れてくれています

「建設業を元気にしたい」という気持ちを共有してくれている河原さんは、「来てくれたらお話しますよ」と地域からの直接集客に困っている建設業経営者の見学を受け入れてくれています。

<申込方法>
イベント参加をご希望される方は、川上までメールでご連絡ください。(negi0425@gmail.com)

河原さんと直接会える勉強会「建設ネクスト」

私が主催している建設業経営者向け勉強会イベント「建設ネクスト」も応援してくれているので、特別参加者として来てくれることもあります。

イベントの詳細や経緯はこちらのnote記事をご確認ください。
https://note.com/negi0425/n/n11aa0da93c2d

「建設ネクスト」の開催予定

東京東部である町屋(東京都荒川区)で4ヶ月に1回のペースで開催してます。
他の地域もスポット開催を試みていて、11/27(水)に立川(東京西部)で開催、大阪(2024年6月に開催済)、静岡(2025年1月以降)も計画しています。

2024年11月27日(水)17:00立川「建設ネクスト」(東京都立川市)
(未定)2025年1~2月 横浜「プチ建設ネクスト」(神奈川県横浜市磯子区)
(未定)2025年4月 東京「建設ネクスト」(東京都荒川区町屋)
(未定)2025年4月 静岡「建設ネクスト」(静岡県)

<申込方法>
イベント参加をご希望される方は、川上までメールでご連絡ください。(negi0425@gmail.com)

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