召喚獣にデモンスミスは入れるべきか

現代遊戯王において切り離せない存在となっているデモンスミス。
先日行われた日本選手権2024においても、ベスト4全てのデッキに採用されているほど、デモンスミスを中心に環境が動いています。
デモンスミスはどんなデッキにも採用できるほどの汎用性の高さとパワーがありますので、普段召喚獣を使用している私も当然採用を検討しました。
デモンスミスに限らず、どんなカードもなんとなく強いからという理由だけで採用して良いものではないです。きちんとカードの事を理解して、明確な理由を持って採用しています。

本記事では、召喚獣にデモンスミスを入れるべきかどうかの過程を記述していきたいと思います。
無料部分では、召喚獣と絡めつつも汎用的なことを語る部分が多数占めますので、召喚獣に限らず、その他のテーマで取り入れる時の参考にもなり得るかと思います。

デモンスミスの特徴を抑える

個人的にデモンスミスの特徴は、大きく以下の4つが挙げられます。

⑴召喚権を使わずに様々な展開をする事ができる
(妨害、捲り札、相方のテーマの補助として使える)
⑵リンク値2を用意できれば、素引きしていなくてもデモンスミス展開を行える
(紅涙の魔ラクリモーサの登場以降、デモンスミス展開に必要なリンク値が3から2となりました。)
⑶EXデッキの枠を圧迫する
⑷本来刺さらなかった手札誘発が刺さる可能性がある(増殖するG、ドロール、ビーステッド等)

⑴⑵の特徴がデモンスミス入れることの強みであり、⑶⑷が弱みです。

デモンスミスの特徴に対する相方の影響

最大限デモンスミスを活用できる相方の条件として⑴⑵を活かし、⑶⑷の影響が少ないのが望ましいと考えています。
それでは、召喚獣の場合どのような影響があるか考えます。

⑴召喚権を使わずに様々な展開をする事ができる
召喚獣は必ず召喚権を使用して展開するテーマなので、デモンスミス側は召喚獣の動きを邪魔せずに展開する事ができます。
また召喚獣の動きに、属性や種族縛りも発生しないので、逆に召喚獣がデモンスミスの動きを邪魔をすることもありません。

⑵リンク値2を用意できれば、素引きしていなくてもデモンスミス展開を行える
召喚獣はリンク値2を用意する事ができないので、召喚獣のみでデモンスミス展開を行う事ができません。

⑶EXデッキの枠を圧迫する
召喚獣は複数の融合モンスターを主体に戦うデッキなので、EXデッキを圧迫されるのはキツイです。

⑷本来刺さらなかった手札誘発が刺さる可能性がある
召喚獣は基本的にどの手札誘発も刺さる為、デモンスミスを採用する事による影響は少ない。

以上から召喚獣にとって⑴がプラスに影響し⑵⑶がマイナスに影響してしまいます。
召喚獣にとって、(3)については、なんとか調整できるかもしれませんが、(2)に関しては、メインギミックではどうすることもできません。
召喚獣からデモンスミスの動きに繋げることができないわけです。
この時点で、召喚獣では、デモンスミスを最大限活用することができないことがわかりました。

しかし、最大限活用できない場合であっても、プラスに働く影響がそのテーマによって非常に大きいものであれば、採用の検討はできるかと思います。

プラスに影響する特徴の深掘り

ここでは、デモンスミスが相方のテーマにおいて何をすることができるのか具体的に考えます。
例えば、サンダードラゴンが良い例かと思います。
これまでのサンダードラゴンの欠点として、1枚初動が封印の黄金櫃しか存在しませんでした。
しかし、デモンスミスを採用することによって、デモンスミスが1枚初動となり、リトルナイト+超雷龍サンダードラゴンの盤面を作ることができるようになりました。
これはサンダードラゴンにとっては、非常に大きいことです。
このように相方のテーマに触ることができて、今までできなかったことができるようになるといった大きな影響を及ぼすのであれば、デモンスミスを最大限活用できない場合であっても、十分に採用することができます。
また、上記の方法でサンダードラゴンを展開する場合、召喚権を使用していないので、テーマ外のカードで召喚権を使ってリンク値を2 用意することができれば、同じように展開することができます。そのようなカードさえもサンダードラゴンにとっては1枚初動となるわけです。

それでは召喚獣の場合はどうなのか?
召喚獣においては(1)に対してプラスの影響がありますので、(1)について深掘りしていきます。

ここから先は

2,890字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?