魔が差す時間帯は存在するのか~インテル、アタランタ、南葛SC、コンサドーレ、セルタ~

週末見た試合について感想を書きます。

一試合について精密にレビューできるわけではないので、見た試合を一試合ずつ感想を付けていきます。

インテルvsアタランタ

イタリア・セリエAのインテルvsアタランタは、2-2の引き分けに終わりました。

優勝を狙えるかもしれない両チームの戦いはかなり熱いものでした。

後半、インテルのシモーネ・インザーギ監督が選手交代を使って戦術を変更して主導権を握りました。それに対してアタランタのガスペリーニ監督も選手交代で3バックを4バックに戦術変更し対応しました。試合中に流れを見て戦術変更の決断をする両監督の采配の応酬は大変見ごたえのあるものでした。

僕が注目したのは両チームの選手が、監督の戦術変更に対して難なく対応していたことです。戦い方をいくつか持っていても、それを試合途中で変更して対応できるチームはなかなかいません。できる選手が多くはないからです。頭を切り替えるのが難しいからでしょう。それをやってのける対応力の両チームのすごみを感じました。

VONDS市原Vert vs 南葛SC

関東リーグ2部のVONDS市原Vert vs 南葛SCは、1-4で南葛の勝ちでした。

南葛は、最近僕が注目し始めたクラブです。詳しくは以下のnote記事に書きました。

前半に注目した選手は楠神選手です。最初のワンタッチで相手をはがしてドリブルに持ち込むことができます。さすがはセレッソ大阪などで活躍したドリブラーです。関東リーグ2部レベルではありません。

気になったのは、南葛が時折魔が差したように守備がゆるくなるところです。今回は大量得点していたため1失点しても痛くもかゆくもなかったですが、1点を争う試合では少し警戒が必要です。

そもそも「魔が差す時間帯」というものは存在するのでしょうか。僕は仕事をしているときに時々注意力を欠いてケアレスミスをしがちな瞬間があります。それと似たようなものがサッカーにも存在するのかもしれません。もし「魔が差す時間帯」を防ぐ方法があれば僕も知りたいです。

北海道コンサドーレ札幌vsサンフレッチェ広島

J1リーグの北海道コンサドーレ札幌vsサンフレッチェ広島は、0-2で広島の勝ちでした。

コンサドーレにも「魔が差す時間帯」があるといえばあるのですが、守備については常時魔が差しているようなものです。早速、開始早々失点していました。

コンサドーレは「超攻撃的サッカー」というキャッチフレーズを売りにしているようです。本当に超攻撃的サッカーのような中身なのかはさておき、現在の成績をみてみると得失点差-7です。超攻撃的サッカーを標榜するなら、得失点差は+に持っていきたいところです。

広島戦に限らず、最近はなかなか点が取れません。サポーターの間では「攻撃のアイデアが不足している」という言葉も聞かれます。

皆が使っている「攻撃のアイデア」とは何を指すのでしょうか。一般に使われている「アイデア」の言葉と違い、より広い意味で使われている気がします。個々の選手の能力もアイデア、崩しの形もアイデアと捉えられてる気がします。

セルタvsグラナダ

スペイン・ラリーガのセルタvsグラナダは、1-0でセルタの勝ちでした。

セルタは、僕が応援している北海道コンサドーレ札幌に似ています。コンサドーレは3-4-2-1、セルタは4-3-1-2とフォーメーションは違いますが、サイドに起点を作って攻めていこうとする点が共通しています。

また、ボール支配率で相手を上回り押し込んでいながらもなかなか得点に至らないところも一緒です。

パスをつないでサイドを起点に攻撃をしかけていくものの、最後は結局放り込みでどうにかしてしまうところは、都倉やジェイがばりばりで活躍していた2018年に似ていました。

コンサドーレもPA内の崩しに停滞感がありますが、セルタにも似た匂いを感じます。セルタがどのように課題を解決していくか見ていくことで、コンサドーレの課題解決策も見えてくる気がします。