ふゆが来る(きょうの日記)
夜になり、会社の建物から外に出る。
生ぬるい夏の夜を覚悟しているところに、ぴゅうと吹く冷たい風。
あぁ、冬が来るんだ。
肌を撫でる冷気とは別に、体の奥底から何かが込みあがって来るのを感じる。
ゾクゾクというべきか、ドキドキというべきか。ゾクゾクとした高揚感と言うのが一番しっくり来る気がする。
私は多分、冬が好きなんだと思う。
寒いのが得意かと聞かれたら、まあ暑さよりは得意な気がするけれどそうでもない。やっぱり適温が好きだし、一番好きな季節を聞かれたら真っ先に春と答える。
でも、私にとって冬はなんだか特別な気がする。
夏の終わりに吹く冷たい風を感じながら、私は秋の先にある冬を見つめている。
あなたが来るのを、ずっと、待っている。