今年最後の東葛ダービー。風を味方にしたNAGAREYAMA F.C.が制する。
今年最後の東葛ダービーは強風が吹く中での一戦に
2024年9月22日(日)、千葉県社会人サッカーリーグ1部 後期リーグの第3節が開催されました。
第3節、NAGAREYAMA F.C.のお相手は、MATSUDO CITY FCさん。
MATSUDO CITY FCさんとはリーグ開幕前の千葉県社会人リーグカップでも対戦しており、今年3度目の対戦となります。
初戦、リーグカップは0-0での引き分け。
2戦目、前期リーグでは5-0でNAGAREYAMA F.C.が勝利。
1勝1分で迎える試合となりました。
↓この試合にあたっての状況はいつものフリーペーパーにまとめております
流山市を本拠とするNAGAREYAMA F.C.と、松戸市を本拠とするMATSUDO CITY FCの対戦…東葛ダービーです!
(自分は気づいていなかったのですが、流鉄ダービーでもあるんですね!)
会場は、市原市にある市津運動広場。MATSUDO CITY FCさんとの東葛ダービーは初戦が姉ヶ崎、二戦目がVONDSグリーンパーク、そして三戦目が市津と…全て市原市。何かと縁がありますね(笑)
この日の天候は、予報では雨とも曇りとも、という天気だったのですが、フタを開けてみるとほとんど雨は降らず、むしろ途中から日差しが出てきて暑いくらいでした。
しかしそれよりも試合に影響を与えたのは…風!!
もの凄い強風!幕は紐で括らなくてもネットに張り付くくらいの強風。
帽子は飛ばされる、カメラスタンドは倒れる、ちびっこはいつにも増して旗がはためくので喜ぶ(笑)。
そんな強風の中での試合となりました。
この強風、ピッチを斜めに横切るように試合中ずっと吹いていたので、ハイボールには大きく影響を及ぼしておりました。
個人的には砂ぼこりという第三の敵に苦しめられました(笑)
#9橋本 真吾選手が復帰、右のFWには#23長野 峻己選手が
今節のNAGAREYAMA F.C.のスカッドはこちら。
GKは#1板橋 柊哉選手。
DFは右から#2岡田 俊祐選手、#5長坂 拓紀選手、#9橋本 真吾選手、#16延山 光聖選手。
MFは右から、#24栢野 史也選手、#22澤口 瑛都選手、#26三好 崇斗選手。
FWは右から#23長野 峻己選手、#13板倉 航希選手、#10寺内 大登選手。
出場停止明けの#9橋本 真吾選手がスタートから出場。#9橋本選手はCBに入り、#16延山 光聖選手がSB、#26三好 崇斗選手がIHにそれぞれポジションをスライドし、右のFWには#15板垣 敢大選手に代わり、IHからスライドした#23長野 峻己選手が入りました。
ベンチには#3牧野 純己選手、#7砂田 琢己選手、#8小野田 大樹選手、#15板垣 敢大選手、#17今山 育巳選手、#18加藤 康徳選手が入りました。
前半、風上に立ったNAGAREYAMA F.C.が一気呵成に攻め立てる
NAGAREYAMA F.C.が風上に立ってのスタート。試合は早々に動きました。
前半7分、#24栢野 史也選手の高い位置からのプレスで#26三好 崇斗選手がパスカット、#10寺内 大登選手がそれを回収し、中央の#13板倉 航希選手を経由して#24栢野 史也選手へ。栢野選手の後ろを追い越した#26三好 崇斗選手があげたクロスは、DFがかろうじてクリアも、そのクリアボールを#13板倉 航希選手が豪快にボレーでたたき込み、NAGAREYAMA F.C.が先制!
更にその直後の前半8分、#10寺内 大登選手が相手のクリアボールを広い、ドリブルで中央に相手DFを引き付け、サイドに開いた#23長野 峻己選手へパス。エリア外でしたが、長野選手は落ち着いて丁寧にコースを突いたミドルシュートを決め、追加点!
試合序盤から、NAGAREYAMA F.C.が2点のリードを奪いました。
この試合、NAGAREYAMA F.C.はDFラインをものすごく高く設定、前線からDFラインまでをコンパクトに保ちながら、相手のDFラインにはガンガン前からプレッシャーをかけていて。MATSUDO CITY FCさんは落ち着いてボールを前に運ぶことが出来ず、中盤を経由してショートパスで抜け出そうとすればNAGAREYAMA F.C.の選手に囲まれてしまい、ロングボールを蹴りだせば風で押し戻されるのでNAGAREYAMA F.C.のDFラインの裏にボールを送れず、全て跳ね返されてしまう、という状況に。
完全に主導権を握ったNAGAREYAMA F.C.が、この後も攻め立てます。
前半17分、#10寺内 大登選手がかなり遠い位置から相手GKの頭上を抜くループシュートを決めて3点目。
前半38分、相手のクリアボールを拾った#24栢野 史也選手が、エリア外からしっかりコースを狙ったミドルシュートを突きさし、4点目。
前半40分、センターサークル付近で相手のパスミスを拾った#23長野 峻己選手がドリブルで中央突破。相手DF二人に挟まれながらもそのままゴールを決め、5点目。
NAGAREYAMA F.C.が前半で5-0と大量リードで折り返します。
後半に入ると、今度はNAGAREYAMA F.C.が風下に。
NAGAREYAMA F.C.サポーターとしては「後半になったら風やんでくれないかなぁ」と勝手なことを思っていたのですが、天の神様はそんな我儘は聞いてくれるはずもなく。
風上に立ったMATSUDO CITY FCさんとしては、前半の倍返しとばかりに一転して主導権を握りたいところでしたが、NAGAREYAMA F.C.が上手く守り、それを阻止。
NAGAREYAMA F.C.は前半と変わらずにDFラインをかなり高い位置に設定。ただし、前線からプレッシャーにはいかず、前線からDFラインまでをものすごくコンパクトにし、とにかく中盤からショートパスで前進させることを徹底して阻止。MATSUDO CITY FCさんとしては何とかNAGAREYAMA F.C.のDFライン裏の広大なスペースを使いたいのですが、中盤は固められてショートパスが通せない。ならばとロングボールで裏のスペースを狙うのですが、風が強すぎてボールが流れてしまい、良い形でボールが前線に届けられない。
NAGAREYAMA F.C.が上手く守り、非常に歯がゆい状況だったと思います。
とは言え、風下になったNAGAREYAMA F.C.も前半のように相手を押し込むことは出来なくなったので、試合は膠着状況に。
そんな中、後半19分、#5長坂 拓紀選手のロングフィード(この試合で始めてかも)をゴール前に送ると、両チームの選手が何度か頭で競り合い、最後はゴール前にこぼれたボールを#26三好 崇斗選手が押し込んで、6点目。
その後は最後まで集中を切らさずにNAGAREYAMA F.C.が守り抜き、試合終了。NAGAREYAMA F.C.が6-0と会心の試合で、勝利しました。
風という外部要因を上手く使えたNAGAREYAMA F.C.
前半はNAGAREYAMA F.C.がシュート10本、MATSUDO CITY FCさんが1本。
この数字が物語っているように、この試合、NAGAREYAMA F.C.が風という環境を上手く利用して勝利を手繰り寄せた試合だったと思います。
相手ゴールに近いエリアでのプレー時間をいかに長く作ることができたか。そこがNAGAREYAMA F.C.とMATSUDO CITY FCさんとの勝負の分かれ目だったのかな、と。
前半、風上のNAGAREYAMA F.C.は前から前からプレッシャーを掛け、MATSUDO CITY FCさんのDFラインを下げさせることで、常に相手コートでのプレーを徹底。
後半、風下のNAGAREYAMA F.CはDFラインを高く設定し、風上のMATSUDO CITY FCさんを出来るだけ自陣ゴールから遠ざけるプレーを徹底。
風を利用して相手のプレーを制限し、上手くリスク排除した戦い方が出来ていたのがNAGAREYAMA F.C.だったのだと思います。
MATSUDO CITY FCさんがNAGAREYAMA F.C.と同様に前線からプレッシャーをかけてきたらまた違った試合展開になったのかもしれませんが、その辺りは両チームのプレースタイルの違いがあるので、一概には言えませんよね。
風という環境要因が大きく影響してしまった試合だったので、いつものMATSUDO CITY FCさんのサッカーとガチンコで勝負出来なかったことは、少し残念でしたが、それも含めてのサッカー。
キックオフ前、サイドの交換があったように見えたので、恐らくコイントスで勝ったNAGAREYAMA F.C.が前半風下を選択したのだと勝手に推測しているのですが、その辺りも含めて、この日のNAGAREYAMA F.C.は非常に賢く、上手に戦い抜いたと思います!お見事!
戦術に合わせたポジショニングの微調整が生んだ連動性
この試合でカギとなった、前半の前線からのプレッシャーですが、これを生み出していたのは#24栢野 史也選手のポジショニングが大きかったと感じました。
セットする時は4-3-3ですが、実際は栢野選手だけが突出して前にポジションを取ることが多くて。特に相手のビルドアップ時、板倉選手を追い抜いて栢野選手がプレッシャーに行き、チームとしての守備のスイッチを入れる場面が多々観られました。
前からプレッシャーをかけてパスコースを制限してくれるので、中盤の#26三好 崇斗選手、#22澤口 瑛都選手が守備の狙いを絞りやすくなり、中盤の高い位置でボールを回収する回数が非常に多かったです。
高い位置に栢野選手がいることで、前線には栢野選手が、DFラインには三好選手と澤口選手がサポートに入りやすくなり、誰かが孤立する場面はものすごく少なくなっていました。
チームとしてしっかり準備してきたポジショニングだったのだと思いますが、非常に効いていたと感じました!
交代選手の躍動…チャンスを得て、しっかりアピール
そして嬉しかったことが一つ。
この試合、久しぶりに途中出場した選手が多かったのですが、みんな存在感をしっかり示してくれていたこと!
#8小野田 大樹選手は6試合ぶり、#17今山 育巳選手は4試合ぶり、#18加藤 康徳選手は10試合ぶりの出場。
#8小野田 大樹選手は右のFWに入り、シュートを含めてしっかりチャンスに絡んでくれましたし、#18加藤 康徳選手も堅実な守備だけでなく、積極的に駆け上がって攻撃に厚みを作ってくれました。
#17今山 育巳選手は、この風の中でも効果的なロングフィードが蹴れるという驚きに加え、簡単にクリアせずにしっかり前の選手につなぐプレーも。
今年に入ってなかなか出場時間を得られずに悔しい思いをしていたであろう選手たちが、久々に得たチャンスでしっかり存在感を示してくれました!
出場機会の有無はチーム戦術もありますし選手間での競争もあるので非常に難しいところですが、出場に向けてしっかり準備してくれていること、そして、掴んだチャンスをものにしようと気合が入ったプレーを見せてくれたことが、とにかく嬉しかったです!
千葉県社会人サッカーリーグ1部、後期リーグもいよいよラスト2試合。
この先へ進めるかどうかを占う、最後の2試合です。
今節の結果、首位の房総ローヴァーズ木更津FCさんが敗れたため、現時点でNAGAREYAMA F.C.がリーグ首位に返り咲きましたが…勝ち点差は、僅差!
気の緩められる状況ではありません!!
次の後期リーグ第4節は9月29日(日)、HCSフットボールクラブさんとの対戦です。
前期リーグは0-2で敗れた相手。NAGAREYAMA F.C.が公式戦、90分で初めて敗れた相手。雪辱の時、来る!なのです!!
会場は茨城県龍ヶ崎にある、RKUフットボールフィールド。
キックオフは16時です。
ぜひ、現地で、そして公式アプリの配信で、一緒に選手たちの背中を押しましょう!
今週は以上になります。最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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