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【ベンチャー裏話】「見返りを求めないGIVE」がなぜリーダーには必要なのか?

どうも。ニートです。

僕がベンチャー経営していた時の社長はめちゃくちゃに頭が切れて聡明で、1を聞いて10を知るみたいな人だったんですが。

この人が言った言葉で

「今の社員はみんな勘違いしているよ」

と話していたのを最近ふと思い出しました。


今回はこの時の話をしようかなと。昔を振り返りながらなのでところどころ抽象的な話になるでしょうが、アウトプットとして御覧ください。

数億の利益が出たのに、社員が不満を覚えていた時の話。

昔、僕がナンバー2として会社に居た頃ですね。社員たちが自分たちの給料に関して不満を持って、その不満を感じ取っていた僕は代弁も交えつつ

「社員達の給料を上げても良いんじゃないか?」

と社長に話に行ったことが有りました。


ぶっちゃけた所、前職の会社は利益はたしかに出ていまして。

利益率は非常に高い業態だったこともあり、会社の年収っていう意味だと数億はある会社でした。そして会社の人数は多くても15人程度。

実際に何かしら一つのプロジェクトを終えた際にはその一回の業務で利益が1億以上出ることもありました。

実際、その数時間は社員に共有されていたので社員たちが給料を上げて欲しがるのもわかるし僕としても「もっと還元したほうが頑張るんじゃないかな?」

と思っていたんです。


で、社長に話に行った所

「今の社員は勘違いしているよ」

と。色々と悩んだ顔をして社長が話した言葉が、これでした。


「正直、今の社員たちって年齢で言えば25前後、俺らくらいの年代の人がほとんどなわけじゃん。で、給料としては手取りで30万もらっている人が多いわけでさ。
普通の一般企業だったらそんな貰える会社って珍しいでしょ。

そもそもそれだけ働いているの??っていう話だし。利益が出ているから、給料を貰えるっていうのは違うと思うんだけどな」


という言葉を話していました。

で、結果的には給料を上げたりは特にせずにこの話で何かが決まるってことはなかったんですが。

(別に俺が社長に話しつけてくるぜ!!とか社員に話していたわけでもないですし、僕と社長がただ話しただけのことです。)
今思うと、社長が言いたかったことって

「自分が今やれることの100%を出せない理由を外部の理由(給料とか環境)に押し付けるっていう姿勢がそもそも間違ってるよね」

ってことだったのだろうなーと思うんですよね。


正直な所、数年後の今考えても

結果的には社員の給料を全然上げても良かったんじゃないかな?というのが僕の意見です。

だって会社的には明らかに利益が出てきてそれも公表しているわけですし頑張った人に対してインセンティブを渡すのは当然のことかなと。

で、それがわかってない社長のはずがなかったんですよね。

でもなんで給料を上げたりボーナスを多く吐いたりすることに振り切らなかったか?というと社員たちに対して「勘違いした成功体験」を積ませたくなかった側面も合ったんだろうなと

正当な交渉と「与えてくれたら頑張るよ」は大きく違う。

例えばですよ??

「私がAという結果を出します。だからAという結果が出た際にはインセンティブとして報酬〇〇円をください。もし結果がでなかった時は、給料から−〇〇円して構いません」

こういった話って、正当な交渉。対等な話し合いだと思うんです。

でも、前提条件として別に劣悪な環境が提供されているわけでもなくやることが目の前にあるのにも関わらず

「今の給料だとやる気が出ないです。
(正直パフォーマンスは出ても70%位です)
だから給料上げてください。それならもっとがんばります」

っていうのは、正当性も何もない甘えと捉えられても仕方ないよなぁと。
(ただ気持ちはめっちゃわかる。痛いほどに)

もちろん、利益が数億出ていて、もっと出せるなら出してよ!!
という気持ちになることはわかっていたとしても、自分がその利益に対しての働きが果たしてどれほどあるのか??というのが重要なところでして。

マーケティングの流れを構築したりプロモーションを成功させるためにどういった仕事があるのか?を洗い出し考え出したりした人が一番利益を作った人なのは紛れもない事実です。

ただ、仕事を割り振られて頑張った人はそりゃ手は動かして頭も使っただろうけども「別の人でも出来るようなことをやっていた人」が大きな利益を生み出したわけではない。

というのは理解しないといけない現実なんですよね。
(もちろん頑張ったし、貢献したのは事実だからそこに対して正当な報酬は支払うべきですが)

勘違いした成功体験を積ませることは相手の人生を狂わせるかも知れない

ただやっぱり、人ってその場にいたら

「利益の全てとは言わないけども
自分がいたことでその利益を生み出したことは事実だし
そこに対しての配当が欲しい!!」

と思ってしまうもので

その認識の誤差を社長ほど敏感な人だと感じ取ってしまって

「このまま利益を渡すのは相手のためにならない」と感じてしまう感情に触れてしまったのじゃないかなーと思います。

わかりやすく言えば

「この数億の利益に対して、私は確かに大きくは影響できてないけど2%は影響できているはずだ!!だからその1%の半分くらいは渡してくれてもいいじゃん!」

という社員の思考があり。

「この数億の利益を生み出したのは間違いなくみんなのおかげだし、それはみんなに払い出したいんだけども正直見ていて、利益を生み出したのは
この話を持ってきて、流れを設計した自分とマーケの先頭に立っていた数名だろう。

誰でも出来るようなことをやっていてそれで利益の数%を生み出した。だから報酬をもらってもいい。というのは勘違いだから。

それでお金って貰えるものなんだ。とは思ってもらいたくない。だから渡したくないな」

という思考の流れがあったんじゃないかなーと思うんです。

※全部憶測です。勝手に僕が考えているだけのことですけどね。(実際ボーナスが出なかったわけじゃなくてボーナス額が少なかったから出た不満でしたしこういう思考はわからなくないです。)

まぁそれでもぶっちゃけた所。

もっと還元したほうが良かったんじゃないかなーと個人的には今も思うんですけどね。

間違った成功体験を積ませたくないっていうのは気持ちはものすごいわかるんですが、ある意味それは相手を「対等」にみていないよなーとも今になって感じるんです。

その上で、お金にシビアな経営者ほどこの「勘違い」を許したくない姿勢はめっちゃわかるなーと。

独立して、沢山失敗を経験してきた今頃になって思っています。


与えられたら動きます!は程度の低い脅迫だ。

だから思うことなんですけど、自分が何かを出来てないのを環境のせいにして

「もっといい環境が誰かから与えられたらめっちゃ動きます!!」

っていうのは正直、程度の低い脅迫なんですよね。


じゃあ、与えられなかったら「100%」で動かないの??
それって一人で自分スタートで何も出来ない人間ですって言っているのと同じじゃね??

って話になるわけでして。

もちろん自分を取り巻く環境によって前提条件って色々変わるわけだけども、基本的には

「今の状況で100%を出し切って。その上で何かを誰かにしてもらったら感謝のエネルギーを上増しして行動する」

っていうのが自分にとっても理想だし最も大切なことになるわけじゃないですか。

だけども「与えられたら動きます」っていうのは

「今の状況じゃ100%出せないから誰かになにかしてもらうのを待っている。それでなにかしてもらって始めてようやく100%出せる」

ってことになるわけでして・・・。


別にこれが「悪いことだ」とは言わないんですけど。これって、ただの受け身でしかないですよね?

心持ちのベクトル(方向性)が間逆で、自分から動こうとしているか、相手に行動の主導権を委ねてるか?っていう違いがあるんですよ。

一方は今の現状を受け入れ、前向きな姿勢でやっているからこそありがたい出来事が起きる。

一方は今の現状に不満を持ち、後ろ向きの姿勢でいたら偶然ありがたい出来事が起きた。

この「ありがたい出来事」を起こすがわの視点に立った時に

どちらの人に対して「ありがたい出来事」を起こしたいと思いますか??

という話なんです。

相手の「しょうがないなぁ・・・」って感情に頼るのって結局「人の善意の搾取」だと思うんですよね。
(頼りたくなる気持ちもめちゃくちゃにわかるけども)

だからこそ、率先して活動する人たちは与え続ける必要がある。

で、今回僕が伝えたいことはこれでして。

だからこそ、人生を良くしたいならば。もっと上に上がっていきたいならば「僕らは与え続ける必要がある」ということです。

多分ですけど、こういった話って僕の会社に限った話じゃなくてどの会社でも起こり得る話だと思うんですよ。

そして、ある意味では立場を逆にしたらこうも見えるわけです。

「立場が上の人が言っていることはわかるけども、それ、立場を変えて考えてみたら、俺ら(社員)がなにか良い仕事をしたら上が給料出すよ。って言ってるのと同じじゃね??」

「それも結局善意の搾取なんじゃねーの??」

と。

で、実際これは事実なんですよね。結局の所どっちも「相手が先に動いたら動くよ」と話している状態が健全なわけがないんです。

だったら、余裕がある側が「先に与えていくアクションを起こしていくこと」をしないと結局始まらないんです。

それが会社においては経営陣だし、リーダーと言われる立場の人間の役目だろうなと。

一番の理想は双方(社員・経営者、リーダー・メンバー)が互いに歩み寄って与え合い、返し合うのが本当の理想なんでしょうが、それがいきなり上手くいくパターンって少ないのが現実でしょう。

先程言った通りで、与えられたら動きます!は程度の低い脅迫なのだから。

そんな程度の低い脅迫を経営者→社員やリーダー→メンバーにはしてはいけないのだなと思うんです。

だから、世の中の経営者や成功者って

・現状に足るを知るのが大事。
・その上で感謝の心を忘れないこと。
・見返りを求めずにGIVEすることが重要。

って言うのかなと。


見返りを求めずにGIVEするって本当に難しいけどもこういう風に思考を一つ一つ段階を踏んで考えてみると。

「そもそも見返りを求めずにGIVEすることはうまくいくための必須条件」なのかもなと思えてきます。だって見返りを求めてたら自分に不満がたまるだけなんですもん。


だったら最初から見返りを求めないほうが良いし。それで戻ってきたら圧倒的に感謝できますよね。その方が精神衛生上、良いことだなと。

結論、見返りを求めないGIVEが出来るようになろう。

そんなわけで長々と話してきましたが

せっかくこのお話を読んでいただけたならば是非あなたも、見返りを求めずにGIVEするってことを今回のお話の流れをもとに一度考えて行動してみて頂ければ幸いです。

途中で話しましたが、人ってやっている行動は変わらなくとも「心持ちのベクトル(方向性)」があっているかどうか??

によって得られる結果は大きく違います。

(同じことやっても嫌われる人と好かれる人の違いってここだと思う。)

どうせ行動するならばいい結果を出していきたいのが人情ですからね。


一つの参考にして頂ければ幸いです。


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トニー@元経営フリーランス
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