これまでの振り返り④
現在私は未だにニートである。社会的に見て蔑まれるニートでもそれ程不安と焦りはない。ではこんな心境に至るまでを振り返る。
昨年末に会社を辞めて、直ぐに上京するつもりだったが緊急事態宣言の発令により出来なくなった。そもそも仕事に関しても「きっと自分に合った良い感じの所紹介してくれるだろう」というスーパー人任せ受身スタイルだった。正直これに関してはあまり考え方は変わっていない。理由は後日。
そんな感じで2021年がスタートした。宣言が発令された時は「マジかよ・・・」とショックではあったが、取ろうと思っていた簿記試験を2月に予定していたので良い時間だと思いプラスに受け止めた。簿記については以前から参考書は何となく読み進めていたので、何となく単語は分かっていた。しかしまだ参考書1冊読み終えてもいないし問題を解いた事もなく完成度100の内、5程度のレベルからスタートした。以前までは仕事が終わってからの勉強だったのであまり時間も取れず苦労していたが、1日掛けて勉強出来たので順調に進める事が出来た。そして2月になり試験日になった。大体完成度を80レベル程度まで上げる事ができ、結構難しいと評価されていたネット試験を受けて無事合格する事が出来た。社会人になってからこんな真剣に勉強した事はなかったと思う。本を読んで知識をつけたり、勉強会に参加したりする事はあっても、こんなに夢中になって取り組んだ事は無かったので、とても充実した時間だった。
試験が終わり「資格取得」を達成したら、少し燃え尽き症候群的な感情になったが、直ぐ次に行動を移せた。
思い返せば専門学生の時に、「とても入社したい!」と思える会社と巡り合い試験を受けたが不合格になった経験がある。この時「この会社に入る!」という目標を設定していた為、最終選考まで進んで落ちたら燃え尽き症候群のような感じになり、その結果よく考えもせず就職を決めてしまった。この時の目標を
“その会社に入って何をしたいのか”
“トレーナーとして何をしたいのか、トレーナーとして社会にどう貢献したいのか、どんな変化を起こしたいのか”
という事を考えて目標設定していたらこのような事にはならず、落ちたら落ちたで自分のやりたい事が出来るのは他にどんな会社で、どんな手段があるかを考え選択出来ていたのだと思う。この経験から私は、
“何か目標設定をする際に「合格」という事だけに設定するのは間違いである”
と学んだ。一時的に「合格」を目標に設定するのは良いかもしれないが、それだけではなく
“「合格」を利用してどうしたいのか”
まで考えておかないと良くない。これらを踏まえて今回自分の目標は「簿記資格を取得する事」ではなく、その資格取得に向けて勉強する事で、「会社のお金について理解出来る様になる事」と設定していたので、一瞬の燃え尽き症候群で済ませられ、決算書の見方の勉強に移る事が出来たのだ。
決算書の見方を勉強しつつ、次に取り掛かったのが「マーケティング」の勉強だ。自分のやりたい事は「モノ・コトを世界に広げる事」。その為にはマーケティングの知識が必要だと思っていたので、無料で学べて資格も取得が出来るGoogleデジタルワークショップの「デジタルマーケティングの基礎」という資格取得を進めながら勉強する事にした。これは転職を決めてから少しでも転職が有利に働けばと思い、勉強して取得しようとしていたが、時間が無い事を言い訳になかなか手を付けられずにいたのでとても良い機会になった。少し時間は掛かったし何度か試験も落ちたが資格は取得する事が出来た。実際に勉強して感じたのは、「実際にやって見なければ何も分からない」という事だ。どんな資格等にも言えることかもしれないが、資格勉強では「基本的な考え方とケーススタディ」を理由付けて教えてくれたりする。しかし全てのケースがその答え通りに当てはまる訳ではないし、その答えだけが正解ではないと思う。なので「実際にやってみて試す」事が一番の勉強になり、その積み重ねが資格以上の説得力ある答えを出せる人間になるのだと思ったのだ。
そんなこんなで色々と勉強している内に緊急事態宣言の解除の噂が流れ始めていた。この報道を見て私は少しソワソワしていた。なぜならば、
“取ろうと思っていた資格を取得し以前よりも知識をつける事が出来たのでそろそろ働きたいという気持ちと、まだニートという焦り”
が出ていたからだ。この時私は師と資格の取得を報告して以来、仕事についての連絡が無かったので、とても不安になっていたのだ。
“本当に自分はこのままで大丈夫なのか”
“仕事は本当に紹介してもらえるのか”
“やっぱり自分で何か踏み出して働いた方がいいんじゃないか”
色々と考えた。そして耐えられなくなり師に連絡を入れ、「今の自分はどうしたらいいのか」と助言を求める事にした。この不安な気持ちをどうにかしたかったのだ。そして貰ったアドバイスが「自分との対話」だった。
“自分はどんな人間なのか。何を成し遂げ、どんな社会貢献がしたいのか。誰を喜ばせたいのか。なぜ働くのか。”
ちょっと前までは考えられていた事がどこかに飛んでいて、「働くこと」がゴールになってしまっていたのだ。私は自分が感動したような心揺さぶられるモノ・コト・サービスを伝えたい。
“なので別にニート期間があってもいいし、別に焦る必要もない。自分らしくやればいいだけだ。”
そんな風に思える様になった。なので今の私はそこまで不安も無いし、大きな焦りも無い。自分らしさを大事に、出来る事を粛々と取り組んでいる。そして常に自分との対話を続けている。
次回は、「自分がそれでも人任せスタイル」でいる理由を述べていこうと思う。