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BABYLON'S FALLの理由


 最も直接的だったのはプレイヤーのモチベを維持するノウハウが皆無だった事だろう。一見すると目標にして頑張れそうな物もあるが、すぐ味が無くなって長続きしない。時間を掛けて中身を洗練していけば化けそうでもあったが、スクエニの損切り判断によりその道は絶たれた。「8500円返せや」と言いたくなるが、流石に4人COOPのゲームに同接が2~3人では一度更地にするのが妥当な判断だっただのだろう。



 モンハンが長々期のプレイに耐えるのは多数のモンスター報酬素材(の排出率)等の延命策が有るからだが、それだけではない。それら一つ一つが洗練されているからだ。モンスター一体一体が多彩な攻撃モーションを持ち、繰り返し戦っても中々飽きがこない。周回作業は上達の喜びや装備更新の楽しさで入念に舗装されており、且つ、その舗装路を行くプレイヤーの足並みと噛み合う様に素材のドロップ率や装備の制作難度も調整されている。結果プレイヤーは、スキル上達、ランク上げ、素材集めと、手段のためなら目的を選ばない狩りを何時までも続けられる。Youtube等においてBABYLON'S FALLがサ終の話ばかり取り上げられていたのは、ゲームプレイが短時間で味を失い攻略動画の需要すら見出されなかったからだろう。


 元来がアクション屋であるPlatinumGamesはむしろこのタイプの洗練が得意なのではと思っていたが、ひょっとして「アクションはNieR:Automataみたいな感じで」とかスクエニから注文されたのだろうか?NieR:Automataはゲームデザイン上、アクションを意図的に底の浅い設計にしており、長期的なプレイを想定した造りでは無かった。


 BABYLON'S FALLも長く続いていればモンハンと同種の道が見つかったのかもしれない。昨今のスクエニは一見すると新しいジャンルへ挑戦している様に見られるが、損切りが早過ぎてちゃんとデータが獲れているのか不安になる。更地にするのは良いとして、次の何かに繋がっているのだろうか。BALAN WONDERWORLD「同じコンセプトでよりプラットフォーマーとして洗練された続編があれば良かったのに」と今でも思っているが…