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今思えば失礼だったと思うけど

最近、母が亡くなった時のことを思い出す。
母が亡くなったのも急だったので、それはそれはショックだったんだけど、少し落ち着いたころに母の友人や知人が弔問に来て、それが大変だった。
「大変だった」なんていうのも罰当たりだけど本当だからしょうがない。
最初は遺骨がまだ家にあるうちに3人がいらっしゃった。
亡くなってまだまもなく気も張っていたので、「わざわざ来てくださってありがたい」と思って父と丁寧に応対した。
次は納骨を終えてから、お一人いらっしゃった。
遺影の前にお水をお供えしてもらって、ちょっと話した。
その時は私一人で応対したけど、私にとっては初対面の人なので何を話していいのかわからず、向こうもタイミングがつかめないのかなかなか帰ろうとしない。
父からは事前に「お墓に行きたいという感じだったら、電話してこい。仕事が暇だったら連れて行くから」と言われていたので、父に電話してお墓に一緒に行った。
そしてそのあとまた、墓参りと弔問に行きたいという方が電話してきた。
もうその頃には、私たちも「母のことはなるべく考えないようにして頑張っていかなきゃいけない」と思っていたので、弔問の対応が辛くなってきた。
しかもなんとなく電話の声が明るくて「あの人が行ったのなら私もお墓参りに行かなきゃね!」という雰囲気が伝わってきた。
おそらく前回来てくれた人から話を聞いたのだろう。
父も明らかに機嫌が悪く、でも断れないから仕方ないか・・・という感じだった。
約束の日は日曜日で父も仕事は休み。
何時に来るか言ってなかったので、午前中はずっと待っていた。でも、来なかったので午後から来るのかと思ってお昼を食べにちょっと出かけた。
そして帰ってきてみたら、玄関にお花や香典が置いてあってびっくり。
家に入るとすぐ電話がかかってきて、どうやら入れ違いになってしまったようだった。
お昼時には来ないと思っていたけど違ったようだ。
申し訳ないと思いつつ、少し安心した。
父も「良かった、良かった」という感じだった。
そしてそのあと、また弔問に来たいという人から電話が来た。
母の友達で私も何度か名前を聞いたことがある人だったけど、今まで弔問に来てくれた人から話を聞いてあわてて来ようとしているみたいで、こちらの予定も聞かず「○○日に行きますから!」という感じだった。
しかもその日は父も私も仕事だったので、いないかもしれないという話をしたけど、お墓にも行くから家にもよらせてもらいます!という感じで、予定を変更する気はなさそうだった。
案の定会うことはできず、玄関にお花が置かれていた。
でも、それが最後だった。
会えなかったという話が伝わって、もうそういう時期じゃないのかもと思ってくれたに違いない・・・と勝手に思っている。






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