その大喜利は寒すぎるって話
ねずピカです。
先日誕生日を迎えました。
着実におっさんへの階段を歩み始めている私ですが、何卒よろしくお願いします。
(何歳かは答えられませんが、西武の森友哉選手やオリックスの山岡泰輔選手と同い年です)
noteのネタ探しのために質問箱で過去に答えたものを漁っていたのですが、こんなものを見つけました。
去年の12月にいただいた質問です。
これから書く内容と似たようなことを回答したのですが、状況が変わってない(むしろ悪化してる)ので、これから書いていこうと思います。
結論を先に書いちゃうと、「やりたければやれば」くらいにしか思ってないです。そしてこの後に及んで弄り続けるのは、はっきり言って寒いくらいしか思ってないです。
大喜利化された陰謀論
ここ最近、陰謀論がフォーカスされてきています。
割と皆さんの記憶に新しいのはアメリカ大統領選陰謀論、ワクチン陰謀論、ユダヤ(ロスチャイルド)陰謀論などでしょうか。
(https://twitter.com/SukunaBikona7/status/1421291099960668162)
より引用
(https://twitter.com/aonyangekijo/status/1509016610232999945)
より引用
どれもこれも強烈ですね。
しかもこのような荒唐無稽な陰謀論を、"保守派"を自認する人たちが軒並み引っかかっており、ショックを受けてしまった人も少なからずいると思います。
こうした陰謀論を信じきってしまった人を限界系と名づけ、限界系か否かで様々な論者が振り分けられていきました。
そして「反陰謀論」もマーケットとして開拓され、さまざまな書籍が出版されました。
書籍などでは陰謀論がどのような手口なのか、なぜ広まるかなど丁寧に解説してるものも多く、非常に勉強になります。
書籍を通じてマジメに陰謀論に対して警鐘を鳴らしてるのとは対照的に、SNS(とりわけTwitter)での「反陰謀論」は、陰謀論者を冷笑し、自分達の仲間内で楽しむためのネタ・大喜利として茶化してるのが現状です。
(陰謀論の例で挙げたものも、茶化しの文脈があったりします)
みなさんは経験ないでしょうか。
自分の誤りを笑われながら、茶化されながら指摘され非常に不愉快になったことを。
リアルでもされたら嫌なことなのに、SNSという表情や声のトーンが見えないツールでされたら余計嫌だと思います。
上記の記事の通り、SNS上での指摘という行為は分断を加速させる行為でしかないです。
ファクトチェックを行い冷静に指摘したとしても、指摘された側は感情的になり耳を貸そうとしません。
それなのに茶化すという余計なことをしてしまうのが現状です。
なぜ茶化すのか
それでは、どうして「茶化す」という余計な行動をしてしまうのでしょうか。
「こんな頭おかしいこと言ってるぞ!(それを見抜いた私は、知識がある/分別のある人間だ)」
陰謀論者を引き合いに出して比較することで、自らの正当性・正しさ・強さを主張したいのが透けて見えます。
おまけに「茶化す」行為は陰謀論に引っかかってないもの同士が楽しむため、内輪ノリで楽しむためにやってるだけに過ぎません。
誰も本気で改心させようと思ってはいません。
むしろドツボにハマってくれと言わんばかりに、小馬鹿にします。
陰謀論をはじめとする極端な主張に陥ってしまう人を観察すると、生い立ちや何かしらのハンデを抱えてしまってる人が多いのも事実です。
ネット民のおもちゃの異名をもつツイフェミの方々も、生い立ちや心理的・認知的に不安定な気配があるのは、落ち着いて観察すればわかります。
陰謀論者が主張を展開する
反陰謀論を掲げる人たちが、茶化して指摘する
陰謀論者が奇異の目で見られる
孤立化し、ますます意固地になってドツボにハマる。
1の繰り返し
こんなループが日々起きています。
反陰謀論を掲げる者たちが、自らの正しさ・内輪ノリで楽しむために、陰謀論者をまともな世界へ帰ってくる機会を奪ってる現状は、健全とは言えません。
膨張する「拡大解釈」
こうした陰謀論にハマってしまった人を「限界系」と名づけられたのは、先ほど述べました。
しかし、この「限界系」という言葉の守備範囲が全盛期の小坂誠並の広さを誇るようになりました。
「限界系」と呼ばれる人たちの特徴として、右の思想にウェイトを置いた方々が多く、全体的にリベラル化した岸田政権に対しては批判的な主張を行います。
しかし反陰謀論を掲げる人たちは、限界系と同じ人間と思われたくない一心で、しばしばこういった発言をします。
自民党政権に対して批判をするとは何事だ!
そんな批判をするってことはお前は極右orパヨクだ!
戦前の大政翼賛会、もしくは現代中国の共産党一党独裁と何が違うのでしょうか…
また「限界系」の論者の代表格として、小説家の百田尚樹氏が挙げられます。
『永遠の0』や『海賊と呼ばれた男』など数多くのヒット作を出しています。
しかし、彼の本を持ってるだけで敵認定をし始め、魔女狩りならぬ限界狩りをする人もしばしば現れるようになりました。
プロ棋士の藤井聡太さんは愛読書として『海賊と呼ばれた男』を挙げたことはご存じなのでしょうか。
明らかに「私はこの人が嫌い」という感情に身を任せて暴走してる状態です。当然「茶化し」のレベルもグッと下がり、笑う要素は全くないです。
人のふり見て我がふり直せ
この言葉を私は送りたいと思います。
芸人のぜんじろう氏のTwitterがたびたび話題になります。
(https://twitter.com/zenzenjiro/status/1558334064805187584)より引用
なかなか笑いどころがわからないツイートですが、保守を自認する人たちがこの方のツイートを見てキレ散らかしています。
しかしどうでしょうか。
頓珍漢な主張をしてる人を見つけてきては、自分の正しさ・聡明さを示したいがために、その人を晒し上げながら茶化す。
やってることはぜんじろう氏と変わりません。(おまけにジョークスキルも)
人のふり見て我がふり直せという言葉がぴったりすぎると思う今日この頃です。
SNS(とりわけTwitter)のような不健全なコミュニケーションではなく、筋トレしたり散歩したり、普段行かない喫茶店で美味しいコーヒーを飲みながら読書をする。健全な生活を心がけたいですね。