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ニアジョイのハーフツインの子に一目惚れした話


「もっと可愛い子他にも居るでしょ?」
自分が推しているアイドルのことをそう言われたら、「そんなことない!!」と反論したくなるのがオタクの性だろう。

私だったら、「そんなの世界のどこにもいるわけないじゃん!他の誰でもない推しにしかない可愛さがあるから応援してるに決まってる!」って言うと思う。

もっと冷静なオタクだったら「いやいや、そうかもしれないけど、見た目だけじゃなく、性格とか歌とかダンスとかそういうのひっくるめて推してるんだよ」って言うかもしれない。

2023年9月3日
私はパシフィコ横浜国立大ホールで開催されていたとあるアイドルグループのコンサートを見に来ていた。

グループの名前は≒JOY(ニアリーイコールジョイ)という。
日本の12人組の女性アイドルグループで、プロデューサーは元AKB48・HKT48の指原莉乃だ。

グループの中では
地味なタイプ
胸は残念
フェロモンなんかまるでないし
もっと可愛いコはいるよ

「それでも好きだよ」指原莉乃


上記は、指原莉乃のアイドル時代のソロ曲「それでも好きだよ」の歌詞である。

その日、ステージ上では≒JOYのメンバーの1人が、この曲のカバーを披露していた。

私は彼女の歌を聞きながら、
君よりもっと可愛い子なんて、そうそういないでしょと思っていた。

何せ、私は数ヶ月前、彼女の顔があまりにもタイプすぎて一目惚れしてしまい、大阪から新幹線を乗り継ぎパシフィコ横浜までやってきたのだから。

私にとっては理想をそのまま具現化したような彼女の稀有な可愛さをただただ「可愛すぎてどタイプ」という言葉でしか表現できないのは悲しい。

だから、私の推し、≒JOY(通称ニアジョイ)の天野 香乃愛(あまの このあ)ちゃんを好きになったきっかけと彼女を推しとして応援するようになるまでをここに記しておこうと思う。


理想のアイドル

私は学生の頃からアイドルオタクだった。
高校生の時にとある男性アイドルグループに激ハマリしたのをきっかけに、アイドルという存在が大好きになった。

それから、男性グループ女性グループ問わず、気になるアイドルのMVはよくYouTubeで見るようになった。

高校生の頃初めて好きになったアイドルは彼がグループを卒業して表舞台から姿を消すまで、 8年間応援した。

推しがグループを卒業した後も、アイドルを応援する楽しさが忘れられずに、また推しが出来ればいいなと思っていた。

だが、それがなかなか難しかった。

アイドルを可愛いと思うし、曲もよく聴く。
たまーに配信でなら、ライブも見たりする。

でもCDを買ったり、ライブを見に遠くまで出掛けたり、その人だからこそ熱心に応援したいと思えるようなアイドルがいないのだ。

なぜ私は必要以上にアイドルが好きなくせに、夢中になれるような推しはできないのか?

それは、私の外見的な好みの範囲がめちゃくちゃ狭いことに起因している。

個人的に造形的に整っているなと感じる芸能人ははとても多いが、それとは別に好みの顔だなと感じることはかなり少ない。

だから、1人のアイドルを好きになるには、

①とても狭いストライクゾーンにあてはまる人を見つける
②外見的魅力以外のパフォーマンス、性格などの他の魅力を加味して総合的にその人を好きになる
の2択になる。


①②のいずれだとしても、初めてのアイドルに触れる時、第一印象はその人の外見で決まる。

好みの範囲が狭いことによって目に留まるアイドルが少なくなれば、中身まで深く興味を持てるアイドルも当然少なくなるだろう。

たとえ運良く①に当てはまるアイドルに出会えたとしても、②の場合と違ってその人の好きなところはビジュアルのみである。

もし、大変好みな外見をしていても、あまりにも好みとかけ離れた曲調ばかりなアイドルグループ所属だったり、苦手な性格だった場合はやはり応援することは難しい。

今振り返ってみると、初めてできた推しは②の
パターンで好きになった憶えがある。


そもそも私の女の子の好みはこんな感じだった。

- ほっぺたが丸みを帯びていて、幼い印象がある
- 優等生っぽい上品な雰囲気
- 黒髪パッツンロング
- 猫目のようなややツリ目で、意志を感じる鋭い視線
- 真顔だとクールな印象だが、笑った時は可愛い
- 無邪気な顔で元気に笑う
- 服装はゴスロリちっくな毒っけあるガーリー系

単純にかわいい系の子は好みではなく、なおかつクールでカッコイイだけの女の子も刺さらない。

クール×可愛いの絶妙なバランスとギャップ。
圧倒的に好みなビジュアルを持ち、それでいて中身も応援できるアイドル。

すべてを兼ね備えてる女の子なんてなかなか現れない、はずだった。



ニアジョイのハーフツインの子


ニアジョイを初めて見たのはTwitterで流れてきた画像だったと記憶している。

現在、指原莉乃がプロデュースしているアイドルグループは3つあり、ニアジョイは=LOVE(イコールラブ)と≠ME(ノットイコールミー)に続く「第3のグループ」として結成された。

ニアジョイの姉妹グループである=LOVEと≠MEのことは結成当初から知っていて、よく曲も聞いていた為、どうやら第3のグループができるらしいというニュースは知っていた。

その画像が流れてきた時、「あぁ、あの新しいグループが発表されたのか」と思い、どんなメンバーがいるのか気になって画像を開いて一人一人の顔を確認してみた。

お披露目会見で、メンバー12人が写っている集合写真。
ほとんどの子がストレートで髪の毛を下ろしているなか、ただ1人ハーフツインの子が目に留まった。

この子だけ髪型違うなんて、珍しいな。
かわいい系のキャラの子なのかな?と気になって目を凝らして見てみた。

まずい……

えっ、こんなに顔が好みの子が指原グループでアイドルやってくれるんですか?

彼女を見た初めの感想はそれだった。 

調べてみると、ハーフツインの子は天野香乃愛(あまのこのあ)ちゃんという名前らしい。


上記で挙げた好みの女の子の特徴にめちゃくちゃ当てはまってる!

あまりにも理想通りすぎて、ちょっと怖くなってしまうくらいだった。

お顔はすっごい好みだけれど、声は?ダンスは?私服の系統は?性格は?

理想そのもののビジュアルから彼女のことを知りたいと思ったが
知れば知るほど、自分の理想とは違うことだって当然出てくる可能性が高い。

理想から少しでもずれてしまったら好きじゃなくなるんじゃないか?

彼女のことを知りたいような知りたくないような、そんな葛藤があり、おそるおそる香乃愛ちゃんのTwitterアカウントをフォローする。

そこに私服の写真もいくつか投稿されおり、
その写真を見て驚いた。

なんと、私服も好みど真ん中だった……!




てくださいこの可愛さ
毒っけがある感じ天才すぎる!

もしかすると……もしかするのか!?

私は理想のアイドルを見つけてしまったのかもしれない。


初めてのライブ

ニアジョイを好きになってから配信でライブを見たり、CDを買ってみたりしているうちに、私はどうしてもニアジョイを生で見てみたくなった。

ニアジョイはかなり歌唱力が高いと評判のグループだったし、実際に生歌を現地で聞いてみたかったからというのも現地に行こうと思った理由の一つだ。

何より1番の目的は天野香乃愛ちゃんを生で見ることだった。

これまでの経験では、アイドルは映像で見るのと生で見た時に結構印象が変わることが多かった。

MVを見た時に好きだなと思っても、実際見ると微妙だなと思うこともあるし、逆にめちゃくちゃパフォーマンスがよくて大好きになることもある。

生で見るとやはり受け取れる情報量が桁違いなので、香乃愛ちゃんのパフォーマンスを自分の目で見てみたかったのだ。

そんな時、ニアジョイが初の単独コンサート「初めまして、≒JOYです。」を開催するという情報を目にした。

早速ファンクラブに入り、チケットを申し込む。

チケットは無事に当選!

約4年ぶりのライブ遠征にドキドキしながら新幹線に乗り、会場まで向かった。

結論から言うと……生で見た香乃愛ちゃんは、めちゃくちゃ可愛かった!

ニアジョイのライブは以前配信で見たことがあり、彼女の楽しそうにパフォーマンスする姿に好感を持ってはいたが、実際に現地で見てみると彼女に持っていたイメージは良い意味で裏切られた。

特に印象に残っているのは、プロデューサーである指原莉乃のソロ曲「それでも好きだよ」のカバーだ。

香乃愛ちゃんがステージ上に1人で登場した時、白くてフリフリの衣装でTheアイドルな可愛さに目を奪われた。

この日の髪型は縦巻きツインテール、ツインテールの両側には真っ白で大きなリボン。


当日の髪型


これは違う日の写真だが、衣装はこの衣装だった。フリフリで可愛い。


そんなに近い席じゃないのに、香乃愛ちゃんの
きゅるんとした可愛いオーラが伝わってきた。

自分の席からは、視力がいい人ならなら、肉眼でギリギリ顔の表情がわかるかな?ぐらいの近さだった。

彼女は遠さを感じさせないくらいに、見ていて微笑ましくなって心が暖かくなるような可愛さで、会場全体を包み込むほどの雰囲気を纏っていた。

パフォーマンスを見て思ったのは、香乃愛ちゃんはアニメのキャラクターみたいだなということ。

アニメのキャラクターは、現実にいる人間よりもわかりやすくデフォルメされているのが特徴だ。
キャラクターは、現実に生きている人間を見たままリアルに描いているわけではなく、強調、変形して表現している。

例えば、少女漫画のような大きすぎる目は現実に存在するには不自然だ。

自然なそのままの形ではなく、作者があえて変形して表現をしている。

そこには、作り手のこうしようという明確な意図がある。

香乃愛ちゃんのパフォーマンスは、
ただ、自然体で流れに身を任せるのではなくて、すべてが見せる(魅せる)ための表情だし、手足の動かし方だし、歌い方なのである。

彼女は喜怒哀楽でいうところの、
「喜」(よろこび)「楽」(たのしみ)の表情がとても上手だ。

何か嬉しいことがあったとき、漫画などでパァァと言う擬音語が付きそうな明るい表情が香乃愛ちゃんはかなり得意だと思う。

こんな顔文字のイメージ↓↓↓
(((o(゚▽゚)o)))ヾ(๑╹ヮ╹๑)ノ”

ステージ上では、自然な表情では今楽しんでますよ!ということが客席まで伝えるのは難しい。
遠くからでも伝わるようにややオーバーに目元や口元を動かしたりと、何か工夫が必要だろう。

これはあくまで個人的な想像なのだが、おそらく彼女の中には理想的なアイドル像があり、それを常に目指しながら表情やダンス、歌を練習しているのではないか?

無邪気な表情とスピード感のある軽快な動き、少女らしくどこか癖のある歌声。

香乃愛ちゃんを見ていると、数秒ごとに「ここを見てほしい」「これが可愛いでしょ」って語りかけられている気分になる。

彼女のパフォーマンスの中には常に私たち観客からの目線がある。

だから彼女の表現は会場のどこにいても伝わる。
水面に光が反射して、揺らめくたびに光がキラキラこちらに届くのを見ているような。

ニアジョイの中で王道アイドルといえば天野香乃愛といわれている理由がわかった気がした。

君と僕が変わった記念日


ライブが終わり、会場を出る。
ニアジョイは他のメンバーのパフォーマンスも皆素晴らしくて、全員のことを一段と好きになって会場から出てきた。

帰り際に、ファンクラブブースに並んだ。
ファンクラブの会員は、特典でメンバーの名前と写真が載っている名刺サイズのカードを1枚受け取れることになっていた。

メンバーは12人いるが、誰のカードがもらえるかはランダムだった。

ブースに並び、名刺を受け取った。
名刺カードは天野香乃愛ちゃんだった。
12/1の確率。

なんだか、香乃愛ちゃんを応援しなよと背中を押された気がした。


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