【言葉遊び空論18】二義文 ~ダブルミーニングの作文~

 漫画家:梶原一騎の代表作『巨人の星』

 このタイトルにおける 「巨人」は 「巨人軍」を指すが 「星」は 主人公の「名前(星飛雄馬)」と 「象徴・スター選手」の 2通りの意味を 踏まえている

 即ち 「巨人軍に所属する星という人物」 と 「巨人軍を象徴するスター選手」とを 二重に織り込んでいる 表現となっているわけだ

 こうした 一つの文で 異なる 二つの意味を 有するという例は 荒廃した都市においても その陰に身を潜める 野良猫の如く 広範に分布している

 生徒・学生諸君であれば 特に 「試験終わった」と聞くと 二つの意味である事を 瞬時に察する事だろう(試験の日程が全て完了した/試験の出来具合が散々だった)

 これは極めて 日常に有り触れた 現象と言っても 過言ではない

 簡単に 二通りの 異なった意味を持つ 言葉や文章 あるいは その仕組みを ダブルミーニング と呼ぶ

 これに加えて 実践女子大学教授:山内博之は 二通りの意味を持つ”文章”を 特に 二義文と 名付けている(著書『誰よりもキミが好き』より)

警官「寄生虫なので、できれば引き返して最初の信号を右に行って下さい」
ぼく「えっ」
警官「寄生虫ですから、引き返してください」
ぼく「なにそれひどい」
警官「えっ」
ぼく「ぼくが寄生虫ってことですか」
警官「寄生してるのは警察ですよ。寄生してるので重体なんです」
ぼく「えっ」
警官「えっ」
ぼく「だれが重体ですか」
警官「誰というか、まぁここを通った人全員ですかね」
ぼく「あなたも僕に寄生しますか」
警官「えーとね、あのですね、この先でトラックが横転して積荷が産卵したんですよ」
ぼく「えっ」
警官「つまり事故ですね」
ぼく「何が産卵したんですか」
警官「精肉業者のトラックで、冷凍された肉が産卵したみたいです」
ぼく「なにそれやばい」
警官「ええ」
ぼく「重体の人は大丈夫ですか」
警官「えっと、まぁ寄生虫とはいえゆっくりと動いてはいますから」
ぼく「なにそれこわい」
警官「えっ」
ぼく「えっ」
警官「とにかく、先ほどから警察が現場の方で超刺してますから」
ぼく「なにそれもこわい」
警官「えっ」
ぼく「えっ」

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(氏家ト全『プチプチたんたんプチたんたん』より
「鍋を食べる」もある意味ダブルミーニングではあるが)



 本題に入る前に 一度 二義文の 大まかな区分 即ち ダブルミーニング的操作を 引き起こす 原因となる構造の 区分を 整備する必要がある

 これには 理由がある

 だが それは後に譲り まずは 以下を 視力の限りを尽くし かつ 腑のみならず丹田に しかと 落とし込んで頂きたい

 二義文の 生成には 次の4つの区分が 想定される


1⃣同音異字

 言葉の音は同一で 表記(漢字)が異なっている操作

 次の区分にある 「異分析」と並び 二義文の例示として 紹介される 典型的な形式である

ハヤク泳げるようになりたい
 → 早く泳げるようになりたい
 → 速く泳げるようになりたい

テンテキウツ
 → 点滴打つ
 → 天敵討つ

ナンカイでもシンコウされるキョウギ
 → 何回でも進行される協議
 → 難解でも信仰される教義

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(せいの奈々『推理の星くん』より)

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(フリーゲーム『AN EARTH』より 「避けるチーズ」)


2⃣異分析

 言葉や文章の 区切りを変えて 異なる語を生成する操作で いわゆる 「ぎなた読み」である

 前区分の 「同音異字」と同様に 二義文の例示として 静置される事が多い

 特に 英語圏などで 二義文・ダブルミーニングとして 紹介される場合は こちらが 主流となる 傾向にある

学校キョウイクなんて大丈夫か
 → 学校教育なんて大丈夫か
 → 学校今日行くなんて大丈夫か

親は仕事に出ていません
 → 親は仕事に出ていません
 → 親は仕事に、出ていません

君が好きだと叫びたい
 → 君が好きだと叫びたい
 → 君が 好きだと叫びたい
一人の女の子がいた。
性格は明るく、小学校ではたくさんの友達に囲まれていた。
また、女の子は大のおじいちゃん子で、おじいちゃんも女の子の事を本当に可愛がった。
しかし、おじいちゃんは今は入院しており、余命は長くなかった。
医師がもう残りわずかの命である事を伝え、女の子は両親に連れられ病院に行った。
病室で女の子の両親はおじいちゃんと話した後、医師の説明を受けに病室を出て行った。
病室には女の子とおじいちゃんの二人。
女の子はおじいちゃんに、学校の事や最近楽しかった事などいろいろな事を話した。
しかし、途中で女の子は泣きながら
「おじいちゃんいなくなるの?」
と聞いた。するとおじいちゃんは
「おじいちゃんが死んだら、お父さんとお母さんと一緒にかなしんでくれるかい?」
と言った。女の子は
「うん……でも死んじゃいやだよ」
とつぶやいた。
その後、女の子は家に帰ることになり、その次の日おじいちゃんは帰らぬ人となった。
女の子はその日、わんわん泣いた……。
一か月後、ある記事が新聞の隅に載った。
一部抜粋すると
「一家心中、動機は全くの不明。女の子の名前は斉藤加奈ちゃん」

(意味がわかると怖い話 より)


3⃣多義語

 その言葉・語に備わっている 多義性 いわば 意味のバリエーションを 利用した操作

 表記は同一だが 読み方・発音が 異なっているモノも 含む

 英単語における 「lead」(導く/鉛) 「bow」(お辞儀/弓)などのような例だ(「lead」は両方が同じ発音であり 「bow」は双方で発音が異なっている)

適当な答えを選べ
 → ふさわしい答えを選べ
 → いい加減な答えを選べ

彼も食べている最中
 → 彼も食べているサイチュウ
 → 彼も食べているモナカ

「ゲームで対戦やろうぜ」「いいよ
 → 「ゲームで対戦やろうぜ」「いやぁ遠慮するよ
 → 「ゲームで対戦やろうぜ」「フッ後悔すんなよ

これレスリングじゃない
 → これレスリングではない
 → これレスリング
 ディオゲネスに下されたという「アポロンの信託」については、なおも考えてみるべき余地がある。
 (中略)
二つの逸話から類推されるアポロン神へのディオゲネスの伺いとは、結局、「ノミスマをパラハラッテインしてもよいか」と表現されてよいものであったことになるだろう。
 ところで、この「ノミスマをパラハラッテインしてもよいか」という問いは、「ノミスマ」という言葉がもつ両義性の故に両義的である。すなわち、「ノミスマ」という言葉は、一方では(1)社会で通用し認められている「慣例」や「制度」等を意味するが、他方では(2)「通貨」や「(法律で決められた)量目」等を意味する。したがって、「ノミスマをパラハラッテインしてもよいか」という質問は、それだけでは、これら二つのうちどちらの「ノミスマ」についての問いであるのかが分からない性質の問いなのである。

(山川偉也『哲学者ディオゲネス 世界市民の原像』より)
※パラハラッテイン = 変造する・損傷を加える・真贋を見極める


4⃣連結差異

 文中の ある言葉が どのような語句 あるいは 如何なる対象に 関わるかで 意味の受け取り方を 変容させる操作

 少々 複雑である為か 二義文 及び ダブルミーニングとして 紹介される機会には あまり恵まれない

 だが これまでの 「同音異字」「異分析」「多義語」のような 表面的な 変形やすり替え といった操作が 行われていない分 インパクトは強調される

わたしには双子の弟がいる
 → 「わたし」は双子の兄である
 → わたしの弟たちは双子である

メガネをかけるとキレイに見える
 → メガネをかけた”人物の容姿”がキレイに引き立つ
 → メガネをかける事で”視界”がキレイに写る

先生たちに会えた
 → 先生とクラスメイトたちに会えた
 → いろんな先生方に会えた

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(梶原あや『けんけん猫間軒』より)


 さて

 二義文の構造を 4種に区分した

 余談ではあるが かのノストラダムスの予言で 名を馳せた 「恐怖の大王」をして 「小惑星衝突」「第三次世界大戦」「火星人襲来」等 多種多様な説が 唱えられたが これらは ダブルミーニング的操作とは 関係ない

 「恐怖の大王」という言葉自体に そもそも 多義性が 認められている訳ではなく あくまで 付加された解釈に過ぎない

 この事は 一応 押さえておく

 脱線を修復しよう

 先程も ことわったが まず 長々と この区分を施した事には わけがある

 それは これから本稿で 取り扱うべき ダブルミーニング・二義文の 境界を 線引きする為である

 何故 そんな事を する必要があるんだ と お思いだろう

 いやいや どうして

 実に 大変な 問題なんですぞ

 各区分中でも 多少 触れたが これまで 多くの場面で 二義文として 例示されたモノは 「同音異字」「異分析」が 圧倒的獲得ポイント数で コールド勝ちの状態である

 だが それでは 結局のところ 「ダブルミーニング・二義文は 同音異字 ダジャレ ぎなた読み と なんら変わりない 単なる別称に過ぎない」 という 誹りを免れないのだ

 それでは あまりにも ダブルミーニング・二義文の 立場が無い 否 言いがかり甚だしい と 怒髪天を衝く 気配であろう

 今ここに ダブルミーニングの 独立を!

 二義文独立宣言を!

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 注

 本稿において 例示した二義文の多くは 前述の 山内博之著『誰よりもキミが好き』の影響を 色濃く受ける事となった

 また 以降において 特に 多数の例文を まま あるいは 改変という形で 当該著作から 引用させて 頂いた事を 伝え加えておく



 二義文を 固有の技法として 引き立たせる

 どのようにして

 それこそ 先の区分の後半2種 即ち 「多義語」と「連結差異」である

この両者こそが ダブルミーニング そして 二義文を 独自の言語遊戯技法として 確立させる 要石であると 筆者は考える

 以降 この二つを より深掘りし その核心を 採掘せしめんとす

㈠多義語

 言葉の多くは 複数の意味を 含んでいる

見逃す → 見失う / 目をつむる(許す)
たまらない → 我慢ならない / 非常に心地良い
注意する → 警戒する / 忠告する

 単独では 多義性が 解りにくくとも 他の語と 並列させる事によって 二重性が 浮き立つモノも 多い

〇〇党から出たい
 → 〇〇党から出馬したい
 → 〇〇党から離党したい

本当に
頭のいい子でした
 → 実際に頭のいい子でした
 → 非常に頭のいい子でした

好きな音楽を聞く
 → 好きな音楽に耳を傾ける
 → (相手に)好きな音楽を尋ねる

朝食はパンに限る
 → 朝食はパンしか食べてはいけない
 → 朝食はパン以外に考えられない酒飲みの娘
 → 酒ばかり飲んでいる
 → 酒ばかり飲んでいる”人物の”

 「自分」が 自分自身を指す(「私」と同義)か 相手を指す(「貴方」と同義)かが 変わるという 方言の特性が 現れ出でる場合もあろう

 この多義性は 何も 名詞や動詞だけではなく 他の品詞にも 備わっている

 というよりも 他の品詞における 多義性の方が より二義文の効果を 発現している とも言えるのだ

【助動詞】
のような人にいてもらっては困る
 → 彼と似たタイプの人にいてもらっては困る
 → 彼本人にいてもらっては困る

【副詞】
よく学校まで走ったね
 → たびたび学校まで走ったね
 → 学校まで走って凄い

【係助詞】
5人来た
 → 当初は外部にいた仲間の5人が来た
 → 2・3人と思ったらそれ以上に来た

【格助詞】
は愛情がまったく感じられません
 → 妻からは愛情がまったく感じられません
 → 妻は愛情がまったく感じられません

【副助詞】
千円くらい持ってる
 → おおよそ千円ほど持っている
 → 千円程度なんぞ持ってないはずがない

シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ
 → 屋根のある位置へ飛んだ
 → 屋根もろとも飛んだ

妄想をするほど楽しくなった
 → 妄想をするにつれて楽しくなった
 → 妄想をするくらいに楽しくなった

 こうしてみると 各品詞の使い方如何で 文章が大いに 変容する様が よくお解りだろう

 作文・小論文に 手を焼いている 受験生諸君は 重々 心得ておく事 必至である

(小文字 big brother は「兄・非行少年の指導員」であるが 
大文字 Big Brother は「全体主義統制国家・全能政府」となる)


㈡連結差異

 言葉には 連結を要する 対象の言葉が 必要だ

 しかし 何の手違いか 天の誤作動か それとも 神の気紛れか

 一読しただけでは いずこに対し 連結するのか 判別し得ない状況 という事が 往々にしてある

 連結差異にも 大きく 2パターンの種別がある

 一つは 文中の語句における 連結差異

彼女は新宿で初めて路上ライブをした
 → 新宿でするのが初めて
 → 路上ライブそのものが初めて

子どもと一緒に犬をソファーに座らせた
 → 「子ども」も「犬」も両方ソファーに座らせた
 → 「子ども」と協力して「犬」をソファーに座らせた

 上記の例では 「初めて」が「新宿」か「路上ライブ」に 「一緒に」が「子どもと」か「犬」に 掛かるかで 意味合いが異なってくる

 このような場合は 「彼女は初めて新宿で~」「子どもと犬を一緒に~」といった語句の接続地点を変更するか 「新宿で初めての路上ライブを~」「子どもと一緒になって犬を~」といった 他の語句の付加によって 多義性を無効化する事は 可能である

 もう一つは 文中に明記されていない 事柄による連結である

 これについては 更に 「主体」「属性」「時間」「範囲」へと 細分化させる事が 出来ると 考えられる

1.主体の差異

昨日、うちのおばあちゃんは胃の手術をした
 → 医者であるおばあちゃんが手術を行った
 → 患者であるおばあちゃんに医者が手術を行った

先輩に驚かされた
 → 先輩にドッキリなど仕掛けられて受動的に驚いた
 → 先輩の立ち振る舞いなどを見て能動的に驚いた

息子をここで待たせてもらう
 → 息子がここに来るまで私が待つ
 → 私が出向くまでここに息子を待たせる

彼は妹がかわいい
 → (私から見て)彼の妹はかわいらしい
 → 彼は妹をかわいがっている

2.属性の差異

エレベーターで遊ばないで下さい
 → エレベーターの中で何か遊びをしないで下さい
 → エレベーターそのものをおもちゃにしないで下さい

トイレを探しなさい
 → トイレの室内を探しなさい
 → トイレが設置されている場所を探しなさい

コーヒーだけはダメです
 → コーヒーを単品で注文する事は出来ない
 → コーヒー以外の飲み物は何でも飲めるがコーヒーは飲めない

アルコール類は飲めません
 → 規範に従って飲めない
 → 体質的に飲めない

3.時間の差異

幼女がパジャマを着ている
 → 幼女がパジャマを着用している
 → 幼女がパジャマに着替えている最中

彼の奥さんは綺麗でした
 → 彼の奥さんは見てみると綺麗でした
 → 彼の奥さんはかつては綺麗でした

初めてのキスの相手は独身だった
 → 初めてのキスの相手は当時独身だった
 → 初めてのキスの相手は今もまだ独身だった

4.範囲の差異

東京の西に住んでいる
 → 東京都内の西部に住んでいる
 → 東京から見て西の土地(県)に住んでいる

北部同盟 タリバンと戦う
 → 北部同盟がタリバン相手に戦う
 → 北部同盟がタリバンと共に戦う

全部出来なくても大丈夫だから
 → 全てダメでも大丈夫だから
 → 1つ2つのミスがあっても大丈夫だから

誰よりも君が好き
 → 君を好いている他の誰よりも好き
 → 多くの相手の中で君が一番好き

 こうした中で 格助詞「に」は 問題児として ブラックリスト入りするレベルの 曲者であろう

 先の「多義語」においても 軽く紹介は していたものの 格助詞「に」が絡む 二義文は 非常に多く 特に 主体の差異が 発生しやすいという 特徴が観測出来る

その計画は3月20日変更された
 → 3月20日へ計画が移った
 → 3月20日付で計画が改まった

あなたにも贈りたいプレゼントがある
 → 誰かに贈りたいプレゼントをあなたも持っている
 → 他の人そしてあなたへ贈りたいプレゼントがある

結婚相手選んでもらえてうれしいです
 → (私を)結婚相手に選んでもらって...
 → 結婚相手(である彼)に(何かしらを)選んでもらって...

絶対あのチーム勝ってほしい
 → あのチームを応援しているから勝ってほしい
 → 敵であるあのチームにうちが応援するチームが勝ってほしい

会長推薦されたんだよ
 → 会長から推薦されたんだよ
 → 会長となるよう推薦されたんだよ

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(出たぁぁぁ!!)



 二義文の 機能構造を 講釈した

 ここまで 読まれた 諸氏においては さぞ 頭脳の内部に フツフツと 「二義文を作ってみたい」という意欲が 滾りに滾っているに 違いない

 二義文の創作

 残念ながら 確立した創作法は 現在の科学力をもってしても いまだに 解明はされていない

 しかしながら ゴータマ・シッダールタの説教の如く 二義文の境地に達する ”ヒント”は 諸々の地点へ 散りばめられている

 中でも近年 二義文を 非常に秀逸な形で 表現する方法が 見出された

 それは 話者の双立

性質が異なる 話者二方を 想定し 同様のセリフを 喋らせる事により 文章の二重性が 巧みに 演出されるという まさに 発見と称するに 相応しい代物だ

 例えば

サド「私は人が嫌がる事を進んでします」
マゾ「私は人が嫌がる事を進んでします」

体育教師「やれば出来る」
養護教諭「やれば出来る」

 といった具合

 代表的な例は 女優・モデル:佐々木希と 元女子レスリング選手:吉田沙保里に 全く同じセリフを喋らせる様を 想定したネタだろう

佐々木希「あの人落としてみようかな」
吉田沙保里「あの人落としてみようかな」

佐々木希「あなたって軽い人ね」
吉田沙保里「あなたって軽い人ね」

佐々木希「苦しいって言っても離さないんだから」
吉田沙保里「苦しいって言っても離さないんだから」

佐々木希「一本早い電車で先に行ってて。すぐ追い付くから」
吉田沙保里「一本早い電車で先に行ってて。すぐ追い付くから」

佐々木希「夜道で襲われて抵抗したんだけど死んじゃったらどうしようかと思った」
吉田沙保里「夜道で襲われて抵抗したんだけど死んじゃったらどうしようかと思った」

佐々木希「竹を割ったような人って言われた」
吉田沙保里「竹を割ったような人って言われた」

佐々木希「私車回せますよ」
吉田沙保里「私車回せますよ」

佐々木希「あの人落としてみようかな」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1421734567

 また かつて日本において 嫌韓が 激烈を極めた時期 同様の手法で 日本人と韓国人に 同じセリフを喋らせる というコピペネタが 登場した

 なお 本稿の内容 及び 筆者は 人種・民族の差別感情を 助長する意図は一切持たず 以降は 参考資料として 提示するに 留めている事を 念の為に宣言する

 憤慨されぬよう

日本人「日本をなんとかしたい」
韓国人「日本をなんとかしたい」

日本人「歴史を作るのは俺たちだ」
韓国人「歴史を作るのは俺たちだ」

日本人「日本に来る観光客をターゲットにしよう」
韓国人「日本に来る観光客をターゲットにしよう」

日本人「日本に核を!!」
韓国人「日本に核を!!」

日本人「ちょっと論文をコピーさせてください」
韓国人「ちょっと論文をコピーさせてください」

※日本人以外
インド人「我々の偉大な発見は ゼロです」
韓国人「我々の偉大な発見は ゼロです」

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(このセリフを ボクっ娘ではなく 40過ぎの男性のセリフとすると)

 話者の双立による二義文 偉大なる発明なり

 とかく 二義文の 取り扱いにとっては ぐっと攻略に 近付いたはずである

 何 もっと 簡単な方法は無いか ですと? 

 俗に言う裏技

 大技林や 広技苑なんかを つぶさに指で追っても 見つかりっこないが 実際は無い事もない

 ある既存のモノを 利用するだけで良い

 ずばり 慣用句である

 「首が飛ぶ」「目が無い」「骨が折れる」といった表現は 多義性をふんだんに活用でき 慣用的な場合と 字面通りに捉えた場合とでは 全く異なる意味を表す事が 可能となる

 極めて シンプルな ダブルミーニング的操作の モデルと言えよう

 更に 言えば 文学博士:奥津敬一郎が 「ダ」型文の究明において 創成した ウナギ文 すなわち 「ボクハ ウナギダ」も 二義文の スペシャル奥義として 技あり不可避であろう

僕はウナギだ
 → 僕はウナギを注文した・食べた
 → ウナギ「吾輩はウナギである 名前はまだない」

ワタシ車
 → ワタシは車に乗って行く
 → 車「そうですワタシが変な車です」

春は曙
 → 春と言えば曙(夜明け)が素晴らしい
 → 曙「春よ来い」

 このようにして スキル向上をする事によって 末は 本来 二義文ではなかったモノを 二義文として 捉える術も 身につくかもしれない

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(発言者が梅雨ちゃんでない場合 「梅雨ちゃんという言い方で」ではなく「梅雨ちゃんと一緒に」の意味となり得る そして梅雨ちゃんかわいい)



 二義文・ダブルミーニングは 斯く戦えり

 もう 「所詮は同音異字・ぎなた読みだ」 「ただのダジャレに過ぎない」などとは 言わせない

 二義文は まだまだ 伸びしろを 内に秘め それは 数多の 創作主の 連動によって 研磨され 時には 鋭い 光明の一太刀をも 生むだろう

 そこで 奥義の一つを 公伝する

 『一度に複数のダブルミーニングをまとうべし

 これまでに 二義文の イロハを 潤沢に蓄えた 読者であれば 一文に 二種三種の ダブルミーニング的操作を 拵えた二義文も なんのそのであろう

 以下に 複合二義文 とでも言おう 例を掲げる

 勇猛な 文豪願望を 呼び起こす者は 二義文 否 二義話 二義物語に 短編長編なり 挑まれる事を 推奨する

 ダブルミーニングの夜明けは近い

その人物は男らしく敵ではないよ」と私に言った
 → その人物は男性のようで「敵の立場ではないよ」と言った
 → その人物は果敢に「私を負かせるような相手ではないよ」と言った
捕まるなんてバカなヤツだ」と兄貴が呟いた事を誰も知らない
 → 「捕まるような事をやらかすなんてバカなヤツだ」と兄が呟いた事を自分と兄以外は誰も知らない
 → 「捕まるヘマをするなんてバカなヤツだ」と仲間の年上男性が呟いた事を彼以外誰もしらない
「旅行の事彼に聞いたか?」
「うんなんか国柄を特に強調して話してたね」
困った人見ないんだそうだ」
「あぁヤバイねぇ」
 → 「旅行の事 彼から聞かされたか?」
   「うんなんか国柄を特に強調して説いていたね」
   「困っている人を見ぬふりするんだそうだ」
   「あぁひどいねぇ」
 → 「旅行の事 彼へ訪ねたかい?」
   「うんなんか国柄を特に強調して問いただしてたね」
   「迷惑な人を見かけないんだそうだ」
   「あぁ素晴らしいねぇ」
 髪が長く目の見えない少女に出逢った
 やけに話しかけて来て傍によってくる
 人目も気になり時間をかけ少女に見えないように振舞った
 そんな日が頻繁にあった
 少女の見た目は綺麗だった
 たびたび少女を見かけたがそれ以上の進展はなかった
 ある日を境にその少女を見なくなった
 最後にあった日少女は泣いていたような気がした
 そして今少女と再会をしたのに後悔している
 もうかつての少女に戻る事はない

 ※どのようなダブルミーニング及び二義文となっているか各自考えよ


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