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まてやんとうめち。これまでの話 Vol.4「まてやんの去勢手術 ーかかりつけ医を変えるきっかけー」 

2017年10月に、最初のかかりつけ医で去勢手術をすることになったまてやん。生後6か月頃のことでした。
結論から言うと、『事前に病院の設備や入院有無、術後のケア方法等をよく確認しておけばよかった』というお話です。

当時のまてやん。 あどけない表情が可愛い!

手術当日の朝

同意書を見て怯む

手術当日。午前中にまてやんを連れて動物病院に行きました。「血液検査をして、結果に問題なければそのまま手術するので翌日迎えにくるように」と言われ、提示された手術の同意書。これを見て思わず「うっ…!」となりました。
『麻酔下で死亡のリスクがある』 『手術に関して一切の異議を申し立てない』 …。
実際には死亡例は少ないのでしょうが、万が一にもその可能性があると思うと、胃と心臓をギューッと絞られるような気持になりました。数秒か数十秒か、同意書にサインをするのを躊躇ってしまいましたね。
ちなみに、私は「当院での死亡例・後遺症等の事例は〇件(〇%)で、一番最近では〇年前。万が一に備えて保険に入っている」とか言ってくれた方が誠実だと思うし安心するんですが、そんなこと公表してくれる動物病院ってあるんですかね?


まてやんの入院

しょんぼりした気持ちで同意書にサインをし、まてやんを動物病院に預けてしばしのお別れ。その晩はまてやん不在の寂しさと、万が一の事故に少なからず怯えながら「無事に帰ってきてね…」と祈るばかりでした。

当時の私は避妊・去勢手術は入院が当たり前だと思っていましたが、実際は日帰り手術を行っている病院もあるので、勉強不足だったと後悔しています。


手術が終わり、お迎えに

「ずっと鳴いて、ごはんを食べませんでした」

手術の翌日、朝一番でまてやんのお迎えに。
獣医が診察台の上でキャリーを開け、中にはエリザベスカラーを付けたまてやんがいました。
「お疲れ様、頑張ったね。 お家に帰ろうね!」と声をかけると、まてやんはヨロヨロ…と歩き、「に゛ゃ゛ぁ…」と掠れた声で鳴いた後、そのまま診察台の上にパタンッと倒れ込みました。何事かとギョッとしましたが、撫でるとゴロゴロと喉を鳴らし、気持ちよさそうに目を細めました。
その様子を見た獣医が、「昨夜はずっと鳴いて、ごはんを食べませんでしたよ」と言いました。


よく見ると肉球が破れている

まてやんと帰宅。エリザベスカラーを付けたまてやんを見るなりうめちが「シャァーッ!」と威嚇。まてやんもまだ少し怯えているのかエリザベスカラーを付けて歩くのに慣れないからか、腰が引けていました。
2匹が落ち着くのを待ち、おやつをあげ、ようやくまてやんがリラックスした頃、ナデナデしながら全身の様子を見ていると、肉球の皮が破けたようにめくれ、血が滲んでいることに気が付きました。
「あぁ、きっとこの子は一晩中、ケージから出ようとしていたんだ」
そう思うと、辛くて悲しくて涙が出てきました。当時のことを思い出すと今でも涙が滲みます。
余談ですが、相当怖い思いをしたのか、まてやんはこれを境に怖がりになった気がします。

甘えん坊にもなりました。 夫のお尻の上で寛いでいます

手術後の経過

急遽再診

まてやんが退院した翌日、ベッドシーツに血が付着していることに気づきました。「肉球からの出血はおさまっているし、はて…?」 まてやんの様子を注意深く観察していると、エリザベスカラーをしたまま患部を舐めていて、硬いプラスチック素材のカラーが患部を刺激しタマタマが赤く腫れているように見えました。
慌てて動物病院へ電話し、そのまま再診。
当初付けていたカラーは全体がプラスチック製で、端に保護もなく、人間でもあの先端で押されると少し痛く感じるようなものでした。端に保護の付いたものに交換してもらい、それ以降は腫れがひいて順調に回復していきました。

私にベッタリの甘えん坊っちゃん

いまだから思う『当時、何ができたのか』

その昔実家でペットと暮らしていたものの、自ら主体となって動物を飼うのは初めてで、動物病院・医療関連のことは全て手探り状態でした。勉強不足を後悔することも多かったので、避妊・去勢手術について『調べておけば良かった・知っておきたかった』と思うことをまとめます。

入院の有無

先にも書きましたが、私は日帰り手術を行っている病院があることを知りませんでした。猫は環境の変化に弱く、そのストレスで病気になるようなデリケートな動物です。
術後のリスク云々は飼い主が経過を注意深く観察し、何かあったらすぐ動物病院に連絡をすれば良いと思います。日帰りの方が猫のストレスが少なくて良いのではないでしょうか。

余談ですが、まてやんの一件があってから私は猫たちをどこかに預けるのはやめようと思いました。そもそも猫を飼ってから旅行には行かなくなりましたが、慶事や弔事等でやむを得ず家を空ける時がくるかもしれません。その時はペットホテルに預けることはせず、自動給餌機(導入済み)とトイレの数を増やすとか、知人にお世話をお願いしたいと思っています。


動物病院の設備

血管シーリングができる電気メスの存在を知っていれば良かったなと思います。電気メスで血管・組織をシール(凝固)することで手術時の出血を最小限に抑え、動物の負担を少なくできるようです。
専門的な知識がないので多少齟齬があるかもしれませんが、今思えば、これを導入しているか否か、それぞれのメリット・デメリットを確認したうえで手術の病院を決めたかったです。


術後のケア方法

エリザベスカラーの素材が違っていれば(又は最初から保護付きのものであれば)、まてやんが退院後に患部の腫れ・出血をおこすことはなかったと思います。飼い主さんによっては、自前で柔らかい素材のカラーを用意している方もいらしゃいます。術後のケア方法を事前に調べておけば、病院支給のカラーを見たときに変更希望を伝えていたとおもいます。


動物病院を変えたきっかけは『入院の有無』

うめちは体重がなかなか増えず、この動物病院では「避妊手術はもっと体重が増えてから」と言われていましたが、まてやんの去勢手術の後、うめちの避妊手術は別の動物病院(入院がないところ)にお願いすることにしました。
そのタイミングでかかりつけを変え、5年程そこに通い続けることになります。(その動物病院も、最近思うところがあり変えてしまったんですけどね…)

既往歴の把握ができるので、同じ動物病院に通い続けられるのがいちばんだとは思います。が、なかなか理想の動物病院に巡り合うのは難しい。
納得がいかなかったり疑問に思うことがある時は積極的にセカンドオピニオンを受け、「ここだ!」と思える動物病院だったらかかりつけを変えてしまうのが良いのかなと個人的には思います。
大事なわが子を日々観察し、一番にその子の利益を考え、その命・健康を守れるのは飼い主だけだと思うからです。

ジト目。

それではまた!

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