君のゆく先
砂浜を駆けていく君を追いかける夢を見た。
学校に行くまでに通学路彼女に今日の夢について話した。
「なにそれ、どんなけ私のことが好きなの」
彼女は微笑み、少し顔を赤くした。
高校2年のときにできた彼女とはもう1年近い付き合いだ。
「なんで砂浜だったんだろう、一緒に川に言ったことはあるけど海はないよね」
「ないね今年は夏期講習とかあったから行けなかったし」
3年生となり自分の進路について深く考えなければならない時期になる、そう考えると自然と大きなため息が出てくる。
「もうどこの大学に行くとか決めてるの」
ふと彼女に問いかける。
「ん、な~んにも、だから悩んでる」
彼女も悩んでいるのか俯きながら答えた。
そんなことを話ていると学校についた。
彼女とはクラスが違うため、下駄箱で分かれる。
普段どおりに授業を受ける、テストが近づいていることを知らされ教科書を見るも全くわからず静かに教科書をしまったこと以外は毎日と同じだ。
帰り道彼女と待ち合わせしテストについて話す
「なあ、テストって2週間後なのってまじ?」
「え、何テスト日程すら把握してなかったの?」
「あ、うん」
「ただでさえ成績悪いんだからちゃんとしなよ」
俺は自慢じゃないが成績が悪い順位は下から数えるほうが便利だ。
「今日から図書館で一緒に勉強しましょ」
そしてこれは自慢だが、俺の彼女はとっても頭がいい。
それはそれは順位は上から数えるのがとっても楽だ。
テスト勉強をすることを約束し制服から着替え図書館へ向かい彼女と一緒に勉強する。
頭がパンク寸前になるまで詰め込んだ後帰る。
また夢を見た、今度は彼女が居ない砂浜でただたっている自分が居た。
もともと彼女は居なかったのかもしれない、だって昨日の夢の続きとは限らないから。
そう自分に言い聞かせるようにして朝を迎えた。おかげで睡眠不足だ。
図書館での彼女との勉強の成果が出たのか成績は若干上がった。
そのことを報告したらアイスを奢らされた、もう秋だというのに。