今更ながら、サンズはネスではなく〇〇説を唱える
2022年5月頃、弟に強く勧められてプレイしたRPG【UNDERTALE】。
2015年9月15日にリリースされたという事で、今から8年程前の作品です。
当時話題だった為名前は知っていましたが、内容は知らなかった為、言われるがままネタバレを踏まないようなんとなくプレイしましたが、見事にハマってしまいました。
当然人気作品なだけあって、色々な考察や裏ルートが既に出尽くされている作品ですが、私自身がどうしても気になることがあり、あれやこれやと調べた結果、意外にも私と同じ結論に至った人がヒットしなかった為、考察本を作ってイベントに持っていこうと思いながら一年が経過してしまいました。
ということで、私が気になった
【サンズ〇〇説】
についてnoteで公開していこうと思います。
Pルート、Gルート、Nルート全ての本編クリアをされている前提で伝えていきます。
苦手な方、またUNDERTALE未プレイの方は以降の内容はネタバレも多く含む為、読まないことを推奨します。
又、こちらの考察にはRPG【MOTHER2】の内容も含まれる為、こちらも未プレイの方はネタバレを多く含むためご注意下さい。
未プレイの方の為に説明は添えていますが、実際にプレイしないと難しい内容もある為、出来れば実際にプレイされることをオススメします。
ネス≠サンズを提言
まず、ネス=サンズ説は一番多く考察されている内容ではないでしょうか。
ネスといえば、スマブラのキャラクターとして知っている方の方が多いかと思いますが、1994年に任天堂さんから発売された【MOTHER2】に出てくる主人公です。
こちらの作品は、私もまだ幼い頃に実際にプレイしていました。
任天堂さんはRPGを沢山出していますが、その中でも【MOTHER2】はかなり大人向けのストーリーだと思います。
そして、【MOTHER2】の独特なセリフ回し。
【UNDERTALE】の独特なセリフ回しを見る限り、TobyFox氏はこの作品にかなり影響を受けたのではないだろうかと思いました。
こちらは当時スーパーファミコンでプレイ出来ましたが、現在はSwitchONLINEに加入することでSwitchでも遊べるようになっているので、まだやったことない方は是非オススメです。
それでは早速、サンズがネスであるという共通点についてまとめていきます。
・ネスもサンズも超能力が使える
・UNDERTALEの作者であるTobyFox氏が、MOTHER作品をリスペクトしてオマージュを取り入れている
・ネスとサンズの立ちポーズが同じ
・大勢の人と写った写真(MOTHER2では度のあらゆる場面で写真家が出てきて写真を撮り、EDでその写真が公開されます。)
・サンズのラボから出てくるMOTHER2要素
【フランクリンバッチと思われるバッチ】
【スペーストンネルと思われる壊れた機械】
【どせいさんが描いたと思われる謎の設計図】
以上について、私もこちらの考察を様々な場所で読んだ時は、「確かにそうだ!」と感動しました。
ここで納得して終われば良かったのですが、更に情報が欲しくなった為、色々な方の考察を読んだり、MOTHER2の情報を見返したりしました。
その中で一番参考になったのが
MOTHER作品に感銘を受けた当時高校生だったTobyFox氏が制作した
『MOTHER2 ギーグの逆襲』のROMハック
『EarthBound Halloween Hack』
でした。
(【MOTHER2 ギークの逆襲】は日本国外で【Earth bound】というタイトルでリリースされています。)
こちらは私が調べた範囲では英語版しか無かったのですが、翻訳をしながら実況して下さってる方もいたのでそちらを参考にしました。
【MOTHER2ギークの逆襲】をざっくり説明すると
10年後の未来から来た未来人(虫の姿)が、10年後の地球は宇宙人ギークの侵略によって悲惨な目に合ういうこと、その未来を少年ネス(主人公)とその仲間たちが救うということを訴えます。
そこから、ネスは仲間たちと出会い様々な冒険をして、最終的に仲間たちと共にギークを倒すという内容です。
MOTHER2の最後は、過去から現在へと攻撃を進める宇宙人ギークを倒しにいきます。
主人公であるネス、ポーラ、ジェフ、プーの四人はアンドーナッツ博士(10年疎遠になっていたジェフの父親、天才科学者)が発明した、時空を超えることが可能な【スペーストンネル3】を使って過去へいきます。
このタイムマシーンである
【スペーストンネル3】がとても重要になります。
このスペーストンネルは肉体を移送することが出来ないので、四人は機械の身体に魂を移して過去へ行き、宇宙人ギークを倒します。
【MOTHER2】では、ギークを倒した後四人は過去の地底国で力尽き倒れてしまいますが、その後魂は機械の身体を離れ、現代にある本来の肉体に無事戻りハッピーエンドを迎えます。
それではTobyFox氏の作った【Earth bound Halloween Hack】はどのような作品なのかざっくり説明します。
【EarthBound Halloween HackはMOTHER2のIF世界線】
TobyFox氏が作った
【EarthBound Halloween Hack】は、
このMOTHER2のラストである四人の魂が現代に帰って来れなかった、というifストーリーです。
当作品のないようについての記事はコチラの方がnoteに挙げられているのに参照にしてみて下さい。
https://note.com/hoshi_tabeyo/n/n45ba0ca0eede
スペーストンネル3を作り、四人の魂を過去へ送り込んだのはアンドーナッツ博士。
世界を救った四人の子供たちの無事な帰還を祈っていた世界中の人達から酷いバッシングを受け、自身も我が子とその仲間たちを殺してしまったという自責の念に駆られます。
一方四人の魂が、ギークを倒した後何故戻れなかったかと言うと、【ギークを倒すために身体を置いて送り出された現代】【ギークを倒した後の現代】と、世界線が様々に分岐してしまい、本来の現代に帰れなかったという設定になってます。
ここで出てくる要素は、【MOTHER2】とは少し内容が変わるため、これからサンズの考察として重要となってくる発明品について紹介していきます。
右端に見えるものが
【MOTHER2】に出てくるアンドーナッツ博士の発明品では無いだろうか?
と言われています。
さらに言うと、これは四人の魂を過去に移送した【スペーストンネル3】ではないだろうか?
と言われていますが、形状的に【スペーストンネル】ではないことがわかります。
ではこの機械は一体なんなのか?
ということですが、右側によく似た形状の発明品が、アンドーナッツ博士の研究室に置いてあります。
それがこちらの
【インスタントエナジーマシン】です。
こちらのマシンですが、【MOTHER2】ではご覧の通りRPGでは珍しくない回復マシンです。
しかし、【Earth bound Halloween Hack】ではとんでもないものに改造されているのです。
それは
【精神世界マジカントを人工的に作り出す装置】
です。
マジカントについては以下を参照にして下さい。
″アニヲタwiki引用
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/34810.html
マジカントは、ネスの経験や感情、善悪によって作り出された心の国。
8つのメロディーを集めることで訪れることができ、仲間と別れ一人で心の探索を行う。
心の住人と話すごとにネスの心情の変化によって地形の配色が変わる。
作中で唯一「おとのいし」の8つのメロディー(エイトメロディーズ)を全て流せる場所でもある。″
以上が【マジカント】ですが、世間からバッシングを浴び、自分の息子を殺し、その仲間である子供たちも見殺しにしてしまったという自責の念から自身の作った精神世界にアンドーナッツ博士は閉じこもることになります。
その人工的に作り出されたマジカントには、過去に送られた子供たちの魂もありました。
そこで、彼らの魂は本来の世界線に戻れ無かったということを明かします。
詳しい【Earth bound Halloween Hack】の内容につきましては、当作品またはまとめ記事、実況の方等で確認をお願いします。
それではここで【UNDERTALE】に戻ります。
【UNDERTALE】では、トリエルを殺した世界線、殺さなかった世界線、誰も殺さなかった世界線、全てを殺す世界線と、様々な世界が分岐されています。
そしてそれは
【プレイヤー】
【審判であるサンズ】
【セーブ&ロードを知っているフラウィ】
という観測者によって統一されています。
この【UNDERTALE】の世界の法則は、【Earth boundHalloween Hack】を基に作られていると考えられます。
つまり【Earth bound Halloween Hack】では、ギークを倒した後魂が現代に無事戻れた世界線、ギークを倒した後違う世界線へ魂が送還された世界線、ギークを倒した後魂はどの世界線へも送還されなかった世界線等無数に存在するということが想定されます。
ギークを倒した後世界線を彷徨い、
本来戻るべき世界に戻れなかった魂の一つ
それが【UNDERTALEのサンズ】であると私は仮定しました。
ではその四人のうち【サンズ】は一体どの魂なのか?
という本題に入っていきます。
サンズ=ジェフ説
結論から言うと、私はサンズの魂はジェフのものであるという結論に至りました。
【MOTHER2】をプレイしていないとイマイチ分かりづらいキャラクターではあるかもしれませんが、ネスと共にギークを倒した仲間の1人です。
彼は四人の戦士の中で唯一超能力(PSI)が使えないキャラクターです。
超能力が使えない!?
サンズと真逆じゃないか!
と思われるかもしれませんが、色々と考えた結果サンズは超能力を持っていないと私は考えています。
サンズが使う重力操作や量子テレポーテーションは、全て科学に基づいたものであり、本来ネスがPSIを使って発動出来る超能力PKフラッシュ、PKファイヤーのような技をサンズは一切使いません。
ではジェフについて話をします。
ジェフは天才科学者アンドーナツ博士の息子であり、IQが群を抜いて高いキャラクターです。
そして超能力は一切使えない代わりに彼には特別な能力があります。
それが銃攻撃です。
MOTHER2では、攻撃が空振りするということが度々ありますが、ジェフの銃攻撃は絶対攻撃が命中するという特性があります。
銃と言えば…
サンズの攻撃はみんなのトラウマ
【ガスターブラスター】
ではないでしょうか。
初見では決して免れることの出来ないガスターブラスターは、ジェフの特性である百発百中の銃と非常に似通うものを感じます。
そしてジェフの使うペンシルロケットは超威力で、ボスモンスターも一瞬で倒せるほどの威力があり、バランスブレイカーアイテムとも言われています。
そしてサンズが使う【瞬間移動】についてですが、【MOTHER2】においてネスはPSIを使うことにより、初めは助走を必要とした瞬間移動しか出来ませんでしたが、後々PSIを消費する分助走の過程を省略したテレポーテーションを獲得します。
しかしサンズは助走(本来通る場所とは逆の方向であったり違う方向へ移動する)を必要とした瞬間移動を用いて移動します。
これはPSIを使った超能力ではなく、化学に基づいて行った【量子テレポーテーション】であると考えられます。
(作中に出てくるいじげんボックスも、この量子テレポーテーションを用いていると考えられます。)
私自身が化学についてはちんぷんかんぷんなのですが、人間の中にある魂を機械に移し、過去へ移動できるような世界観であれば、化学の知識を駆使することで、超能力を使わない量子テレポーテーションを可能にすることが出来たのではないでしょうか。
そもそもPSIが使えるネスの得意技と、サンズとの戦い方には立ち方以外特に共通点がないように思えます。
雷、炎を操る他、体力回復や催眠術などの、本来ネスが使える超能力を使わないということは、サンズは超能力者ではないという風に考えられるのではないでしょうか。
そしてサンズが得意とする化学を用いた重力攻撃、量子テレポーテーション、銃攻撃や、百発百中の武器はジェフであると仮定するとかなり納得いくのではないでしょうか。
【サンズの家】
パピルスとサンズはスノーフルに大きな家を持っています。
アンダインとパピルスの話を聞いた限りでは、サンズがここに家を用意したと思われます。(画像が用意できませんでした…。)
こちらについてもこじつけかもしれませんが、アンドーナッツ博士の研究所と、ジェフが暮らすスノーウッド寄宿舎は、フォギーランドにある地域、雪積もる寒冷な地域【ウィンターズ】にあります。
サンズはこのゲームの審判であり、セーブ&ロードを繰り返すプレイヤーと同じく観測者の一人です。
様々な結末を何度も見たことで、ハッピーエンドを諦め疲弊した発言も度々伺えます。
それでも写真の裏に書かれた【わすれないで】という言葉は色々な意味が込められているように思えます。
右側に見えるインスタントエナジーマシンこと【人工マジカント装置】は、自身の本来の世界線へ戻るための唯一の方法なのかもしれないです。
サンズとパピルスの境遇を考えると、都の方が何かと都合が良さそうなものですが、敢えて拠点にスノーフルを選んだのは、故郷を忘れない為という理由も含まれているのではないかと私は思います。
【チェックコマンド】
MOTHER2においてチェックコマンドという能力がジェフには備わっており、これは【MOTHER2】では彼だけが使える能力です。
チェックコマンドを使うことで、敵のオフェンス・ディフェンス・弱点を見ることが出来ます。
サンズはどのルートでも、審判の間まで辿り着くと主人公であるフリスクのこれまでの行動と、獲得したEPX、LOVEをチェックします。
これに関しても、ジェフが使える能力【チェックコマンド】に由来するのではないかと推測しました。
サンズラボに置いてあるこちらのマップのようなものですが、こちらはマジカントの図形によく似ています。
以上のことから、やはりサンズの部屋に置いてある装置は【MOTHER2】に登場するインスタントエナジーマシンではなく、【Earth bound Halloween Hack】に出てくる、アンドーナッツ博士がインスタントエナジーマシンを改造して作った【人工的マジカントを作り出す装置】であり、このマシンを通してサンズは自身の魂を本来生きていた自身の世界線に戻ろうと試みたのではないでしょうか。
(【Earth bound Halloween Hack】において、アンドーナッツ博士が人工的に作り出したマジカントは完璧なものではなく、マシンを通して人工的マジカントによって生まれたモンスターが町中に蔓延るという事件が起きたという物語です。
下画面はGoogle検索スクリーンショットです。
パッと見でわかる通りかなり混沌とした世界観です。この辺の設定もかなりUNDERTALEと絡んでそうですが、サンズ考察には関係がない為割愛します。)
話は戻りますが、仮にこれを人工的にマジカントを生み出す装置であると仮定した場合、そのような装置を作り出すことが可能なのはアンドーナッツ博士の息子であり、同じ天才の血を引くジェフなのではないかという結論に私は至りました。
【ジェフの言葉】
MOTHER2でジェフが仲間に加わる時の彼のセリフです。
「力は弱い。
目は強度の近視。
怖がりで無鉄砲。
こんなぼくだけど仲間に入れてくれるかな?」
超能力者同士の戦いにおいて、実際かなりジェフは弱い立場にあると思います。
しかし壊れた武器を修理をしたり、相手の能力をチェックしたり、武器を使った攻撃は百発百中であったりと彼ならではのスキルが多くあります。
サンズも、体力は地底にいるモンスターの中でも一番少なく、しかし部屋に量子力学の本が置いてあることから化学に精通していることは間違いなく、初見では避けられない重力操作やブラスター攻撃をしてくるところを見ると、ジェフと非常に似た特性を持っているのではないでしょうか。
そして、写真の裏に書かれた「わすれないで」。
ジェフはある約束をネスと交わしています。
この約束は、ギークを倒した後送り出された本来の世界線に戻った最後に交わされる約束です。
本来戻るべき世界に戻れなかった彼の魂は、その想いを二人伝えることが出来なかったという無念があるでしょう。
その思いをいつか二人に伝えるためにも、世界線のことを忘れてはいけないという理由がジェフにはあるのではないでしょうか。
結論
全ては机上の空論です。
サンズの魂は本来他の世界線からやってきたものであるという根拠もなければ、「Earth bound Halloween Hack」の設定をUNDERTALEに組みこんでいるという根拠もありません。
あくまで全ては私の考察であり、数ある推測の一つであるということをご理解頂ければと思います。
サンズはサンズ。
UNDERTALEはUNDERTALE。
MOTHER2はMOTHER2。
「なるほど、こういう考え方もあるのか」程度に思っていただけたらと思います。
サンズが好きになりすぎた故の深読み考察でした。
最後まで読んで頂きありがとうございましす。
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