Real Face9「舞花」
難波、PM16:02。
「被写体を始めたきっかけは、何か表現する場がほしいなと思って。昔舞台役者してて。23の時、それだけじゃ食べていけないな、と思って働くことにしたんです。そこから、去年の夏手前まで、付き合ってた彼にあまり自由がなくて。お別れして、自由になった時に、何かしたいな、何かあるかな、と思った時に、写真を撮ってもらう機会があって、それをきっかけに始めました。」
「写るようになったから、色んな欲が出るようになりました。昔にない発想が生まれたり、自分が変わったなと思います。」
「それまで、付き合っていた彼に否定されることが多くて。自分でもどんどん否定するようになって、ネガティヴになってたんですけど、写るようになってから、ひとに知らされる自分の良さとか、自分で気づける良さとかがあって、そんなに悪くないんだな、と思えるようになりました。結構自分のことを気持ち悪く思うことがあったんですけど、なくなりました。だから今、自分が写りたいと思って写ったり、そういうことを素直にできるのが楽しいし、楽です。」
「わたし、3人兄弟の一番上で、ひとの面倒を見るのが好きで。逆に自分をかわいいかわいいって言ってこなかった。思春期に母親が病気をして、あまり甘えれることがなくて。てなると、甘え方とかが年々わからなくなっていっちゃって。だから、自分をかわいいかわいいしてもらいたかったんだろうな、と最近になって気付きました。」
「写真を見て、かっこいい、てよく言われるんですけど、かっこいい自分をやってるのも、さみしいとか、甘えたいとか、かわいがられたいな、て気持ちを守ってるのかもしれないですね。」
インタビューを終えて向き合った彼女は。
とてもさみしそうに、でもすっきりした顔で笑っていた。
さみしい、という言葉が、彼女を解放しているように思えた。
special thanks to 舞花(TwitterID@mik_mik_photo)