Real Face5「凜音」
「ポリシーは媚びない、ですかね。」
「エロスっていうものが、すごく男性中心に作られてきたものじゃないですか。でも、別に男性だけじゃなく女性にもエロス観がそれぞれにあるから、わたしはわたしなりにエロいものをやっていけたらいいんじゃないかな、と思ってるところです。」
「わたしが大学とかの勉強で扱ってるのがジェンダー論、フェニズムとか、ルッキズムとかで、最初は好きで被写体やってたんですけど、それがだんだん自分の中で結びつくようになってきて、被写体をやることを通して、エロスを男性のものだけじゃなくすることもできるし、固定的なこういうものが美しい、という狭い価値観を広げていくことができると思うので、それはそれで楽しくなってきてるところです。」
「自分を好きということと、自信があるということとは違うと思っていて、わたしは自分のこと大好きだけど、でもたくさんのひとから好かれるわけではないと思っているので、それは違うと思うんですよ。まずは自分で好きになれたらそれが一番健全で精神的に安定できるのでは思ってる。自分に自信があっていいね、て褒められたり、褒められてなかったりするんですけど、それはちょっと違うんだよなー。自分はわたしのこと好きなのに、他の人は好きになってくれないって現実がきたときに、取り乱すこともあるし、自分のことが好きだからといって強いわけじゃない。」
「強く見られるのは嬉しいんですけど、頑張ってるところが伝わってる方が安心する。あなたは強いね、自信があるね、て言う人は、自分とは違うんだな、ていう気持ちで言ってることが多い。でもそうじゃなくて、あなたとわたしは地続きな存在なんだよ、て思われたい。」
「地続きって言葉はよく使いますね。ジェンダーの話とかしてても、ひととひとって、線引きすることはできないと思うんです。絶対的な境界ってないから、自分と立場が違うとされてるひとのことも、自分と地続きなんだっていうことを大事にしてます。」
地続き、という言葉が、強く響いた。
それは祈りに似ていた。
special thanks to 凜音(TwitterID@lnntnsi)