Real Face2「まゆみ」
難波。PM2:20。
「どちらかというと、取り繕ってないと人間関係でしんどい思いするから、猫10匹くらいかぶって、その猫によく押しつぶされてるんです。でも、写真に映るわたしは取り繕いがないというか。猫10匹が減ってたりとかして。それがいい。」
「ずっと人間関係がうまくいかなかったし、家では虐待されてたから、どこにも居場所がなくて。いじめられてばっかりだし。」
「カメラって唯一、自発的にはじめたことなんです。部活とかも親に言われた通りしてきたから。」
「だから、反抗なんです。写真も、被写体として脱ぐことも。」
「ちょっとしたことが許せないんです。彼氏とか、そういうのあると、すぐ切っちゃう。潔癖なのかな。」
「ひとを許せるようになりたくて。親のこととかもそうだけど、もっとひとを許せるようになれば、楽に生きれるんちゃうかな。ひとを許せるひとに、なりたい。」
結局、インタビューで彼女が彼女の猫10匹をおろすことはなかった。
彼女は終始準備した言葉を笑顔で話し、インタビューを終えたから。
でも、その猫10匹も含めて彼女だと思った。
あとは写真が彼女を脱がしてくれるだろう。
そう思って、彼女に改めて撮影を依頼した。
わたしは、彼女の猫をいくらかは剥ぎ取れたのだろうか?
special thanks to日子月まゆみ(TwitterID:@echtshow)