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メタ発言の線引き

パンドラの人狼やマーダーミステリーを遊んでいると「メタ発言はおやめください」みたいな注意書きがよくありますよね。でも「なんでメタ発言ダメなの?」とか「そもそもメタ発言てなんやねん」みたいなことはなかなか言語化される機会も少ないような気がしたので、僕が書ける範囲でそれを記事にしようかなと思います。

(もちろん作品やジャンル毎に変わる可能性があるのでその作品やGMさんの指示に従うのが一番です)


メタ発言とは?

メタ発言と言われる際の「メタ」とは、
高次の〜、超越した〜、という意味を持ちます。

ザックリ言うと「ゲーム内世界を超えた発言」がメタ発言と呼ばれています。メタ発言で重要なのは言い方です。言い方一つで情報の性質が大きく変わってしまうからです。人狼ゲームで具体的な変化例を説明します。

Aさん「私が本物の騎士なんだ! 毎晩誰かを人狼の襲撃から守ることができる!
Bさん「私のもらった役職カードには『あなたは騎士です。毎晩誰か1人を人狼の襲撃から守ることができます』と書いてありました!

さて、どちらがメタ発言でしょうか?
答えは「Bさんの発言」です。

AさんとBさんが同じゲーム内でどちらが本物の騎士であるかを争っているとすれば、おそらくAさんは偽物という扱いを受けるでしょうが、Bさんはゲームの性質を壊してしまったとイエローカードを受けることになります。

重要なのは2人の発言の性質の違いです。
Aさんはあくまで自分のことについて説明しており、
Bさんはもらったカードのことについて説明しています。
情報の内容は変わらないのに、言い方

人狼ゲームの役職カードは「あなたは騎士という役職を与えられました。毎晩1人を守ることができます」と、あくまでプレイヤーがどのような記憶・能力を持つか言語化して説明しているに過ぎません。そのため、実際のゲーム内世界には存在していないのです。

役職カードにイラストが描かれている場合なども同様です。イラストはあくまでプレイヤーが騎士というものをイメージしやすいように描かれているものであることがほとんどです。そのイラストで間違い探しを始めてしまうと、ゲームの性質が大きく崩れてしまうのです。

特に個別に与えられる情報の言い方は重要です。
個別に与えられる情報のほとんどはプレイヤーの記憶やその瞬間に起こったことの描写となるからです。


ゲームごとのメタ発言

ここで、人狼ゲームとマーダーミステリーそれぞれのメタ発言とその言い換え例を記しておきます。
分けて記すのは両者でゲームの性質が若干異なっているからです。(パンドラの人狼はあくまで人狼ゲームであるため通常の人狼ゲームと同じ線引きで問題ありません)

共通するメタ発言
・個別に配られた資料に〇〇と書いてあった。
→俺は〇〇をしていた。
 俺の役職(名前)は〇〇だ。
 〇〇だったことを思い出したんだ。

・ゲームマスターから〇〇と耳打ちされた。
→なんだか〇〇だった気がしてきたぞ?

人狼ゲーム
・ゲームマスターが獣のハンドサインをした。
→昨日処刑されたAさんは人狼だった。

・ゲームマスターが夜時間に踊っていた。
→(そもそもゲームマスターはゲーム内世界に存在していないため、踊っていたことは言えません)

マーダーミステリー
・でもこういうシステムだからさ。
→我々でこうしようって決めたじゃないか!

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