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【MTGアリーナ】ヒストリックのイゼットフェニックスについて

はじめに

みなさま初めまして。ねこだましというものです。
ここ最近MTGアリーナの専用フォーマット、ヒストリックでイゼットフェニックスを回しています。これがなかなかに楽しいデッキで、せっかくなのでこの楽しさを共有しようと思い筆をとりました。よろしければお付き合いいただければと思います。

念のため、筆者のマジック歴を記載しておきます(興味ない方は読み飛ばしてもらって結構です)
そもそもの話として、特に大会での入賞経歴はありません。最高成績は晴れる屋TC東京で開催されていた「フロンティア神挑戦者決定戦」で何度も9位を取り続けていたくらいなものです。
タルキール覇王譚発売直前くらいにマジックを始めて、ジェスカイ道へ入信し、それからたまにぶれつつも基本的には青白赤のいずれかの組み合わせのデッキを握り続けています。今紙で組んでいるデッキはパイオニアのイゼットフェニックス、モダンのUR果敢、レガシーのURデルバー、パウパーのボロスホーク、パイオニアEDHの《龍王オジュタイ》です。スタンダードは、気に入った青赤のデッキが環境にあったら紙でも組みますが、基本的にはアリーナでTier高めのデッキを適当に組んでいます。ヒストリックは《信仰なき物あさり》が実装されてからはずっとイゼットフェニックスの調整を続けてます。

どんなデッキ?

現在のデッキリストはこちら

インスタント、ソーサリーが26枚、その内《表現の反復》以外は全て1マナというイゼフェニらしいデッキリスト

動きはいまさら説明するまでもないと思いますが、インスタントかソーサリーを3回唱えると戦闘開始時に墓地から戦場に蘇る《弧光のフェニックス》を主軸に、1マナのキャントリップ呪文と呪文を唱えることと相性がいいクリーチャーたち、あとは火力でバックアップするデッキとなっています。
このデッキの強みは、なんといっても上振れたときの爆発力がすごいです。《考慮》や《ドラゴンの怒りの媒介者》による諜報、《信仰なき物あさり》と《帳簿裂き》によるルーティングで3ターン目にフェニックスが2,3体戻ってくる、なんてこともあったりします。
また、軽量火力が8枚とそこそこの枚数入っているので、部族デッキやマナクリを使うデッキ相手にはそこそこ強く戦えます。序盤は火力で盤面を捌いて、落ち着いてきたら悠々と空からクロックを仕掛ける、という動きも可能です。
そして、《考慮》《信仰なき物あさり》や《表現の反復》の存在によって今必要なカードを探す力にも長けています。探している過程でフェニックスが墓地に落ちていれば勝手に帰ってきてくれる、というのもこのデッキの利点の1つですね。

他フォーマットのイゼットフェニックス

まず、イゼットフェニックスがTier上位に存在したことのあるパイオニア、モダンの特徴を挙げていきます。

パイオニアというフォーマットを象徴するカードである《宝船の巡航》。このカードを最も強く使えるのがイゼットフェニックスであると言われています。パイオニアのイゼットフェニックスはこのカードの存在によって、ダラダラゲームを長引かせることを肯定されています。盤面を捌き続けて失ったリソースを《宝船の巡航》で回復し、どこかのタイミングでこちらのクロックが残りそれで殴る、というゲーム展開になるわけです。また、《宝船の巡航》のおかげで本来ならひどくリソースを消費してしまう《稲妻の斧》を気兼ねなく使えるのも利点です。古いカードなのでPWを対象にすることこそできませんが、1マナ5点火力は除去の範囲としては充分に優秀です。

モダンのイゼットフェニックスは、《魔力変》と《稲妻》の存在によりゲームスピードが非常に早かったです。2ターン目に《魔力変》→《思考掃き》→《信仰なき物あさり》と動くことで、フェニックスが2体返ってくる、なんてことがざらにありました。1ターン目に《僧院の速槍》が出ていた場合にはさらにダメージが増大します。また、マジックの火力の中でも最強格である《稲妻》の存在により、最後のライフを詰め切る能力も高いです。

ヒストリックには、今挙げた《宝船の巡航》による圧倒的なリソース獲得手段も、《魔力変》による爆発力も、《稲妻》による詰め能力もありません。では、ヒストリックならではの強みとはなんなのでしょうか。

ヒストリックならではの強み

ヒストリックといえば再調整とアリーナ専用カード!と言いたいところなのですが、イゼットフェニックスと相性のいい再調整されたカードは弱体化されたものの方が多いです。具体的には、《ドラゴンの怒りの媒介者》は昂揚達成してもタフネスが上がりませんし《邪悪な熱気》は昂揚しても4点しか出ません。

ナーフを喰らった2枚
《ドラゴンの怒りの媒介者》は攻撃を強制されるのにタフ1なので簡単に死ぬ
《邪悪な熱気》は6点出ないので《茨の騎兵》や《ニヴ=ミゼット再誕》がきつい。そもそも《稲妻の斧》がないと《黙示録、シェオルドレッド》すらも倒せない。

そしてアリーナ専用カードの方はというと、あれらのカードはどちらかというと派手な能力を持っていることが多く、中マナ域以降のものばかりなので、低マナのカードと相性がいいイゼットフェニックスとはあまりかみ合わせが良くありません。そんな中でも、こいつはもしかしたらやるんじゃないか、と思ったのがこちら。

「4回唱えると追加ターン」と書かれています

普段はただのキャントリップですが、このゲーム中に4回解決するとドローの代わりに追加ターンがもらえる、というなかなかとんでもないカードです。普通に使おうとするとデッキに入っている4枚をすべて唱える必要がありますが、なんとかズルできないか、ということで目を付けたのがこちら。

もはやモダンでしか使えない超強力カード

パイオニア、レガシーでは禁止カードに指定されている《死の国からの脱出》で《断片整理》を使いまわそう、ということですね。《断片整理》を1回手札から唱えておけば、《死の国からの脱出》+《断片整理》3回で5マナで追加ターンが得られます。墓地にフェニックスが落ちていればその過程で帰ってきますし、4回目のキャスト以外ではカードが引けるため手札も増えます。
別に無理して追加ターンを狙わなくても、除去を複数回使って盤面を掃除したり、クリーチャーを並べて圧をかけたり、という様に単なるリソースカードとして使っても充分強いです。デッキ全体が墓地の枚数を増やすことを得意としているので、脱出コストはそこそこ楽に賄えます。(昂揚のために残すカードには注意が必要)

そもそもオリジナルカードや再調整を抜きにしても「《ドラゴンの怒りの媒介者》と《帳簿裂き》と《信仰無き物あさり》と《表現の反復》が使えるイゼットフェニックス」というだけで強そうに聞こえますよね。実際強いです。

戦績・メタゲームについて

対戦の記録を付けるのが趣味なので、《死の国からの脱出》型にしてから対戦相手のアーキタイプと勝ち負けを記録しています。(2023/2/13~)
今のところ113戦してマッチ勝率は67.2%ほど。ぼちぼち勝ち越していると言ったところ。

ヒストリックでよく当たるデッキは、明確に数が多いのは「緑信心」「ラクドス/ジャンド」「ゴブリン」「エルフ」「イゼット果敢」くらいなもので、後はほとんど初見さんばかりです。

2戦以上した相手たち。残りの50戦近くは単独アーキタイプ。

Tier上位層の内「ラクドス/ジャンド」系は明確に苦手です。天敵の《黙示録、シェオルドレッド》がいる点や、各種ハンデスたちによってゲーム展開をコントロールされてしまうことが多いため。
一方その他のデッキに関しては、クリーチャーを並べて盤面を作っていくデッキが多いので、しっかり除去のあるハンドをキープできていればこちらがゲームを支配する側になりやすいです。要所を除去して空から殴りましょう。

最後に

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
今月末には『イニストラードリマスター』が、来月には『機械兵団の進軍』が、6月には『指輪物語』が実装され、ヒストリックはさらなる混沌と化していきます。そんなヒストリックに興味を持つきっかけになれたら幸いです。

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