あのころと今のぼくらの話
子供のことではなく私のことを書きます。
ちょっと昔に買収とか再編みたいなことがあって、ずっと一緒に働いていた人達と離れ離れになった。和気あいあい仕事して、プライベートのことも沢山話したりして、とても仲が良い、暖かい小さな村みたいなコミュニティ。
それがある日突然、抗えない大きな力でばらばらちりぢりに。
お別れの日に涙を流した私に「大袈裟すぎる、またいつでも会えるのに」と言った人もいたけれど。あの日から今日まで一度も顔を合わせていない人もいる。小さな子が成人するくらいの時間が流れてしまったというのに、一度も。そういうもんか。まあそうかもね。
「集まりませんか」
あのお別れの日に、遠く離れた場所に去ったひとから届いた小さなメッセージ。
あの子から連絡来たの?!懐かしい!
来れそうかな?
そういえばあの人元気かな?
この間街でばったり会ったよ
彼に連絡取れる?
まだ少しだけ繋がりがある人たちが、それぞれみんなに連絡を取り始めるのをながめながら、僕らのつながりに思いを馳せる。
ファミリーみたいに近しかったように見えて、でも仕事という繋がりが失われたら連絡することすらなかった。いや、連絡しなかったんじゃなくて、自分で連絡しなければ機会を持てないということを知らなかったんじゃないか。いつかまた、一緒に仕事してた時みたいに自然に話せる時が来ると思って待ってた気がする。もうそんな機会ないのに。それすら気づかずに。
繋がっていたいと思う人たちとは繋がり続ける努力がいるんだね。そうか。
遠く離れた場所から小さなお手紙を投げてくれた彼は、私たちと繋がっていたいと思ってくれた。思っただけじゃなくて、行動に移してくれた。それって凄いことだ。
好きな人の繋がり続けるために、また会うために、自分でも動いてみようかな。思った日のつぶやき。