スマホの擬人化物語(小説)
私はユーチ。携帯なのにあだ名がある。そんな物語。
私はとある女の子のスマホである。
モルという高校生の少女が私の所有者だ。
「モル!あそぼー!」
っぽん。。。早速メッセージが来た。
私はもう少しで充電(元気)がなくなってしまうのに友達のナズから遊びの誘いが来たようだ。
「待ってー、充電ないから夕方ね」
「えー」
「ごめんね」
さすが私の主人。私を一番大事にしてくれている。
そこらの恋人よりずっと私が彼女を理解している。
そう思っていたのだ。。。。
「最近充電の減りが早いの」
「替え時かしらね?」
「やだ!ユーチは変えたくない」
私はユーチと呼ばれている。携帯なのに名前がある。
良かった。まだ私は彼女を支えれるんだ。
3年目で怪しくなってきた私だが、ちゃんと彼女の役に立ててると思いたい。
ある日私の寿命(壊れた)がきたとき、目を瞑っていた。
もう無理だと思った。
「今日までありがとう。モル。貴方が私の主人で良かった。これからは私の次の子(スマホ)と仲良くするんだよ。」
最期にそう言い残してプッツッと電源が切れた。
私は再び目を開けるとモルが目の前にいた。
な、なんで?
「やったー!ユーチの電源入ったよ!ありがとう。」
彼女は泣いていた。しゃっくりみたいな泣き方で私を抱えていた。
どうやら修理に出されたみたいだ。
私は未だ彼女の腕の中で呼吸をしている、、、、。
Fin.