ウェイティング
ありがたいことに店が満席になる時もある。
満席の状態でお客さんが来ると「それでは待つ」と言われることがある。
「待つ」というのは小さな個人店にとってなかなかシビアな問題。
店に面した通りは狭いくせに大型トラックなどが通る道だし、店前はお世話になってる近所の方々のお家だし、今は空き家やけど両隣の建物もテナントとして募集してるから今後は空き家じゃなくなるわけだし、いろんな人の迷惑になったり危なかったりするので外で待つというのはどうしようかなーと決めきれていなかった時があった。
だが、最終的に外で待つことはいったんお断りすることにした。
と、言うのもこの前結構ヒヤヒヤしたことがあった。
その時はモーニングの仕込みが足りておらずサラダもない!卵もない!ハムもない!という最悪な朝で(笑)オーダーをさばきながら仕込みをしていた。
その仕込んだものも結局オーダーでなくなっていったのだが。
あれもせな!これもせな!という時に、満席。
うわー、やばいやばいとなってるときにまたもやお客さんが来たので「満席です、お外で待っていただくか後ほど来てもらえますか?」と聞くと「外で待ちます」と言ってくださった。
夫と走りまくってコーヒーを作ってフードを作って、お会計してバッシング、お客さんともお話して皿とカップを洗って、また新しいお客さんを迎えてオーダー聞いて……と、バタバタしまくってるうちに、「あ!!」と気づく。
外で待っていたお客さんを完全に忘れていたのだった。
幸いお客さんは諦めて帰られていたのだが、これでまだ待っていらして席が空いたにも関わらず声をかけなかったとかいう状況だったら最悪すぎる。
いや、それか実は外で待っていらして私たちが新しいお客さんを案内するのを見て気分を害されて帰った可能性もある。
そんな恐ろしい体験があって外で待ってもらうことはやめた。
2人だけしかいない店で店内のお客さんの対応だけでもはちゃめちゃに忙しいのに外にいるお客さんの待ち状況を管理するなんてできない。
忙しいときはそんな余裕がまるでないことがわかった。
なので夫と「店内では待てません。また今度来てください」とお伝えすると統一することにした。
入店できなかったお客さんがどこか暇を潰せる場所が近くにできたら良いなぁと思う。
ちなみにウェイティング2人くらいなら店内で待ってもらうかな。
満席の時に4人来られてその時は4人も待てるスペースが当店にはないのでお断りした。
店内で待っている人がいすぎると既にいるお客さんがゆっくりできない。
私らもできるだけ多くのお客さんに入ってもらいたいのは山々なのだが、待たれるということは対応しきれないことが多くて難しい問題。
近所の方々に「コーヒー屋のせいで生活しにくくなった」と思われないようにだけは注意したいな。