この頃はまだ苺をたのしめた
つい3日前までは、いちご狩りを楽しめるほどに味覚は健在で60分で40個ほどは完熟いちごを平らげることができた。
いちごは、熟すにつれ表面のつぶつぶまで紅く、へたのすぐそこまでの真っ赤に色づくという事を農家さんに教えてもらった。
売られている苺は残念ながら、完熟前には、摘み取られ出荷されるので酸味が残ったまま消費者の口に運ばれる。
摘み取られた苺は、それ以上熟すことはないので、どうしても酸味の残るものになるとのこと。
糖度マックスの完熟いちごを食べられるのは、いちご狩りの醍醐味なのだ。
ということで、いちご狩りを堪能したわけだが、その二日後には味覚が消失してしまった。
予兆はあった。
はじめは、唇がヒリヒリ、ピリピリする感じで、口唇ヘルペスを疑うほどには感じたことのない違和感があった。
しかし、そのピリつきもいつの間にか和らぎ、次は口内の違和感が始まった。
口内のザラつきと、舌のピリピリする感覚。唇のそれに似ていて、不快感マックス。
朝目覚めると口内の乾燥も激しく、口内に異常が起きていることがすぐに分かった。
病院に行こうと思ったが、内科なのか、皮膚科なのか、歯医者なのか。。。
調べた結果は、耳鼻咽喉科が最も症状に詳しそうだった。
だが、休日だったために平日に通院することにし、さらに様子を見ることにした。
そして、味覚に異常が出てしまうのが日曜の朝だった。
口内の違和感は多少、収まりつつあったのだが、ベーコンタマゴサンドを自作したときにオーロラソースの味が全くしなかった。
クリーム状の舌触りだけが鮮明に感じられ、しばらくして、ほのかに粒マスタードの香りとマヨネーズの酸味の様な香りが鼻に届いた。
うむ、嗅覚は失っていない。
直に舐めた砂糖の味がわからなかったので、味覚消失は確定だった。
無味のベーコンタマゴサンドを食べすすめて気づいたことは、
少し味を感じる瞬間があるという事。
それは、飲み込む瞬間の舌の奥と喉を通る瞬間であった。
そこの味覚は残っているのだ!
嗅覚も正常なので、不幸中の幸いである。
本日、耳鼻咽喉科に診てもらい、ビタミン剤と消毒用のうがい薬を処方された。
病気の確定はされずに、とりあえず薬で様子見という事である。
血液検査なども提示されたが、特に重大な疾患ではない印象を受けたので、処方箋で快方に向かうことが無ければ、再度通院することにした。
隠れコロナの可能性もある(発熱等の症状なし)
にしても、味覚が無いのだから砂糖や塩分は極端に減らそうと思っている。
外食もしない。
バターの風味や焼いたパンの香り、シソなどの香味野菜は、美味しい雰囲気だけを楽しめることに気づいた。
コーヒーや紅茶は、いつも無糖なので変わらず楽しめる。
恐らくコーヒーの苦みは感じれていないのだが。
暫くの間、味覚消失でも美味しいと思えるものを探そう。。。
人生の楽しみの3分の2を失った気分である。