三井住友カード ゴールド(NLカード)のポイント還元率(実績)を調べてみた

みなさま新年明けましておめでとうございます。
新年ということで、昨年2024年の振り返りの一環で、タイトルの通り、三井住友カードのポイント還元率を調べてみました。
急いでいる方は最後にまとめの項目を作ったのでそちらを参照してください。

この記事を作成した理由

三井住友カードは、SBI証券の積み立てに使えることと、楽天カードの改悪が進んできたことで、低コスト、高還元率のカードとして色々なページでおすすめされています。
ただ、ポイント付与の条件が色々複雑なこともあり、「トータルで見て還元率は何%くらいなのか」というのが分かりにくいです。
私自身、ポイント付与の条件を調べてみて、実質還元率は結構低いのではないか?と疑いを持ちながら使っていたため、ちょうど正月の暇な機会に昨年の実績から還元率を調べようというのが動機です。

ポイント還元の内容

まず、基本情報として三井住友カード ゴールド(NLカード)の主なポイント還元の内容を見てみます。
他のサイトでも山ほどまとめられている内容なので、知っている方は省略して構いません。
※2025/01/01現在の情報です
※情報源として以下を参照しています。

ポイント付与で気をつけるべき点として、「利用額の全額に対して適用されるもの」「条件を満たす一部の利用額にのみ適用されるもの」の2種類があることです。順に見ていきます。

(1)基礎還元率0.5%

これはどの支払いについても共通で付きます。楽天カード始めいくつかのカードで還元率1%があるため、0.5%は低めの値です。ただ、SBI証券の投信積立に利用できるというのが特徴です。

(2)投信積立 還元率1%

SBI証券での投信積立に支払った分については、還元率が0.5%追加されて1%になります。
ただし積立金額に上限があり、NISA枠に合わせて利用上限額は月10万円までになっています。
※2024年4月までは旧つみたてNISAのため上限額が5万円でした。筆者は2024年は旧上限の5万円のままで積立しています。

(3)コンビニ等では還元率7%(ただし条件つき)

このカードの特徴として、一部コンビニ等での還元率が7%と非常に高いです。

https://www.smbc-card.com/mem/cardinfo/cardinfo9001629.jsp から抜粋

ただし、
・スマホのタッチ決済でなければダメ (iD支払いではダメ。クレカのタッチ決済でスマホをタッチする)
ポイント付与は200円ごと。200円を超えた端数分は0.5%しか付かない。
という条件がつきます。そのため、実質的な還元率は0.5~7%の間で変動します。

他にもセブンイレブンでは還元率10%のキャンペーンなど個別に細かいものはありますが、ずっと続くかも分からないためここでは省きます。

(4)年間利用100万円で年会費永年0円 + 1万ポイント

一度でも年間利用額100万円を達成すれば、年会費5500円が永年無料になります。また、毎年100万円達成すれば、その都度ボーナスで10000ポイントがもらえます。
ただこれも条件があり、積立投資や電子マネーへのチャージなどはこの金額に含まれません
つまり、投信で60万や120万を積み立てても、それとはべつに100万円を使わなければ10000ポイントは付与されません。

これもトータルの還元率をわかりにくくしていますが、「最初の100万円に対してだけ+1%のボーナスがつく(ただし100万円以上利用した場合のみ)」と解釈するとわかりやすいと思います。

以上見てきたように、
・全てに付与される0.5%
・一部にだけ付与されるポイント
  ( 積立:+0.5% ,一部店舗: +6.5% ,100万まで: +1%)

があります。そのため、単純に還元率を足し算することはできません。

平均した還元率(実質還元率)の計算

そのため全体としての平均は
まず、100万円で1万ポイントだから実質還元率+1%、とはなりません
理論上は100万円まで利用してそれ以上は全く使わないようにすれば、還元率は基礎0.5% + ボーナス1% = 1.5%になりますが、それ以上使えば使うほど、実質還元率は下がります。
一例として、このカードで年間250万円を使った場合、ボーナスポイント1万による実質還元率は1%ではなく0.4%に下がってしまい、基礎還元率0.5%と合わせても0.9%になってしまいます。
NISA積立で最大の年間120万円を積み立てる場合では、通常利用100万 + 積立120万 = 220万円の利用が必要になります。この場合、
基礎還元率:0.5%
積立+100万ボーナス分:約0.73% (16000ポイント / 220万円)
になるので、還元率は1.23%になります。
投信積立の+0.5%、100万達成の1万ポイントが、利用額(つまり割合の分母)が220万円に膨らんだことで、0.73%まで縮んでしまっていることに注意が必要です。

還元率の実績

本題である還元率実績に移ります。

前提情報

まず筆者の利用状況について、赤裸々に公開します。

私は楽天カードをメインに利用しており、2024年は三井住友NLカードの利用額は(投信分を除いて)60万円程度で、100万円利用に達しませんでした。
SBI証券で毎月5万円をNLカードで積立しており、年間の積立利用額は60万円です。(NISA口座では楽天証券のため、積立額引き上げはしていません)
平日ほぼ毎日利用するコンビニなどでの支払いは積極的に高還元率のNLカードを使用していました。

カードの引き落とし履歴と、Vポイント履歴を確認し、以下の3種のポイントに分けてデータを取得しました。
・積立投資分の1%ポイント付与 (5万円分=500ポイント)
・通常のカード利用分のポイント付与 (0.5%)
・コンビニ等の追加分のポイント付与(+6.5%)
カード支払いについても積立(5万)とそれ以外に分けました。
Vポイント履歴は各月のまとめしか表示されないため、各項目の内訳は不明です。

月別利用額、ポイント実績

カード利用額とポイント実績は以下のグラフのとおりです。
・カード利用額に応じて、次の月の(積立+通常利用)ポイントが増える
・6.5%追加分の割合が結構多く、変動 (私個人がコンビニ利用が多いため)
ということがわかります。

カード利用額と付与ポイント

ポイント還元率

続いて、上のデータから実質還元率を計算した結果が以下になります。
私は2024年で通常利用60万円 + 積立60万円 = 120万円程度を利用しましたが、この程度の場合では、積立+通常利用分のポイント還元率はほぼ0.5% ~ 0.6%程度しかないことがわかります。
計算では通常0.5%と積立1%との平均で0.75%くらいの還元率が期待されるのですが、やや低いです。原因についてはよく分からないですが、集計漏れや、何らかポイント付与対象外のものがあるかもしれないです。
6.5%ボーナス付与分によってトータルの還元率は0.8%程度まで引き上げられています。
私の利用実績をまとめると、
・普通に使っていると還元率は0.5~0.6%で低い
・コンビニ利用など7%還元率の利用によって還元率が0.8%くらいまで引き上げられている

月別ポイント還元率の推移

100万ボーナス達成 + 積立金額変更した場合のシミュレーション

さて、24年の実績を通年でまとめてみると、トータル還元率は0.8%くらいになりました。通常利用分が0.5%しかないことが足を引っ張り、実質還元率は1%を下回ってしまうようです。

しかし、100万円ボーナスの1万ポイントをゲットした場合はどうなるでしょうか?
通常利用を現状のペースで100万円まで増やした場合を計算で想定してみました。

結局カード利用自体のポイント付与率は0.8~0.9%程度でほぼ変わらないですが、100万円ボーナスまで含めると還元率が1.4%前後まで跳ね上がります。
これは概算として通常ポイント0.5% に、ボーナス1万ポイント=1%と考えた合計1.5%に近い数値です。
はじめに書いたとおり、利用額が増えるほど1万ポイントによる還元"率"は1.5%から減少しますが、7%還元(コンビニ)や1%還元(積立)による還元率の上昇で相殺することで、実質還元率は1.4%くらいに維持されたとわかります。
つまり、従来通りの結論ですが、
・100万円ボーナスは必ず達成した方が良い
・100万円達成後は使うほど平均還元率が下がるので、積立以外なるべく使わない方がいい
・7%還元を使うほど還元率は上げられるので(浪費にならない範囲で)利用した方が良い

ということが言えそうです。

まとめ

急いでいる人用に最後に再度まとめます。

  • 付与されるポイントは
    (1)  全てに付与される0.5%
    (2) 一部にだけ付与される追加ポイント
     ( 積立:+0.5% ,一部店舗: +6.5% ,100万まで: +1%)
    に分けられるため、還元率は単純計算できない。

  • 筆者個人の24年実績に基づくシミュレーションの結果から、

    • 通常利用60万 + 積立60万の利用で、実質還元率は0.8%程度

    • 100万円達成ボーナスがあれば0.8%→1.4%に上がる

    • 100万以上は超過利用するほど還元率が下がるので使わない方が良い

    • 7%還元店舗によるポイント付与が結構影響大きいので、浪費にならない範囲で積極利用が良い
      ということが確認できました。

誰かの参考になれば幸いです。



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