東方光耀夜 Tierランキング
※2023/10/1追記
少し前のアプデで初期デッキのコモンや展示品に修正が入ったので以下の記事は古くなっています。強さの序列的には大差ないと思いますが……。
ちなみに緑チルノは更に弱くなった気がします。なんで?
アーリーアクセスのゲームにTierもクソもあるかよというのは置いておいて、これだけ面白いStSクローンが日本国内に記事が全くないというのは寂しいので15時間くらい遊んだ感想を兼ねて。
簡単に各キャラクターのビルド方針を書いておくのでStS知ってるけど東方光耀夜知らないよという人は見てみて面白そうだったら買って欲しい。
「StSと違ってマナに色がある」「初期マナは5」「各キャラは2色の混成で、どちらかの色が3、もう片方が2マナでスタート」「どっちの色が濃いかの初期選択でデッキと初期レリックがちょっと違う」だけわかれば後はStSの知識で読めると思う。
どのキャラクターもデッキは以下の内容で固定。
・無色1マナ5点火力、5点ブロック2枚ずつ
・メインカラーのシングルシンボル2マナの10点火力2枚
・サブカラーのシングルシンボル2マナの10ブロック2枚
・メインカラーのコモンカード1枚
初期レリックとコモンカードについては紹介するが、スペカ(ult、StSで言うならすごいポーションみたいなもの)は高難易度だとあんまり打てないこともあり紹介は省略するので買って君の目で確かめてくれ。
友人の感想記事はこちら。
Tier表
TierS:赤霊夢
何もかも狂っている。最強の火力と最強の防御。
初期レリックと初期カードが全キャラクター中最も狂っており、このスペックだけで他の追随を許さない。
本家でいうアイアンクラッドのポジションと見せかけてシンプルにすべての数字設定が狂っているのでただただ強い。初期から気持ちよくさせることが非常に上手としか言いようがない。
妖怪バスターの強化後はダメージ回数が3回になり、ダブルシンボルとはいえ2マナ24点はさすがに強力。
霊夢の赤いカードは瞬間火力(ターン終了時に消える筋力)を得て攻撃回数の多いカードで殴ることに特化しており、攻撃回数が多いカードは終盤まで腐らない。これが初期デッキにあるので何が何やらである。
この手の火力特化ビルドにありがちな問題点として防御が薄いことが挙げられるが、霊夢は最強なのでそこもぬかりない。
まず白のカードにバリアが多いこともそうだが、なんなら赤に火力があると強力な防御カードがある。
レアへの依存度が低く、高い火力によって雑魚・ボスともに安定し、防御方面も抜かりなく、回復まである。これ以上何を望むのかというレベル。文句なしのTierSと言えよう。
TierA:白霊夢
マナを残すという条件は厳しそうに見えるが、一般的なカードが2マナであり、Act1完了時までは5マナなのでこのバリア3で助かることもそれなりにある。
しかしながら初期カードの《二重結界》が微妙で、強化後した場合はバリアがあるときの条件が外れるだけで結局24点止まり(もちろん悪い数字ではないのだが)。
が、そうは言っても霊夢は霊夢なのでカードが全部強い。素知らぬ顔で赤いカードが集まって結局赤霊夢と大差ないビルドになることもある。
霊夢の白はバリアを貼り、バリアがある時強力になるコンセプトと、《陰陽玉》を投げまくるコンセプトがある。
バリアは高難易度だと火力が高すぎ残せないため手間の割に合わない微妙なビルドになりがちだが、《陰陽玉》はハマれば強い。
《陰陽玉》自体がダメージにバリアと使い勝手が良いほか、専用のカードがそれなりに高スペックなこと、一部の白のカードやレリックに「手札のカードを強化する」というものがあり、《陰陽玉》の強化後は1マナになるため(ダメージとバリアは据え置き)、それらが上手に取れればやはり火力と耐久を両立した最強ビルドになりうる。
中でも《明珠暗投》の強さは凄まじい。狙ったアンコモンは意外と出ない上、先に《陰陽玉》生成カードを取っていないとまともに運用できないほど重いのがネックか。
《陰陽玉》自体も2マナと、何らかの補助がないと軽々と撃つのは難しい程度には重いので若干プレイ感は悪い。
TierA:黒魔理沙
初期レリックでいつでも黒2マナを出せるため序盤からマナ事情が快適。
専用ギミックの《不安定なポーション》の効果で戦う軸は独特だが中毒性がある。
回り始めるとマナはそれなりに余るため余ったマナでブロックを増やせば攻防両立するが、回り始めるまでが厳しいことがネック。
また、《不安定なポーション》をデッキに増やすカードは基本的に《不安定なポーション》1枚あたり1.5~2マナ程度必要になっており、単純にこれだけでループを行うのは現実的ではない。
また、2枚以上の《不安定なポーション》を生み出すカードはその多くが能力(StSで言うパワー。発動したら場に残ってデッキに戻らない)のため、それらを使い切った上でまだ決着がついていない場合はそれなりに渋い殴り合いをせざるを得ないこともままある。
一部の敵やAct3のボスが虹色でない色マナを無色マナに変換してくることがあるが、不安定なポーションを生み出せさえすればある程度は虹マナでカバーできるため環境に刺さっているのが偉く、高難易度適正もそこそこある。
噛み合わなくて頓死することも多いが爆発力の高さは楽しい。
TierB:赤魔理沙
黒魔理沙に負けず劣らず複雑なシステムを持つ。
「赤マナを払って攻撃を使ってたらチャージを貰って、チャージを消費してオーバードライブを発動する」という、真価を発揮するのには一手間かかるタイプのキャラ。StS本家のウォッチャーが近いだろうか。
赤マナを払って攻撃してさえいればいいのでカード自体が無色や混色でもチャージが増えるのは嬉しいところ。
オーバードライブでチャージを消費してもそれに赤マナを払っていればチャージが即座に1戻ってくるので見た目よりチャージ使いは荒くないが、バースを狙わせるカードとチャージを消費するカードがプール内に混在しており、更にオーバードライブで《不安定なポーション》を強化するカードなどもあり、若干プールがとっ散らかっているのが難点。
しかしながら条件付きとはいえマナと火力が増えるというのは爽快感がある。
バーストシナジーを組み合わせると半ループのようになることもあり、総じて魔理沙らしい超火力を味わうならば黒よりもこっち。
TierB:青チルノ
初期カードの冷凍ビームの強化後が38点相当なのは何かがおかしい。
単体に飛ばないとはいえ意外と単体のエネミーは少ない。ボスも取り巻きを出すこともあるので完全に腐ることはない……がやはりランダムはそれなりにネック。
冷気の正確な仕様は非常にややこしい。
おそらく、冷気を付与した時、既に冷気が付与されていればその冷気のダメージを即座に与え、次に与えるダメージを更に9点増やすという仕様。
冷気を1つ付与しただけならターン開始時に9点与えて終わりだが、冷気を1つ付与されている相手に冷気を当てると即座に9点入り、ターン開始時に18点入る、という感じ。
冷気を2つ付与するだけで27点というのはそれなりに高火力ではある。
惜しむらくは冷気を付与するカードがどれもこれも妙に重く、更に高レアリティであるところ。
《冷凍ビーム》くらいポンポン冷気が入ると思ったら大間違いで、アンコモンまでのカードに冷気を直接付与するカードは実はこれの他に2枚しかなく、どちらも4マナという体たらくである。
《氷晶》を加える形のカードはあるがそれも即効性がないか条件が妙にしんどく、ぽんぽん冷気を貼れることはまずない。
その割に「相手に冷気がある時」を参照するカードがあまりにも多く、ターンをまたいで残らない性質と噛み合っていない。
直近のアプデで追加されたばかりであることもあり、今後のカードプール追加や調整に期待と言ったところ。
とはいえ噛み合ったときの強さはそれなり。高難易度は厳しいが低難易度はそこそこ快適で楽しさはある。
TierB:白咲夜
どう見てもサイレントだが、サイレントのナイフビルドとは違いナイフにマナ・コストがある。
しかし虚無を持つため何もしないままならターンエンド時に勝手に廃棄され、廃棄されて手札を離れたので効果がトリガーして打点が飛ぶ……という仕組み。0マナ6点か2マナ16点を選ぶシステムと言える。
……といいつつ、初期レリックの《投げナイフ+》は1マナ16点or0マナ10点と単純にオーバースペックなカードで、戦闘開始時にしか加わらないとはいえ序盤を支えるのに大きく貢献してくれる。
回していて楽しいデッキであることは全く疑いの余地がないのだが、瞬間火力がないためエリートやボスではそれなりに苦労するのが難。
また《投げナイフ》を獲得したり強化しながらブロックを増やすカードがさっぱりないため、耐久は青側から取ってくる必要がありがち。
序盤は《投げナイフ+》のお陰で本当に楽なのでその楽な間にどこまでデッキを強くできるかが焦点になる。
TierB:青咲夜
《離剣乱舞》は微妙に見えるが、強化後が青1マナ+無色2マナになるので最終的には1マナ16点火力と良好なパフォーマンスになる。
青咲夜のテーマはグレイズ付与と追加ターンだが、それぞれ妙に難があり使いにくい。
グレイズは多段攻撃には1回1回グレイズを消費させられること、またエネミーの必殺技はグレイズできないものがあることから、グレイズという防御は根本的に全く信用ならない。そうでなくても3人から殴られたらグレイズ1や2では耐えきれないのである。
追加ターンは更に問題で、カードのレアリティが高いこと、マナコストが重めの設定であること、追加ターンを得るカードのほとんどに追加ターン中の制約(カードが重くなるとかダメージが与えられなくなるとか)があるため、快適に追加ターンを回し続けることは不可能である。
一応追加ターン軸用の能力として「タイムパルス」というものがあるのだが、これらはこれらで数値設定がしょっぱいことが多く、正直に言えばかなり弱く感じてしまう。
また、青と白をつなぐシナジーとしてディスカード用のカードがある。
《投げナイフ》を捨てつつ効果をトリガーさせ、手札コストが必要な代わりに強力なカードを使いつつ、デッキに戻った《投げナイフ》は補充の効果により追加でカードが引けるため邪魔にならない……とそれなりの噛み合いを見せる。
その他、《離剣乱舞》の防御版である《月想》がコモンの割にはドロー付きで数字も高く強力で、引いて捨てるビルドは安く形になりやすい。
ただしレアカードが追加ターン枠に取られてしまっていること、噛み合いで強力になりにくいことから高難易度でも頭打ちはかなり感じてしまう。
低難易度においては《月想》《離剣乱舞》をかき集めるだけでもかなり最強感はあるのだが。
TierC:緑チルノ
まさかのプレインズウォーカー軸である。
……が、ぶっちゃけ厳しいテーマである。低難易度でもまあまあ厳しい。
パートナー自体が「冷気向けパートナーのレティ」「真夏の花をかき集める大妖精」「同名をかき集めると強いが単独ではちょっと微妙なカスミ」「根本的に毒が弱いラルバ」「無難だが重いリリーホワイト」と妙に質が悪いのである。
しかも初期レリックから貰える真夏の花、実は大妖精の奥義くらいでしか手札に加わらないのでこれ自体はコンセプトとしては厳しい。
更に、パートナーは手札枠を圧迫してしまうこと、パートナーの奥義を使うと強制的にパートナーが帰ってしまうこと、パートナーの起動能力を使うとパートナーカードがデッキに埋まってしまい引き直すまで自動能力も使用してくれなくなってしまうことから、非常に使い勝手が悪い。
せめて初期支援度の時点で起動効果を使っても即帰るわけでなければ一周目は即起動してデッキ二週目では引いた分だけ強い、という運用もあったのだと思うが……。
パートナーの支援度を増やすカードのほとんどはブロックやバリア、アーマーを獲得できるようになっているのでやれないことはない他、各パートナーに対応する「このパートナーを持ってたら超強化される」というカード群の爆発力はあるが、逆に言えばパートナービルドの中でも方向性がとっ散らかっているということでもあり、実装されたばかりだからしょうがないね……という気配はある。
ただしStSに今までなかった概念のキャラではあり(ディフェクトが近いといえば近いが)、プレイの楽しさ自体はなかなかの物。
特にパートナーをずらずら並べて《総攻撃》を撃ってる時なんかは他では味わえない快楽がある。
青にしろ緑にしろチルノは調整中である感が強く、これからが非常に楽しみである。