【作品感想#001】マイ・ブロークン・マリコ
こちらの漫画を読みました。高校からの友人が好きな漫画です。
読んでみてめちゃくちゃに面白かったので、簡単に感想をまとめました。
ネタバレを気にされる方は、先に漫画を読むことをお勧めします!
あらすじ
味気ないOL生活を送っていたシイノ トモヨは、ある日 親友のイカガワ マリコの死をニュースで知り 衝撃を受ける。
マリコのためにできることはないか。考えた結果 トモヨは マリコを虐待してきた実父のもとから マリコの遺骨を奪いだすことを決心する。
マリコの遺骨を奪い取ることに成功したトモヨは マリコを弔うため、生前マリコが行きたがっていた海へと旅に出る。
感想
骨になったマリコは何も話さない
私が一番面白いと感じたのは、マリコが死んでしまった今 トモヨは思い出の中のマリコとしか話せない、ということである。
トモヨは親友のマリコのために行動を起こす。
しかし、その行動はマリコが本当に望んでいることなのか、そもそもマリコは自分をどう思っていたのか、どうして自分を残して死んだのか…という疑念が 常に障害として付きまとうことになる。
この障害を克服するため、トモヨは自分の中にある過去のマリコの記憶と、マリコがくれた手紙を手掛かりに マリコの真意を考え続ける。しかし それは根本的な解決にはなり得ない。なぜなら骨になってしまった今のマリコには、どうしても直接真意を確かめることが出来ないからだ。
このどうしようもない事実が、物悲しく、心を締め付けるのである…。
物語の最後、トモヨはマリコが残した手紙を読んで涙する。
手紙の内容は触れられていないので想像ではあるが、自分の行いが
マリコの望みに反しないことが分かるものであったのではないかと思う。
旅の途中 さりげなく「ねぇマリコ 本当に手紙の一つもあたしに残さず死んだの?」と問いかけたアンサーとして、この展開はうまいな…と思った。
悲しいけど笑える
この漫画は親友の死がモチーフになった、シリアスで悲しい物語である。
しかし 主人公トモヨの 一途すぎて、向こう見ずなキャラクターが感じられるシーンがちりばめられており、ところどころで笑える。
悲しいと笑えるが混在し、お互いに際立たせ合っているのが この漫画の魅力の1つであると思う。
第2話「レッツ・ゴー・ハワイ」は特にそのあたりの緩急がうまくつけられていて大好きだ。
おすすめしたい人
気軽に感動できる物語を読みたい人(1巻完結!!)
全員読め!!