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推薦とAOって違うの?初心者でもわかる「基礎からわかるAO入試」

初めまして。

今回は、推薦入試とAO入試の違いがわからないAO初心者に向けて「AO入試とはどのような入試なのか?」「どんなマインドで向かえば良いのか?」といった基本的なことをやさしく解説していこうと思います!

⒈ AO入試と他の入試との違い

まずは他の入試形態と比較して、AO入試を捉えてみます。

●一般入試
●推薦入試(現学校推薦型選抜)
●AO入試(現総合型選抜)

現在、大きく3つの入試形態が日本には存在しています。個別試験や大学入学共通テストによって測られる偏差値的な学力を問う「一般入試」と、内申や日頃の学習態度を総合的に問う「推薦入試」、学力では測ることのできない非認知能力を測る「AO入試」の3つです。

「ん...?推薦入試とAO入試って何が違うんだ?」と疑問に思いますよね。

推薦入試とAO入試は、同じく学力試験では測ることができない能力を評価しています。受験内容も「内申」「小論文」「面接試験」などほぼ同じです。しかし、大きく2つの観点で大きく違っているのです。

まず、「出願時に学校長の許可が必要か否か」ということが大きな違いとなっています。推薦入試の場合、学校長の推薦がない場合出願することはできませんが、AO入試の場合は学校長の許可なくとも自分の自由意志によって出願することができます。ただし、多くの大学の出願次に調査書の提出を求められるため、AO入試であったとしても一般入試と同様、学校との協力は必須です。

次に、「専願であるか併願可能であるか」ということです。推薦入試は志願大学に合格したら必ず進学しなくてはいけません。下記の「上智大学・自己推薦入学試験」のように、出願資格に「本大学を第1志望とし、出願学科への入学を確約できる者」という記載があるかどうかが目印となります。

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上智大学:2021年度 推薦入学試験(公募制)

一方、AO入試の場合は併願が可能で、「蹴る」こともできます。出願要綱に「本大学を第一志望とする者」と書かれている場合がありますが、建前論として記載されていることが多く、無視することができます。ただし併願する場合、面接試験で「本当に第1志望ですか?」「併願はされていませんか?」と問い詰められた時にどのように答えるか考えておきましょう。

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慶應義塾大学:アドミッションズ・オフィスによる自由応募入試

このように、AO入試は測っている内容は推薦入試との親和性が高く、入試制度は一般入試との親和性が高い入試形態であると言えます。

・AO入試と推薦入試の違いは「学校長の許可の有無」「専願か併願可能か」の二つに集約される
・入試内容は推薦入試と親和性が高いが、入試制度は一般入試との親和性が高いのがAO入試

⒉ AO入試とは何なのか?

前章ではAO入試を既存の推薦入試・一般入試との比較から捉えました。では、AO入試とは具体的に「何に基づいて」「何を測る」入試なのでしょうか。

我々、beingはAO入試を「アドミッションポリシーに基づく、受験生の"あり方"とのマッチング度合いを測る入試」と定義しています。各大学が設定したアドミッションポリシー(大学側の受け入れ方針)と受験生の興味関心・専門性・学習計画がマッチングしているか、提出書類・小論文・グループディスカッションなど様々な方法で測っているのです。

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こうしたことを踏まえ我々は、一般入試を揶揄した「受験戦争」と対比させて、「受験恋愛」であると認識しています。0.1点でも多く点数を積み上げることではなく、志望大学の理想の彼氏像(彼女像)といかに近いか相性が良いか、ということが問われているのです。

そのため、AO受験生にとって合否の基準となるアドミッションポリシーはバイブルも同然です。暗唱することができるほど読み込み、日々「この志望大学が求める人材像に当てはまっているか」ということを考えましょう。

・AO入試とはアドミッションポリシーと受験生の"あり方"とのマッチング
・アドミッションポリシーは受験生にとってのバイブル

⒊ AO入試受験生が持っておきたいマインド

AO入試とは「アドミッションポリシーに基づく、受験生の"あり方"とのマッチング度合いを測る入試」であると前章で述べました。では、そんなAO入試を受ける受験生はどのようなマインドで受験に臨めば良いのでしょうか。受験生Aと受験生Bの主張の違いを見てみましょう。

<受験生A>
私は主権者教育について研究したいので、「α論」や「β論」について貴学で学んでいきたいです。
<受験生B>
私は主権者教育について研究したいです。私は多角的な素養と先端的な知見を総合的に得られるカリキュラムがあり、「α論」を国内でも先端的に研究されている〇〇教授が在籍している貴学でしか研究することはできません。貴学が目指す「国内の諸問題を解決するリーダー」となり、日本社会に貢献していきたいです。

受験生Aは自分の希望を述べているだけですが、受験生Bは「なぜこの大学じゃないといけないのか」「この大学が求めている・輩出したい人材像はなんなのか」と言うところまで忖度した上で志望理由を述べています。

AO入試受験生はAO入試は大学との双方向型のコミュニケーションである、というマインドを持つことが何より重要です。「〇〇を学びたい」「〇〇の研究環境を利用したい」といったように一方的に"望み"を列挙し伝えるだけでは不十分です。自分の好意を一方的に伝えるだけでは恋人が振り向いてくれません。「アドミッションポリシーに適っているか」「大学の理念や学習カリキュラムから垣間見える"求める人材像"に当てはまっているか」ということを日々考えましょう。相性や相手の好みに合わせて自分の主張を変えていく必要もあります。

・AO入試において大学側に「望み」を一方的に伝えるだけでなく、「大学の好み」や「その大学である必然性」も頭の片隅に置こう。

⒋ マインドの有無が合否のカギを握る

今回は、AO入試を他の入試との比較や定義から捉えてみました。AO入試の捉え方を間違うと、大学への「愛」の伝え方もかなり変わってしまいます。正しい認識を持ってAO入試を楽しんでください。

あなたの望む進路選択となりますように。

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