藤井風 「LOVE ALL ARENA TOUR」
藤井風
LOVE ALL ARENA TOUR
宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
藤井風のライブに初参戦してきました。
ネタバレも含まれる内容になるので、読む方は気をつけてください。
私が藤井風を聴き始めたのは1年半ほど前。
存在は知っていたのですが、母にCDを貸してもらって聴いてみることに。
自由なメロディライン、耳心地の良い音、メッセージ性があるのに押しつけがましく歌詞に、一気に引き込まれました。
歳を重ねるにつれてどんどん決まった音楽しか聴かなくなっていたので、新しくアーティストを好きになったのはとても久しぶりのこと。
その後何度かライブに応募するも全部ハズレてしまって、彼の人気の高さを改めて知ることになりました。
そんな中で、ご縁があって行けることになった今回のLOVE ALL ARENAの宮城公演。
セキスイハイムスーパーアリーナに行くのは初めてで、規模の大きいライブに行くのはもう数年ぶりでした。
12月の宮城は寒くて、待っている時間は楽しみも相まってとても長く感じました。
会場に入るとまさかのセンターステージ。
スタンドの端の方の席だったのですが、とても見やすかったです。
5分ほど遅れてライブスタート。
自転車に乗って颯爽と登場する藤井風に、オーディエンスは大盛り上がりでした。
初めて生で見た藤井風は、とても神秘的な雰囲気の人だなって感じました。
最初はピアノの弾き語りからで、軽やかにピアノの上を滑る長い指と伸びやかな声にすっかり魅了されてしまって。
こんなにピアノを弾けたら、どんなに楽しいだろう。
喋っている時の藤井風は、いつもの穏やかな口調の岡山弁。
このギャップも彼の魅力の1つなんでしょうね。
たどたどしい日本語と流暢な英語を織り交ぜながら、心をぐっと掴む曲をどんどん披露してくれます。
最初は座ってしっとり聴いていたのですが、バンドメンバーが登場して「damn」か始まると
さすがにうずうずしてしまって自然と立っていました。
ノリノリのダンスナンバーに会場は沸き立って、藤井風は軽やかに舞い歌う。
360°のステージだからこそ、すべてのお客さんに彼の歌声が届きます。
ダンサーやバンドメンバーと一緒に、楽しそうに歌っていました。
ライブの時は音だけでなく照明や演出を見るのも好きで。
音を聴いて抱いていた色のイメージが視覚化される瞬間の興奮は、何度味わっても最高の気分です。
赤、青、黄色、白、紫……
色とりどりのライトが、さらにライブを盛り上げてくれていました。
赤のライトに照らされた藤井風の色っぽさ。
まだ若い青年とは思えません。
楽しいライブは本当にあっという間で、最後の曲に。
デビュー曲「何なんw」は、スマホで自由に撮影していいとのこと。
この目に焼き付けたい気持ちはありましたが、自然とスマホを構えていましたね。
ライブの時間は正味1時間半ほどでしたが、一瞬のきらめきのように感じられるほどすぐに終わってしまいました。
藤井風の魅力は、のびのびと楽しそうなところだなと思いました。
ステージ中を駆け回り、ダンサーと踊って、バンドメンバーと一緒に音を作り上げ、本気なのにどこか掴みどころがないように歌って。
どんな風に動くのか、その時の気持ちで決めてるのかな?って思うくらい、とても自由な人。
名は体を表すと言いますが、本当に風のような藤井風による風のようなライブでした。
たくさんのオーディエンスが、彼の世界の住人になったみたい。
ぽつぽつと喋って、最後は茶目っけたっぷりに腕を大きく降ってばいばいして去っていきました。
人の心を掴むべくして掴み、人気になるべくしてなった藤井風。
運良くライブに行けて、とても幸せな時間を過ごせました。