ケニアでの「あと5分!」は、たいていの場合5分じゃない!?
久しぶりすぎる投稿。
飽き性で忘れっぽい私は、本当にブログとか日記が続いた試しがない…
でも、「ポレポレ(pole pole)= ゆっくりゆっくり」なので、マイペースに続けていけたらと思います。
ケニア人との待ち合わせには心の準備が必要?!
ケニアに行く前に、ケニア渡航経験者の方から散々言われてたのが、“何もスケジュール通りには進まない!”
ただこれはケニアに限ったことではないような気もする。アフリカの他の国に滞在していた人からも”African time”という言葉を何回か聞いたことがあった。
意味は、時間にゆるい感じ。
スケジュール通りにいかない理由が時間通りに全員が集合しないことが原因だったのだけど、その原因は当時の私が全く想定していない意外なことだった。
「あと5分!」は、あと2時間?!
ケニアに初めて3ヶ月間滞在する時があった。その時にケニア人の友達と会う約束したけど、時間になっても現れず、電話をしてみると「ごめん!今家出るとこ!」と言われた。
「そっかそっか!適当にコーヒーでも飲みながら待ってるねー!」と伝えて、カフェに入ってコーヒー飲みながら待つことに決めた。
でも、1時間経っても現れない…
家から運転してきても30分あれば十分なはずなのにな〜と思いつつ、もしかしたら事故に巻き込まれたのでは…?と少し心配になり再度電話してみることに。
すると「あ、ごめんごめん!あと5分で着く!」と言われて、私は「もうすぐ久しぶりに会える〜!(ワクワク)」と待っていた。
そこから30分経っても現れない…
もう一回電話すると「もうすぐそこ!」と言われたので、動かない方がいいかと思い待っていた。
そこから10分後くらいにやっと会えたのだけど、結局2時間くらい待っていた。
ええ〜!2時間遅刻?!と思ったし、日本じゃあり得ない遅刻。
でも、これくらいの遅刻を、別の友達からも喰らったのでビックリ!!
どっちも「ごめんごめん〜!」と軽い感じで合流!笑
ケニアでは遅刻はそこまで大した問題じゃないみたいなのが、腑に落ちなかったので夫に聞いてみると、「あと5分!」って言われたら、1時間くらいは覚悟したほうがいいと。
ええええ?っと思ったけど、まあそう言う文化ということにしとこうと思った。
ケニアの交通事情はシビア?!
なんでそんな遅刻しといて、謝罪がそんなに軽いんだ…って思ったこともあったけど、実はケニアの交通事情がかなり影響しているとのこと。
日本では「交通渋滞」と聞くと、東京の都心の高速や連休中など、わりと限定的なイメージがあった。
でも、それは当たり前ではなくて、日本には地下鉄・電車や新幹線、飛行機や船など他の交通手段が揃っているからこそであり、移動の選択肢のおかげで人の移動が分散していた。
それに比べて、ケニアの交通事情はかなりシビア。
移動手段は、基本自家用車もしくは、路線バス・乗合バスのマタトゥ、タクシー、バイクタクシーのボダボダ。
地下鉄は無く、電車もナイロビ〜モンバサまでの路線のみ。
そのため交通渋滞は必至。
毎日スイスイ行けると30分の道のりを何時間もかけて行くぐらいかなりヘビー…
交通住地の原因は、シンプルに車両が多すぎて交差点が詰んで…とか事故、車の故障など様々な理由がある。
なので、そもそも移動時間を予測するのがほぼ不可能という感じだった。
だから遅刻しても、文句言ったところでどうにもならないのをわかっている。
そう言う事情で、遅刻しても誰も責め立てたりしないのだ。
私自身も渋滞に巻き込まれたことは何回もあるけど、遅刻は仕方がないな…と思うようになった。
時刻表など存在しない!
「そんだけ交通渋滞ひどかったら、路線バスとかどないなってんの?」
と疑問が湧いてくるけど、まず時刻表は存在しない。
え?じゃあどうやって皆んな路線バスに乗るの?って感じだけど、日本みたいな「バス停」という目印のあるバス停はあまりない上に、時刻表もないけど、なぜか、皆んな乗る場所わかってて、時間はとりあえず待って、順次来る自分の行き先のバスに乗る…っていう斬新な感じ。
路線番号がフロントガラスのところに張り出されてるから、それで確認できるけど、日本のバス停にはある路線図がケニアには設置されていない(or あるかもしれないけど見たことない)ので、初めて乗る人に行き先がわかるはずもない…
なので、わからなければ、バスのコンダクターに直接聞く感じ。
夫は日本に来て、電車や地下鉄がほぼ時刻表通りに動いていることに感動していた。
ある日、地下鉄が2分遅れたことに対し、謝罪のアナウンスが流れると
「only two minutes!!(2分だけやのに!)」
とめちゃくちゃ笑っていた。笑
確かに2時間の遅刻と2分の遅刻の差は…
え…、てことは、うちのケニア人夫ももしかして…
と思う方もいるかもしれないけど、うちはなぜか例外で、私より時間厳守。笑
私の方が待ってもらうことが多いくらい。
アフリカンタイムはストレスフリー
そんな感じで、今はまたケニアの交通事情とか色々変わってると思うけど、当時のケニアの交通事情はかなり悪く、みんな時間に関してはpolepole(ゆっくりゆっくり)な感じだった。
めちゃくちゃ予定より遅れても、夫も含め「無事に会えたんだからOK!」的な雰囲気、すごくない?
時間厳守な環境が当たり前の人からすると、2時間遅刻なんてありえないと思うし、何よりスケジュールが何も計画通りに遂行できないフラストレーションはかなり溜まると思う。
確かに「無事に会えたからOK」っていうこの感覚、生きていることが当たり前じゃないし、日々の当たり前が当たり前ではないことをどこかでわかっているからこそ感じられるような気がする。
毎日家族と友達と顔を合わせて話せることが当たり前すぎて忘れがちだけど、いつ事件・事故に巻き込まれてもおかしくないということ。
時間を気にしすぎて、車のスピードを出しすぎて事故をするとか、自分は気をつけていても事件・事故巻き込まれるのはほぼ不可避。
私の知り合いや夫の親族でも交通事故や事故で亡くなった人がいるので、「無事会えたからOK」という感覚は本当にその通りだと思った。
時間厳守は信頼関係を築くのに絶対的と言っていいほど大事だけれど、それよりも目の前にある大事なものを見落とさないように生きたいな。
ちなみに自分もそこまで時間厳守な人間ではないけど、人に待ってもらうのは申し訳ない気持ちになるので、ケニアで待ち合わせする時は、時間と場所にもよるけど会う3時間前に出発する気持ちで用意をするようにしていた。
日本にいると待つ時間がもったいないと感じることが多いけど、ケニアで経験したアフリカンタイムは日々が本当にゆっくり流れていく感覚。
「今」を感じて、今この瞬間を楽しめるからケニアだけとは言わずアフリカへ行くと、ハマる人も多いのかもしれない。
日本でもそういう生活がおくれるように、今目の前にある当たり前のこと・幸せを見失わないように過ごしていきたいな。