2024.06.22 チューバ日記

 毎週吹いてるのだけど、日記はご無沙汰になってしまった。毎週それなりに苦戦しながら楽しく吹いてるので安心してください。
 今日は久しぶりにサブ機を引っ張り出して合奏で使ってみたけどぜんぜん吹けなかった。という話を書いておこう。

 最近チューバ界隈でロータリーなベーカソが話題になっているからか、久しぶりにロータリーを吹きたくなった。
 サブ機なので、半年に一度くらいの頻度でオイルやグリスの塗り直しをして吹いている。そういう意味でもいい口実だ。

 この子をサブ機として使っている理由はいくつかあるが、中でも大きいのが吹きこなせないことだ。最近はレッスンに通って少しずつクセを矯正しているし、前よりはうまく鳴らせるのではないか。いい腕試しになる。

 ホコリをかぶっているケースを開けたら懐かしい形が現れた。ベルが長い。特徴的な5番抜き差し管の巻き。そもそもロータリーも久しぶりだ。問題なく動くが、新品で買って2,3年の楽器と比べるとスカスカだな…

 整備ができたので合奏に持って行った。ありがたいことに1時間くらい音出しの時間があるので、ササッとPBLと、ちょっとドキドキしながらハートレー。音出しの時間に曲をやってるとみんなに聴かれてる気がして緊張するよね。え、しない?あ、そう…
 PBLはロートーンが出せず大苦戦した。くちびるを息が素通りしてしまう。そうだった、私はこの楽器でロートーンが出せなくて新しい楽器を買ったのだった。口を閉じたり緩めたりしたけど、結局どうがんばっても納得するような音は出せなかった。
 ハートレーはアクロバティックな跳躍があってそもそも難しいから、メイン機でもかなり怪しいから、まあ及第点かしらね。でも音がきれいに当たらないのはめちゃくちゃストレスだ。ハイトーンもメイン機の方がツヤがあって好きだな。

 基礎合奏はなんてことなく、まあまあいい感じで終えられた。難しいことはやってないので当然ではあるが。

 曲合奏が最悪だった。フォルテがわからないし、ロートーンが出ない。相性が悪い自信はあるけど、ここまで吹けないとなるとさすがに凹む。
 最も苦戦したのは第六の幸福をもたらす宿の第一楽章にあるオクターブの跳躍。跳躍がどうこうではなくフレーズを感じて吹きたいのに、スタート地点に立てなかった。音が出なかった。
 一方で、チューバが全員ロータリーで揃ったからか、響きがいつもよりまとまった感じはした。日頃の私の吹き方がいかに流れ星かよくわかった。

 休憩時間に他の人に吹いてもらった。いい音がした。アンティークな重みのある音がした。そうなんだよな、いい楽器ではあるんだよな。

 よくわかった。私がもう少し上手くなったらうまく扱えるのではないかと時間が解決するのを待っていたが、上手くなった自負があった今回ですらこの歯の立たなさ。どれだけ待っても無理だ。楽器に対して私の吹き方が合っていない。プレイスタイルが合っていない。
 うまく扱えないし音色も好みではない楽器を所有し続ける意味はあるのか?いい楽器を死蔵するくらいなら誰か適切な人に譲った方がいいのでは?
 先生や楽器屋さんに手放すときのいろいろを聞いてみよう。

 帰路、もしかしたらサブ機は抵抗感の小さい楽器なのかもしれないと思った。ぬかに釘を打っても手応えは小さいが、ぬかに張り手ならもう少し手応えが得られたかもしれない。

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