おばあと模合
オヤジ(旦那)は船乗りで稼いでいたよ。金持ちだった。
ーじゃあ、おばあは貧乏で働いていたわけではなくて働きたかったから働いてたの?ー
そうだよ。働くのが好きだった。
ーあれ?息子さんは、中学生の時から新聞配達してたって言ってたけどー
それは私が模合で借金したからだよ。
模合とは
複数の個人や法人がグループを組織して一定額の金銭を払い込み、定期的に1人ずつ順番に金銭の給付を受け取る金融の一形態。
Wikipedia引用
沖縄では伝統的に行われ、今もコミュニティの飲み会の席などで模合をする。
おばあの旦那さんは船乗りでお金稼いでいたから、とても金持ちだったそうだ。息子さんいわく、他の家にはない三種の神器がそろっていた。
それでもおばあは働くのが好きで、様々な仕事をしていた。
仕事をするために外に出るため、会う人と模合をしていたそうだ。
そして模合の途中で逃げられ、借金をしてしまっていた。
「〇〇(離島)の女は嘘つきが多い」と未だに言っている。
旦那さんに模合がバレたときは
クルされた(殴られた)そうだが、その後もおばあは模合をやめることはなかった。
簡単には逃げられないし、何よりおばあにとって模合は何か意味があるものだったのではないだろうか。
どうやって辞めたのか聞くと自然消滅していったと言う。
-模合は男女どっちともとやってたの-
男の人は働いているから模合なんてしないよ、女ばっかりだったよ。
もちろんおばあが知らないだけで男の人もやっている。でも、おばあは女の人のグループでやっていたみたいだ。
沖縄と模合
女性と模合
おばあと模合
何か書けそうなきがする、、、
なんでおばあは模合をしたのかなぁ、、。
大笑いしながら「旦那にクルされたさ」
と言うおばあ。
こっちも「なんやそれ」って笑えてきた。
模合についてもう少し勉強しよう。
それから深く掘り下げていこう。
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