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2024年富士山一周ウルトラウォーキング歩行記(4)

2024年富士山一周ウルトラウォーキング歩行記(4)
エイドを出て、しばらくは住宅街を進み、138号線の高架沿いの道を歩く。
相変わらず暗いエリア。初参加の時は途方に暮れたことを今でも思い出す。
残り、48km。
エイド間の距離をそらんじて足してみるが、どうしても少し足りない。それが本当なのか、理解ミスなのかわからない。
そんな中、雨が強くなってくる。前述のように雨具を持っていない。時折、雨の強さによって立ち止まり、装備を変えている参加者がいる。
うらやましい、そして、寒い。完全に準備ミスだ。まだ、虎の子のウィンドブレーカーは出していないので、最悪、日の出までゆるゆる進み、暖かくなれば何とかなると信じておく。
仁杉の交差点を右折して、住宅街へ。雨は一層強くなる。
次のエイドでもトイレは期待できないので、保土沢のコンビニエンスストアに入り、トイレを借りる旨、申告して、使った後、買い物もしてお礼を言った。
しかし、店員(長?)からは何もない。よほどウルトラウォーカーが嫌いらしい。
それでも、「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございました」くらい言えばよいのにと思ってしまう。心模様をそのまま言動にあらわさずともよい気がする。
自衛隊の坂妻駐屯地前を通り、さらに暗いエリアへ。今日は、総火演の日らしいのだが、全然関係ない時間に過ぎているので、音すら聞こえない。
「状況」を見ることはかなわなかった。
第5エイドに到着。
給食は断り、座って靴、靴下を脱ぎ、保護剤を塗りなおし、靴下を取り替える。
ここ数年の梅雨時期開催の経験から、荷物類は、チャック付きの袋に入れて、最低限の雨対策をしている。今回も忘れなかった自分をほめてあげたい。
やることをやったら、とどまる理由はない。とどまるも地獄、進も地獄。
東富士演習場を突っ切るエリアに突入。幸い暗くて、雨も強いので周りは見えない。
前照灯の他に、点滅ライトを一つ前側につけて、前方からの車に見えるようにして歩く。
できる限り、速足で、2km弱の道のりながら、ストレスのかかる道。正面にコンビニエンスストアの灯が見えるとホッとする。幸い、雨は弱まってきた。
その辺で一緒になった方から、このペースで何時ころにつきますか?という質問があったので、おおよそ答えたら、道を譲られて、引っ張ってくれという形になったので、丁寧に断った。
この先の坂を一気に登れないので無理ですと。
最後の坂の入り口に到着。毎年、一気に登ろうとして、最悪の場合は、突っ伏して動けなくなる。
坂の途中で動けなくなると最悪で、回復をする前に再び登らなければならない。負の連鎖のループに突入する。毎年のことである。まずは、坂の入り口で行動食摂取。
おおよそ、4.0km弱の坂なので、まず10分歩く。そして、左向き横歩きで100歩、右向き横歩きで100歩く。これを、1サイクルとして、何回か繰り返せば登れるはず。

ラスボス的な傾斜


おかしな歩き方をしているので、抜く方々から大丈夫ですかと心配される。本人としてはいたってまじめで、一気に登ってつぶれるより、ゆっくり登る手段なのでこれで間違っていないと信じている。やってみると1サイクルおおよそ15分。
3サイクルあたりで、信号のある交差点に到着。
4サイクルの途中で勾配が緩くなり、ほぼ、坂は終了。そのまま正常な歩きに戻す。
十里木の交差点まで到着して、こどもの国を目指す。
まずは、2.4km先のドライブインの自動販売機群を目指す。
目視で確認できるあたりで、人影を確認。ここの自動販売機で水を購入しておくのが鉄則。
すぐ後のドライブインでトイレを借用。これでゴールまで不要だ。

こども国に向かう道


最後のエイドである第6エイドに到着。
靴、靴下を脱いで、保護剤を塗りなおす。縁石に座っていたので、心配したスタッフがブルーシートを広げてくれた。ただ、すでに靴を脱いでいる状態なので、お礼だけにとどまる。