#6 「私は何を決めても大丈夫」 ”足踏み状態””心のしこり”を改善して前に進む~松岡沙生さんのケース~
アート思考、システム思考、認知行動療法など、学術的アプローチで「本当のやりたいこと」「人生を通して追い続けたい問い」を見つけ、深め、広げるためのプログラム「NCS(Narrative Career School)」。NCSを卒業し、自分らしい人生を歩み始めた若者たちが語る過去の私、今の私。
https://bit.ly/3wczFSH
■NCS参加のきっかけ:足踏み状態から脱したい
広島県出身の25歳です。
高校まで広島県で過ごし、大学進学を機に上京しました。
法学部を卒業後、新卒で大手素材メーカーの経理担当として3年間勤務し、
転職をして現在は外資系コンサルで働いています。
織物に興味があってTシャツを作ったり、料理を勉強したり、
興味があること、やりたいことはやっているけれど
もやもやとした気持ちを抱えていました。
ずっと同じ事をぐるぐると考えていて「ひとりではもう無理だ」と思い、
NCSの3ヶ月コースに参加しました。
2020年の6月~9月と、
10月に箱根で開催されたワークにも参加しました。
実はそれ以前にもNCSの1dayプログラムに参加したことがあります。
変わりたいと思い、もがき始めていた時期で、
その時は会社と違う仲間と話ができ、非日常の刺激をもらいました。
今度は短期的なモチベーションではなく、自分のコアとなる部分を見つけ、
より深く自分自身と向き合いたいと考え、
3か月コースへの参加を決めました。
■参加前の心境:”心のしこり”があり、自分でつくってしまった制約が多い
これまでは心を閉ざすことで自分の世界を守っていました。
「自分の想いや考えは他人には正確には伝わらないから、自分の中で育てていればよい」
「わざわざ自分の考えを発信する必要はない」
と考えていました。
SNSで自分のことを発信しようとは思わなかったし、
会社の上司とは業務以外の会話をしようとしませんでした。
中でも心の奥で”しこり”になっていたのは
大学でお世話になっていた教授と喧嘩をしてしまった経験です。
大学入学後から共に研究をしてきた教授でしたが、
大学4年生の頃、
進路相談時のコミュニケーションの行き違いをきっかけに気まずさを感じ続けていました。
自分が良いと思っているものを否定されたと思い、
「否定されるなら発信しなければ良かった」
という想いが残りました。
それ以降、
自分の考えを理解してもらえないと感じた人には必要以上に警戒して、
誰かに伝えたいという気持ちを持たなくなりました。
■参加後:人間関係の修復と転職に踏み出すまで
NCSでは用意されているワークの流れに沿って行うと、
自然と考えが整理されていきました。
それと同時に、表現したいことを引き出し合う関係の仲間たちのおかげで
固くなっていた心が徐々に溶けていくのを感じました。
日常生活では人間関係を修復・改善することができました。
ワークで学んだことを実践して、相手との接し方を意識し始めると
今までは警戒していた存在が同志としての相談相手になり、
職場の同僚や大学の同級生など、
人間関係やコミュニティの質が変わりました。
大学の同窓会に参加すると、
”心のしこり”になっていた教授からもエールをもらうことができました。
NCSが9月で終わって転職に踏み出すまでは、
話したいと思った人とひたすら連絡とっていました。
以前に登録していたサイトを通してエージェントさんからも偶然連絡をもらい、
12月末にエントリーを始め、2月中には転職が決まりました。
NCS卒業後に人間関係を改善していき、
周りに応援してくれる人がどんどん増えていきました。
母は当初転職に反対でしたが、
何回か話し合って私の想いを受け止めてもらいました。
親に反対されていても転職活動はできるけど、
応援してくれるとすごく心強いですし、自分のアクセルになります。
転職以外での変化としては
自分が思い描いたイメージがすぐ実現するようになりました。
自分の想いがまとまっているから必要な情報が入ってきたり、
会いたい人に会える環境がすぐに整うようになったのだと思います。
■自分の信念に確信をもった瞬間
また、自分の信念を言語化できるようになりました。
3か月コースに参加して自分と向き合った結果、
「相反するものからみえるコアな部分をみつけ、それらを生かしながら残したい」
という信念に気付きました。
確信を持ったのがワークで箱根に行ったときのことです。
箱根の強羅公園にある庭園は西洋と和のデザインが統合されていて、
見た瞬間に心がわーっと高ぶりました。
ひたすら体を動かすこともあればひたすら本を読んでみたり、
法学部でロジカルな考え方をする時もあれば、アートに寄ってみたり。
今まで色々なものに興味を持ち、
ばらばらの点のような
一貫性のない生き方をしてきたと思っていましたが
物事の背景を知り、全体を見るために
あえて真逆のことをしていたことに気付きました。
言語化して自覚できたことで
行動自体は似ていても自分の決めたことに自信が持てるようになりました。
それが腑に落ちた瞬間、
「私は何を決めたとしても大丈夫だ」と
今までの迷いが確信に変わり、
すごく嬉しかったです。
■これからやりたいこと:受け継いで伝えていける場づくりをしたい
今後大学院に進学して勉強したいと思っていましたが、
信念を言語化できたことで、
論文という「書き残すことで次に受け渡すことができる手段」を得るために大学院での経験を積みたいという目的が明確にできました。
長期的にはアトリエを持ちながら研究をして、
研究した内容をコンサルでも活かしていきたいです。
父を病気で亡くした経験から
以前から健康や医学にも興味がありました。
民間医療に近い分野の学びを深め、
豊かに生きる人が増える場づくりを研究したいと思っています。
また、
歴史や文化、人間の知恵や積み重なったもの・現象などを次世代へ残したい
という想いもあります。
昔あったことを残せるという点では絵にも魅力を感じていて、
アトリエでは植物画や水墨画をやりたいと思っています。
短期的には、
最近サックスを始めたので
家族や友人とセッションをしたいです。
■あなたへのメッセージ:わたしは頼ってみてよかったです
自分だけでは考えが詰まって立ち止まってしまう人にぜひ参加してほしいです。
悩んでいて自分で答えを出せると思っている人でも、
立ち止まってしまうことが多いと思います。
NCSのワークでは丸一日自分のことを考えられるし、
考えが詰まったらメンターや仲間からフィードバックをもらえます。
考えてその結果を他の人と共有して、ということを丸一日繰り返せる環境はなかなかないですし
誰かに誘導されるというより、自分のペースでワークを進めて
自分で納得いくまで向き合えるので効率も良いです。
転職など、すぐに環境を変えるのは難しいですが、
土日にNCSに参加するだけなら取り組みやすいと思います。
結局は自分で納得解を出すので、
私は他人に少し頼ってみてもよいと思います。
■NCSメンターへのキャリア相談はこちら↓
https://bit.ly/3tSRUv3
■4時間で「本当にやりたいことを見つける」ワークショップの詳細はこちら↓
https://forms.gle/tV8oqtXWEksj9zLBA
インタビュアー:伊佐間梨華
ライター:mika( https://note.com/mika316/n/n72b4c3dbe18e )