在宅勤務と育児についてのあれこれ
コロナ禍において、在宅勤務と育児を同時にこなしていた方は結構いらっしゃるでしょうし、この話題について書かれているネット上の記事も吐いて捨てるほどあると思うのですが、敢えて自分の考えを書いておこうとおもいます。
緊急事態宣言後の私の働き方
新型コロナウイルスの流行や緊急事態宣言発令前から、私が勤務している会社では幸いにして在宅勤務をしても良い制度と雰囲気がありました。私は妊娠がわかった頃から週に何日かは在宅勤務をしていましたし、育児休暇から復帰後もそのようにしていました。
私の業務内容が、比較的リモートで取り組みやすいものであることと、制度としてきちんと会社から認められていたことは大変ありがたいことでした。
そんなわけで、緊急事態宣言後、スムーズにALL在宅勤務に切り替えることができました。3月末ごろから現在に至るまで、出社せずに仕事を完結できています。
保育園の登園自粛要請
私が在宅勤務となったことはまぁかなり良かったのですが、問題は、息子が保育園に行けなくなったことでした。私が住んでいる自治体の認可保育園では、「保護者が在宅勤務の場合は登園を自粛してほしい」といった通達を出していました。
私の場合、もともと在宅で仕事ができる環境が整っていることから、いわゆる「自宅待機」という形ではなかったため、通常通り、通常と同じ業務量をこなさなければならない中での登園自粛なわけです。普通に考えて、在宅勤務をしながら子どもをみるなんていうのは無理です。
しかもウチの場合、夫は出勤必須の職業なわけでして、つまりワンオペ育児と通常業務(しかも勤務時間は固定)のコンボですね。
かといって無理やり子どもを保育園に放り込むわけにもいかないですし、何より感染リスクのほうが怖いので、覚悟を決めて4月上旬から登園自粛していました。
「子ども見ながらでもいけるよね?」な雰囲気
一応、上司はじめ同僚には2歳児を見ながら在宅勤務しますとお伝えすると、「そっか・・・(察し)」ってな反応で、一定の理解は得られていたと考えてはいるのですが、それにしても、まともに仕事なんかできる状況ではありませんでした。
それでもうちの息子はまだおとなしい方で、比較的よく寝るし、テレビもまぁ一応は見る感じだったので、ときどきかまってやりながら作業をするという感じでした。ただ、集中することはできなかったです。
常に息子が何をしているかを気にしている必要はありましたし、なんせ食事の世話とか、お昼の寝かしつけとか、まぁ、いろいろと息子のリズムに合わせてやらなければならないわけで。本来、自分のペースで仕事ができるはずのものを(もちろん会議などは同僚と調整するわけですが)、息子のリズムを考慮しなければならないというのはなかなかにストレスでした。
また、早い段階で在宅勤務を取り入れていた会社側の妙な自信と言いますか、みんなこれでちゃんと仕事できるね!ハッピー!な雰囲気もなかなかしんどいものでした。そんなわけないだろう。子どもがいるときは家事もままならないというのに、なぜ仕事ができると思ったのでしょうか。謎です。
なんというか、在宅勤務にしてあげればまるっと解決!という雰囲気が見て取れてげんなり。というのが正直なところです。
何も期待されていないことがつらい
めちゃくちゃ違和感があったのは、会議に子どもが乱入してきて大変で・・・という意見に対して、会社サイドは「今はそういうときだから仕方ないよ、大丈夫!子どもの声が聞こえたり画面に入ってきたりしてもみんな受け入れてあげようね!」という感じのメッセージを出してきたことです。ちがうそうじゃない。いや、受け入れてあげようっていう気持ち自体はとてもありがたいんですけど。
逆に考えれば、私自身も会議をしている相手の画面に小さい子どもが映りこんできたり、声が聞こえたりしても気にしないとは思います。かわいいなぁ~なごむなぁ~ぐらいにしか思わないかも。
でも、私は自分の子どもを特に仲良くもない会社の同僚に見せたいとは思わないし、正直言ってこういう姿を見せるのは嫌だなぁと思っていました。私の場合、きちんと家庭生活と仕事を切り分けたいと思って働いてきた人間なので、よけいにそう思うのかもしれません。
また、「いいよ、いいよ。仕方ないよね」とフォローされるたびに、こんな寛容な会社で仕事させてもらえてラッキー!と言う気持ちよりも、片手間で仕事をすることしか期待されていないんだなという失望を感じていました。
きちんとしたいんです、と主張すればするほどに、別にいまは適当でいいよ、とフォローされることが苦しいと思いました。そんな言葉をかけてほしいわけじゃない。まわりが気にしないから大丈夫、ということではなくて、自分の仕事に取り組む気持ちの問題であり、これはいくら相手が寛容なスタンスであったとしても、解消できないことだと思います。
具体的に言えば、いっそのこと、保育園の機能が通常に戻り、きちんと仕事ができる環境が整ったら業務に戻ってください、ぐらいの対応をしてほしかったなと思います。
会社によっては子どもがいる家庭においては特別休暇を付与するといった対応をしているところもあったようですし、うちの会社もそうしてくれないかなぁなどと思っているうちに、緊急事態宣言が解除されました。
ひとまず今のところは保育園にも行けるようになりましたので、ようやく本来の仕事をすることができるようになりましたけれど、これがあと1か月続いたら確実に病んでいたと思います。
ちなみに、一部の方から聞いた話ではありますが、今でも登園自粛が続いている保育園もあるらしいんで、全然終わった話ではないんですよね・・・。
とりあえず、第二波がこないことを祈るばかりです。