2024/10/15 UEFA Nations League オランダ対ドイツ 雑感
欠伸が出るほど退屈な、この試合のために平日の早朝に起きたことを後悔する、Oranjeからすれば悪夢のような試合は、内容からすれば上々とすら言えてしまう最少失点での敗戦で幕を閉じた。
ドイツのプレッシングの前にまともにボールを捌くことすらできないOranjeの面々は、開始早々にアッサリとゴールを割られたかに見えたが、これはVARに救われた。
しかしこれは悪夢の始まりに過ぎず、前半はアディショナルタイムを含めた47分間、まともなチャンスは一つも掴むことなくドイツの攻撃練習に付き合わされた。
後半、数人のメンバーを入れ替え少しだけ押し返すことはできても大勢に影響はなく、CKの流れからついに先制点を奪われると、追いつくために数名のメンバーチェンジ。そこからは多少攻めに出れはしたもののドイツのペナルティエリアに侵入することは終ぞ叶わず、数発の惜しいミドルシュートを打つのみで、完全敗北に終わった。
各選手評
Starting
GK
Verbruggen
DF陣からの危ういバックパスを安全に処理し、時に良いパスで起点を作ろうとするものの、今日のチームではそこから先を作ることはできなかった。
失点シーンはノーチャンス。
DF
Hato
ハンガリー戦でデビューした彼がこの試合でスタメンとしてデビュー。
序盤何度か危ない場面もあったが、少しづつ落ち着きを取り戻し、最終的には悪くないパフォーマンスだった。
Van de Ven
危なっかしい場面を何度も見せ、チームの不安の種だった。
失点シーンではなぜスライディングでブロックに行ったのか。彼のサイズを考えたらキッチリ体を張ってブロックに行く方が可能性は高いと思うのだが。案の定上に打たれ失点。
De Vrij
あまりにも低いパフォーマンスを見せたチームに引き摺られ、彼もまたあまり良くなかった。
あれだけ中盤が死んでいては仕方ないが、ビルドアップは逃げのロングボールばかりだった。
Dumfries
彼の足元が上手くないことはさすがにもう相手も理解していて、後ろからのビルドアップでは彼にボールが入った瞬間明らかにプレス強度が上がっていた。
危険な奪われ方はしなかったが、チームを前進させることもできず。
MF
Q.timber Out45'
ミス、ミス、ミス。EUROのオーストリア戦でのVeermanを思い出す酷いパフォーマンスだった。
ただ庇えることがあるとすれば、前を向けたとてそこからを作り出すことのないチームだったと言うこと。これは彼だけの責任ではない。
Gravenberch Out80'
今日はどうにもボールが足につかず。細かいところでタッチミスしてはボールロストしていた。
ただQ.Timberほどは酷くなく、パスは問題なかった。前進させられてはいないが。
Reijnders Out45'
前半、中央が完全に死んだ責任は彼が居所を見つけられなかったから。
イエローを貰ったこともあり、そのまま交代した。
FW
Gakpo Out65'
多くの選手がネガティブな印象しか残せなかったチームにおいて、数少ない状況を改善しようとする姿勢が見えた選手だった。
ただ残念ながら上手くはいかず評価するには苦しいが、それでも少しでも可能性が見えたのは彼からだった。
Brobbey Out75'
前回のドイツ戦では素晴らしいポストプレーでチームを支えた彼も、この試合では何も示せずに終わった。
前半はそもそもチーム全体が中央で何もできず、彼のところにボールが入ること自体がほぼなかった。
後半も目立った活躍はできず。
Simons
何のために試合に出て、何がしたいのか?存在意義を疑う出来だった。
良い場面でボールを持てど、全てパス。1対1の局面でもとにかくパス。良いところで奪って数的優位なのにGakpoへ質の低いパス。一切仕掛けず。良いミドルシュートが1本あったがそれだけ。
極めつけは後半アディショナルタイム。ワンツーでボールを受け取り、ミドルなりクロスなり入れるかと思ったらまさかのバックパス。何のために彼を最後まで残したのか本当に理解できなかった。
Sub
Malen In45'
後半から投入され、Gakpoしか可能性のなかったチームのもう一つの可能性になってくれた。
行くべき時は行き、引くべき時は引く。引くことばかりだった今日のチームにおいて、ボールが入る楽しみのある選手だった。
ミドルシュートも素晴らしかったが、残念なことに相手のセーブも素晴らしかった。
Wieffer In45'
全員が低調でずっと慌ただしかった中盤において、彼が底に入ることで一つ落ち着きを与えてくれた。
Frimpong In65'
Gakpoに代わり投入され、Malenが左に移り彼が右に入った。
スピードを活かしたいのは見て取れたが、そこはドイツも理解していて危険分子になることはできず。
Zirkzee In75'
本人のプレースタイルなのはわかるが、中央からいなくなることが多く完全に中央で何も起きなくなった。
Geertruida In80'
本人のプレーは時間も短く評価できるほどのものはないが、追いつかなければならない状況で何故彼だったのか?そこは理解に苦しむ。
あまりにも惨めな90分で、0-1で終えられたことが本当に信じられないくらいでした。
特に前半。ボールを持ったらバックパス、バックパス、パスミス、たまに繋がったと思ったらロスト、ドイツにひたすら自由にやられ、VARで取り消されたとは言えなぜ0-0で乗り切れたのか・・・。
後半Wiefferが入り、中盤が逆三角形になりMalenが右に入ってからはウイングの仕掛けができるようになり、少し持ち直しましたがそれでもドイツの守備陣を崩すには至らず。個人頼みが過ぎました。
今回の結果で首位通過は事実上不可能となりましたが、今回はまだ2位通過があり得ます。
ハンガリー対ボスニア・ヘルツェゴビナの試合でハンガリーが勝利したため、勝ち点では並ばれましたが得失点差は依然有利ですので、次の直接対決で勝利できればゆるぎないものになるでしょう。リーグ昇降格プレーオフに回らないためにも、しっかり勝ってもらいたいものです。
そんな大事な次戦ハンガリー戦は日本時間11/17(日)4:45からです。