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まっさらなキャンパスで自由に描ける喜び。学生一人ひとりの自主性を育む三条 市立大学
ものづくりのまち、新潟の三条には多くの工場が集まり、たくさんのつくり手たちが活躍しています。しかし、ここはものづくりだけのまちではありません。個性豊かな事業にチャレンジする若者や、 これからの地域を担うような活動も多く存在しています。
燕三条の地域全体をキャンパスに、この地に蓄積された知識や技術、経験を戦略的に学べる「三条市立大学」の取り組みもそう。同大学に通う学生たちが見つめる未来にこそ新しい可能性が秘められています。本年度入学したばかりの3名の学生の小さな思いを拾います。
※2021年時点でのお話となります。
まっさらなキャンパスに自由に描く
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/57973128/picture_pc_86af5ad7cac5fb886e31322bd371a6f0.jpg?width=1200)
戸間充さん / 工学部 技術・経営 工学科
JR北三条駅から徒歩5分、三条市元町にある創業43年目の越前屋ホテル学生寮に住む戸間充さん。越前屋ホテルやまちなかエリアでは、空いている部屋や物件を学生寮として貸し出され、地域と学生との新しい接点が生まれようとしています。
越前屋ホテル学生寮で暮らしてみると、地域に住むおじいちゃんおばあちゃんとの距離が近くて驚きました。道端で挨拶や会釈をしてくれたり、温かなひとが多いです。
友達も同じく寮として活用しているから、買い物に一緒に出かけて厨房で焼きそばをつくったり、近くのマルシェに出かけてみたりと思い出をつくっています。(戸間)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/57980078/picture_pc_a0c8e38bb95592e7dd0dd17b5212c25e.jpg?width=1200)
高校時代の恩師からのお勧めによって三条市立大学を知って、入学しようと決めた戸間さん。ただ、入学前の心境をお聞きすると「工学部だから工業中心の授業が多いかもしれない」と身構えていたそう。ただ蓋をあけてみると、専門的な知識はもちろん多様な知識や技術にふれられる学内の幅広い選択肢に驚いていました。
ものづくりについて、一年時からガチガチに学ぶんじゃないかと心配していましたが、工業に対する基礎づくりから経営といった幅広い講義を学べています。
二年時からは専門的な(ものをつくるための)機械をいじったり、プログラミング講習を選択できるので。正直選択肢が多いから迷っていますが、今はスキルを磨きながらゲームをもつくれるプログラミングに興味があります。(戸間)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/57983822/picture_pc_6f979bbbb9fc2ba1dba629742cc3c38c.jpg?width=1200)
三条市立大学ではこれからサークルの立ち上げが控えていて、コロナ禍の状況によっては学園祭も開催されるそう。学生たちが主役になれる機会がどんどん増えるなかで、将来の展望について戸間さんにお聞きしました。
僕は将来、税理士になりたいと考えています。だから在学中には、応募要綱の簿記1級を勉強をしています。他にも大学のサークルが立ち上げ最中のため、フットサルサークルができたら関わっていきたいなと。
あと、コロナ禍で行けていない海外への旅行などプライベートで行いたいこともいっぱいあるので、充実した大学生活を送りたいです。(戸間)
ものづくりのまちで研究する喜び
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58042124/picture_pc_49e8212eba49d1d5afc760726cb34e28.jpg?width=1200)
大橋尊さん(左)中屋輝空さん(右) / 工学部 技術・経営工学科
燕三条地域は日本有数の職人たちが集まる「ものづくりのまち」と評されていて、国内外からつくり手たちが腕を磨きに視察へと訪れています。三条市立大学の学生たちは、現地に住むつくり手たちとコミュニケーションを取りながら技術的な観点や経営的な観点を学んでいくそう。
僕はものづくりが好きでして。レゴをつくったり、遊びながらものをつくってきたので、工学部に入ってもっと学びたいと考えていました。
さらに、燕三条はスプーンやフォークなどの金属加工が得意だと地元のニュース番組で見聞きしていたので、三条市立大学にある研究所で将来的に技術的なことを身につけたいと思い入学しました。(大橋)
僕も実験には興味があります。中学校時代から化学の実験や分析するのが好きで、研究所自体に期待感をもって入学しました。
現在、工学の基礎的を学びながら、みんなに追いつけるように勉強しているので。来年から利用できる研究所、そして実験をとにかくやってみたいです。(中屋)
個人的には、今の授業で燕三条リテラシという必須科目がたのしくて。たとえば、燕三条のものづくり会社さんが講義に来てもらって、現場で行っている技術について教えてくださいました。鉄に文字を書いたり、将来に活かせそうものづくりのお話が多いです。(大橋)
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地元を離れて三条のまちなかで暮らす。はじめてのひとり暮らしにそわそわしながらも、お二人はすこしずつ暮らしに順応していけるようにと今を大切に過ごしています。
三条での暮らしは、近くにスーパーやコンビニがあって割と何でもあって住みやすいです。もともと、田舎育ちだったので近くにいろいろと揃っていることで本当に暮らしやすさにつながっています。(中屋)
大学での学食はおいしいし、安いので魅力的なんです。毎日日替わりメニューなので、昼には困らないし。学生は400円で食べられるのがリーズナブルですね。(大橋)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58047814/picture_pc_fd96d7ceedb6bb4cfb6e2c5adee9eab1.jpg?width=1200)
三条市立大学では、社会人になっても活躍できるようにと経営学についても一年時から学べます。さらに、卒業後には大学院を目指したい学生にとって刺激的な学問が開かれているのも特徴です。
大学院に将来、進学できるように英語を今から勉強しています。大学では技術と経営、両方の知識や経験ができるので、英語を学べたらさらに仕事に生かせそう。(中屋)
僕は海外に行けるチャンスがほしいなと考えているので。グローバルな、国境を超えた話も講義ではふれるので。ものづくりを経営、海外からの視点でものをつくっていけると思います。(大橋)
編集記
2021年に新しく創設されたばかりの三条市立大学。現在通っている学生たちは、期待半分不安半分を抱えながらも、今をたのしもうと必死に取り組む姿が見えました。
学生たちが2年、3年時と歳を重ねるごとに大学の仕組みや学びの環境、新しくチャレンジが増えていくこと、今から楽しみです。
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