フェス出して。(中編)
普段、バックドロップシンデレラ
(以下バクシン)のライブに行く事が多く
ほぼ必ずセトリに入っているのが
フェス出して。という曲
曲中、まだ出た事の無いフェスには出して
今フェスに出ている最中なら来年も出れるようにと
我々ファンは拝みヘドバンをするのだが
そこでの祈祷()の成果もあってか
バクシンは色んなフェスに
それこそ海外にまで呼ばれるようになった
ともすれば飛び道具(物理的にボーカルが飛んで行く)
とも評されるライブをするバクシンが心配で…
と言うよりも
昔イベント運営の端くれの様な仕事をしたせいか
客の動線やスタッフの配置、転換のスムーズさとかが見れるフェス自体が好きで
バクシンが出るからという口実を元に
この数年あちこちのフェスを見てきた
バクシンにとってはフェスに出られれば出られただけ
白地図を塗りつぶしていくような
制覇とか達成とかの感覚が近いかも知れない
システマティックに決められた尺で演るなんて事も
達成感の前では些末な事だろう
でも昔からフェスに出続けて
白地図全部塗り尽くすどころか
何重にも重ね塗りしてきた健さんにとっては
"ありきたりな光景"が
毎年日本各地で繰り広げられている
そんな境地に達しているのかも知れない
なぜ、健さんの「フェスが多すぎる。」に
引っかかったんだろう…と考えた時
心によぎったのが
突然ギグの1週間前、長崎でのSky Jamboree
名前は昔から知っていたものの初めて参戦したフェス
まだまだ暑い最中の開催にも関わらず
行きのシャトルバス待機列が屋内だったり
物販待機列用のテントとミスト扇風機が備わっていたり
入場待ち中に経口補水液配られたり
本当に至れりつくせりのフェスだった
香川のMONSTER BASHと同じく、地形的な理由による動線の悪さはあるものの
それ以外は文句のつけようも…
言い換えれば
特徴のないフェス、だった
それもそのはず、Sky Jamboreeは1999年から開催されて今年で24回目
その辺の新しめなフェスは
ここの経験(良し悪し含めて)も活かして
設計運営されているだろう
ELLEGARDENを聴いて育った世代のバンドサウンドに慣れた耳で
初めてエルレを聴くと
驚くほど王道過ぎて
特徴が見当たらないと錯覚するのと一緒か
逆に言うと
それだけ各地にフェスが増えたと言う事で
しかも(肌感覚だけども)
何だか趣旨の分からない…
色んな界隈の ちょっとお客呼べそうな
バンドや歌手、アイドルを集めた…フェスが
コロナの後増えた気がする
幸いバクシンはまだ
そういう謎フェスに呼ばれるまでには到っていないが(イベントならある)
そういう謎なフェスは何故かチケットが高めな事が多いので
いくらフェスだしてと毎回拝んでいても
謎な趣旨のフェスは避けて欲しい…と思うのは
ファンとして不謹慎だろうか
(続く)