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You Found Me TOURファイナル

先日、11月の千葉LOOK公演より全8箇所を約1ヶ月間でまわったthe shes goneのツアー、You Found Me TOURのファイナルが渋谷O-EASTにて開催された。

前日にソールドアウトしたことがSNSで発表され、メンバーの
個人アカウントからこの日に込められた想いが伝わってきていた。

ソールドアウト公演ということで平日にも関わらず開場前からスタッフさんんの「もっとデッキの中に入ってください!」という声が止まないほどのたくさんの人がO-EASTの前に集まっていた。

会場内に入るといつもあるthe shes goneというロゴの入ったバックドロップが見当たらず、何だか物足りないステージ。
「始まったら出てくるのかな〜」なんて考えていた。

フロアまで円陣の声が聞こえた後、いつも通りシガー・ロスのHoppipollaをSEとし登場する。

いつもより照明が明るくて表情がはっきり見えなかったが、それでもメンバーがいい顔をしていることが伝わってくる。

Drの熊谷亮也が音を鳴らすと手拍子を促した後、他の3人もそれに合わせ音を鳴らす。

もはやこの曲の前振りとしてはお決まりのVoGt兼丸の「甘い記憶にしていこうか」という言葉と共に始まった甘い記憶。
歌い出しの「夢か現実かわかるが夢のようだ」という歌詞がぴったりなほどメンバーが幸せそうに演奏しているのが印象的だった。
そして曲中バックドロップがなかった理由が明かされる。後ろに大きく映るthe shes goneのロゴ。
その迫力に圧倒されフロアの熱がドッと上がるのが感じられた。

そのままきらめくきもちへ。
この曲はドラマ「君となら恋をしてみても」の主題歌になった曲で、本ツアーの盛岡公演で対バンしたosageがエンディングを務めたこともあり、このツアーでセトリ入りする意味を感じる。
この曲はサビで口パクをして跳ねながら楽しそうに演奏するGtマサキにこちらまで笑顔になる。

曲が終わるとスピーカーからタンバリンの音が聞こえる。
そして「海を見に行きませんか?」という言葉と共に始まったシーサイドテイル。新体制になって初めて演奏されたこの曲に喜んでいる人も多かったように感じる。私もその中の1人だ。

ここで曲の流れが一度止まり辺りを見渡して「ソールドの景色」を眺めるメンバー。きらきらした目でパンパンのO-EASTを眺める彼らはとても輝いて見えた。「柱の後ろとか見えてる?時々マサキとか松田くんがそっちに行くから」と後ろまで気を配る兼丸をはじめとするメンバーの温かさも感じる。

毎度「あなたなりの楽しみ方で」というMCを挟んでくれる優しさも。

そして始まったスクールボーイ。
直前のMCの影響か、手をあげる人とあげない人が共存していた。

サポートベース松田ナオトのベースの音をきっかけに冒頭と同じようなセッションが始まる。そのまま想いあいへ。
この曲もそれぞれの楽しみ方が続いていた。

オレンジ色の照明に包まれて始まったOrange。
この日は後ろに夕陽が沈んでいく映像と共に演奏された。
温かくも切ないそんな演出がこの曲にぴったりで曲の世界観に引き込まれる。夕陽が沈んで暗くなって照明が青くなって曲が終わる。

残された切なさを引きずったまま雪の映像と共に始まったディセンバーフール。「募る想い巡って」という歌詞に合わせて逆再生になるなどシンプルな映像ながら曲とリンクしていてこの日だけなのが勿体なく感じた。
この部分は公式Instagramのリールに上がっているのでぜひ見てほしい。

「好きになってく君を好きになってく君を思うと僕は、、」で始まったラベンダー。手書きの歌詞が入った映像が映し出される演出。
みんなでの合唱部分も歌詞が出ているおかげでいつも以上に声が聞こえた。

そしてこのツアーでライブ初披露となった新曲LONG WEEKEND。
バンド初の全て英語のサビをはじめ、新しいthe shes goneを感じられる曲。曲前に横揺れで踊るマサキや兼丸の問いかけにベースの音で応じる松田を例に(松田さんのは私たちには真似できないけど)自由に楽しんでと伝え、始める。
新しい曲調ということもありノリ方確立していないこの曲ではみんな自由に音にノっていて自由度の高い曲だった。

You Found Me「あなたが見つけてくれた」というツアー名について、「僕らが発信してこうやって会いにいかないと会えない人もいるけれど、あなたが見つけてくれなければただの自称ミュージシャン」と「あなたの言葉がものすごいパワーになってるんだ」とひとりひとりの目を見ながら伝えてくれる。
そして「一つ諦めるのをやめました。」と言葉を続ける。
「今まであなたの心の支えに少しでもなれれば、優勝は、1番かっこいいのは、任せます譲りますって言ってきたけどそれじゃダメだなって。the shes goneを求めてワンマンにきてくれるあなたに失礼だなって思ったのであなたの1番になることを諦めるのをやめました」と語る姿が1年前では考えられないほど強かった。

そんな力強いMCから始まったエイド。
「背中どころか全てを押しにきた あなたの行く先を照らす」という冒頭の歌詞を初めこの曲に救われる人は多いのではないだろうか。
「どれだけやって出来が悪かろうと精一杯やってきたんだろう」の後の兼丸の「よく頑張ったね」という言葉にも。

そのまま力強いサウンドを保ってどの瞬間もへ。
前回のツアーAims In Dawn TOURでも見せてくれたロックなシズゴが後半戦の盛り上がりを増していく。

「男とか女とか関係ないからね!歌えたら歌ってください嫌いになり方!」という前振りから始まった嫌いになり方では熱が上がりきったフロアに全力の「なーなーなー」が響き渡る。
エイドからのこの3曲の流れは新しくもいつもの温かみを持った強いシズゴを感じさせるもので、ライブ後の感想でもここに触れているものが多く見られた。

最後の曲として定番となっているシーズンワン。
最後の歌詞に合わせた「また一緒に思い出つくろうね」という前振りから始まり最後まで今のシズゴの全力を感じた。

アンコールで再登場すると少し疲れた様子のメンバー。
日曜日の山口公演から車で12時間かけて帰ってきた2日後と聞いて納得。
運転はマネージャーと熊谷が担当したとのことでDrってもしかしてドライバー!?なんて冗談も交えて拍手が送られた。ドラムじゃなくて運転で拍手をもらったことに対し複雑な心境を述べているところも含めワンマンのアンコールならではの緩さを感じる。

そしてタイムトラベラーと恋人。
「とても好きな曲なので、歌える人はぜひ一緒に歌ってください」という言葉の後サビを先に歌って始まったこの曲。
冒頭と同じように幸せそうに演奏するメンバーにフロアの空気感も温かくなっていくのを感じる。

最後は1番近くまで手を伸ばしてくれる緑とレンガ。
1番を諦めることをやめたこのツアーでこの曲を最後にする意味を感じた。


私は今回千葉、大阪、名古屋、盛岡、渋谷の5公演行ったのだがどこも違った良さがあって似てるけれど違うフロアがあった。
でもファイナルが1番良かった。と思う。

これからもthe shes goneを1番好きでいるわたしのまま頑張ろうと思える日だった。2025年3月26日にリリースが発表されたmini album『AGAIN』も楽しみだ。

またそれに伴いツアーも発表された。
1人でも誰とでも初めてでもthe shes goneを良いと思ったあなたを優しく迎え入れてくれる温かいライブだからぜひ行ってほしい。

詳細↓


※MCなどは記憶を文字起こししたものなので完全にニュアンスです。またメンバーの名前は敬称略で書かせていただきました。

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