サブマリン
2002年のマリーンズはまあまあの成績をあげていましたが、夏場に大きく失速してしまいます。
そんな中に前年に清水直行投手や小林宏之投手を一軍に起用したように若手投手を起用します。
その投手は渡辺俊介投手です。
彼は少し異色で、ここ最近いなかったアンダースローの投手です。ボールねリリース位置が地面すれすれというところから「世界一低い所から投げる」ニックネーム「サブマリン」と名付けられました。昔は阪急のアンダースローの投手である山田久志投手よりもリリースポイントが低いです。
しかし、一軍に上がったサブマリンはデビューして一軍の洗礼を浴びることになります。
試合は延長になった近鉄戦。リリーフで出場したサブマリンは満塁のピンチで打者に中村紀洋選手を迎えます。
サブマリンは球種がまだ少なく、球も速くないことからコントロール重視で投げていきます。
しかし、追い込んでから中村選手に粘られ、平行カウントになります。
そしてサブマリンは甘いボールを投じてしまいました。
近鉄の4番打者のスラッガーはその球を逃しませんでした。
打った球は瞬間に分かる放物線を描いて満塁ホームランを浴びてしまいました。
サブマリンにとってはほろ苦いデビューになってしまいました。
その後は中継ぎではなく先発として経験を積ませていくのですが、勝ち星には恵まれず、サブマリンにとって球種を増やすことと緩急をつけるていった課題の残るシーズンとなりました。
マリーンズは毎年のごとく9月には勝ち越しをして借金を少しは減らすのですが、夏場の負け越しが響いてまたしてもBクラスになってしまいました。
しかしマリーンズは先発候補が徐々に増えてきました。
あとはキャンプで課題を克服して実践あるのみになりました。
サブマリンはオフに課題の球種の増加と緩急のピッチングを身につけて翌シーズンに向けて取り組んでいくのでした。